43 四国遍路旅日記 伊予北条〜延命寺〜別宮山南光坊

2019.11.10(日) 日帰り

活動データ

タイム

07:54

距離

29.4km

のぼり

377m

くだり

373m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 54
休憩時間
36
距離
29.4 km
のぼり / くだり
377 / 373 m
5 53

活動詳細

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「昨日の鯛めし、美味しかったです」と主人に伝えて宿を出る。安全祈願しに鎌大師に寄ろうと誘いを受けたので寄ってみる。漁師が安全祈願するので中央には、大漁旗が祀られてあった。 もう一人いる若い方が何も語らずに早足で歩き始めたので猛追した。勾配のキツさなど忘れて、無言でくっ付いていくと、駅伝の山の神が降臨したかのように、頂上の手前で抜き去った。真っ先に頂きに立つと、呆れ果てた表情を浮かべ、彼は坂道を下って行った。 何をしているんだろう私は、大人気ない行動に虚しさだけが込み上げる。 胸のつっかかりを取りたくて、急いで見晴らし台に立つ。すると瀬戸内海のマリンブルーが、目に入って来て爽やかだ。芸予諸島がプカリ浮かぶ様子に鬱積した気分が、次第に消えてゆく。坂道を下り海沿いに出る。海に突き出た形の遊歩道には、容赦なく海風がダイレクトに来る。足下の鉄格子からはドカーンと波飛沫が飛び散り、その度に身体を避けなくてはならない。靴の底は荒れた海で抜ければ、鮫がいるのじゃないかと思うだけで、気が気でならない。脂が乗った肉は旨しと、鮫が首を左右に振って被り着くシーンが思い描かれて、トラウマになる。 菊間町に入ると、二階建ての屋根にまで届く大きな鬼瓦が出迎える。七百五十年の歴史に裏付けられた町には、黒褐色の瓦工場が並ぶ、すぐ先の番外霊場遍照院にも、門前の両脇に黒褐色の鬼瓦が睨みを効かせていた。 カナカナの音が流れてて来そうな、静かな旧遍路道に入る。一本の路線を右下に見ながら、足元に延びる一本の電線の影を手綱と思って、目で掴みながらゆっくり上って行く。のんびりした空間に出会えて、気持ちが嬉しい。 その後は県道に帰り、長く平坦な道が続く。見えて来た今治市の標識に盛り上がるも、脚の疲労は避けられず、変化を与えないと駄目だ。態と早歩きしてブレーキ賭けて、ゆっくり歩くを繰り返していたら、ポンコツな足が復活して来た。六時間懸けて延命寺に入り一休憩する。寺から南光坊遍路道に入り、大きな霊園墓地の真ん中に出る。墓参りする人の横をゆくのは場違いで歩き辛く、早く通り抜けたい一心で早足になる。町の後ろには龍門山がありその後ろには、石鎚山の稜線がかすかに見える。調子漕いで坂を下ってたら大きく道を逸れている事に気付く、遍路道は何処なんだ!あの高台にある城の様なマンションを目印に進めば良いと聞かされ先を進む。遍路道に戻り、町中を歩けば南光坊に到着する。 今治駅の真ん前にあるB.H イマバリ·ステーションホテル、五階の窓からの今治の景色は素晴らしい。晩飯に紹介されたビッグボーイへ行くと、久しぶりに肉と格闘する。肉塊を喰らう姿を連想して思ったのは、鮫の姿と同じだと言う事だ。

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