城ノ越山~救助編・1

2016.09.18(日) 日帰り

活動データ

タイム

00:06

距離

791m

のぼり

8m

くだり

16m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
6
休憩時間
0
距離
791 m
のぼり / くだり
8 / 16 m
7

活動詳細

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超低山を愛して、俺みたいに友達もいなくて、ひとり山歩きが好きな人、そしと雨の中の山歩きが好きな人っていると思うんだ。 参考になる、ならないは考えずに、ありのまま、救助されたことを記録する。 17:05 山歩き開始 17:35 城ノ越山山頂着 17:40 下山開始 18時頃 転がり落ちる   18:03 家族へ遅くなると電話 18:11 三男妻からLINEメール 18:20 109番に救助を依頼する 18:46 長男からLINEメール 19:20 誰かの指示で110番に電話 19:25 最後の写真を撮る 電話記録にはすごい数の電話着信記録があるが、スマホが濡れて、指先も濡れて、反応しないのだ。 肝心な救助隊との最後の電話連絡時刻を消してしまってる。この電話交信が一番重要で、そのあとスマホ電池が切れても不安がなかったのは、救助隊との電話連絡だった。 指示は、 「Google地図はでますか?」 「でます」 「場所の特定とかできませんか?」 「地図が出ずに青い自分の位置らしきものしか出てきません」 「ではその青い丸を長押ししてください」 「長押ししました。なんか数字が左下に出てきました」 「その数字をゆっくり言ってください」 「33.657175,130.46…」 (33"45'Nとか緯度経緯をあらわす数字と文字だったと思う) 「位置がわかりました。もう少し待ってください。食糧とかありますか?」 「ありません」 「水はありますか?」 「あります」 こんな会話をした。最後に110番に電話してくださいと指示されたのはこの時だったと思うから、これが、19時20分なのだ。 こんな会話もあった。 「明かりはお持ちですか?」 「ヘッドライトと懐中電灯を持っています」 「笛とか持っていますか?」 「もっていません」 「近くにきたら名前をお呼びしますから返事してください」 「わかりました。よろしくお願いします」 このあと警察に電話したときのスマホの電池残量が11%だった。 三男から電話がきたり、職場の人から電話がきたり、メールがきていたが、やがて、docomoの文字になったまま画面が動かなくなった。 その時の姿は、ザックを枕にして、寝転んでいた。 服装は、上はラッシュガード1枚で、濡れたタオルと濡れたハンカチを持っていた。 背中は、地面からの冷たさが伝わってきた。 なにせ、本来の山歩き用のザックは、車の中にあるのだ。 非常時の食糧もある。 着替えもある。 カッパも常備している。 万が一のときの眼鏡もある。 スマホの予備の充電器もある。 甘いボンタンアメもある。 エネルギーダッシュもある。 予備のタオルも下着もある。 笛もある。 リコーダーもはいっている。 しかし、今日のザックには水しかないのだった。 時々、大声を出した。 「ここですよ~~~~~~~~~!」 「だれかいますか~~~~~~~!」 中学、高校では応援団長だったから、大声には自信がある。 反応はない。 歌うことにした。 さがしものはなんですか? みつけにくいものですか? 井上陽水の「夢の中へ」をうたってみたが、みじめになるだけだった。 次には、朗読をやってみた。 雨ニモ負ケズ 風ニモ負ケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモ負ケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」である。 これは、昔から全部覚えているのだ。 この朗読の最後のあたりで、かすかに人の声らしきものが聞こえたような気がした。 あ、僕は、右の聴力が無いので、左の耳でしか感知できないのだ。 朗読をやめて、耳をすませたら、たしかに人の声だ。 元応援団長の力のみせどころだとおもって 「ここですよ~~~~~~~~!」と叫んだら、 「あかりを点滅させてくださ~~~い」と返事がかえってきた。 「わかりました~~~~~~~~!」とZENTOSの強力ハンディライトを必死に点滅させた。 「見えますか~~~~~~~~~!」 沈黙 「点滅させていますよ~~~~~!」 すると後方から 「♡×@$仝★〇々仝発見!」 「5m前方に確認!」 ふりむくと黄色い服装のレスキュー隊の姿が見えた。 つづく。 写真と内容は関係ありません。

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