活動データ
タイム
05:32
距離
9.2km
のぼり
983m
くだり
978m
活動詳細
すべて見る皆さんは四国別格二十霊場というものの存在をご存知ですか?。 四国巡礼八十八ヵ所は知っていても別格二十霊場は知らなかった人も多いのではないでしょうか?。 そういう自分も恥ずかしながら最近まで全く知らなかった。 お遍路の事を調べていると、たまにその二十霊場が検索に引っかかってきたり、その話に繋がったりするので自然と目につくようになっていた。 1ヶ月前かな?。なにげなくクリックして読んでいたら、別格二十霊場もお遍路さんの関係だという。 簡単に説明すると、空海は八十八ヵ所の他にもたくさんの足跡を残されていて、その八十八ヵ所以外の寺院を番外編として20寺院繋げ「四国別格二十霊場」と制定されたらしい。 八十八と二十で、108。煩悩の数。108の寺院を廻って初めて煩悩が消えるとの事だ。 別格が制定されたのは1968年なので八十八に比べたら断然歴史は浅いけれど、空海が歩いた事には変わりはない。 そしてその二十霊場の寺院それぞれに「お念珠」といわれる玉が売られており(一番高いのが一個500円)、それを20個集めると片手念珠が完成する。 玉の種類は、男玉、女玉、紫檀の三種類。紫檀が最高級と言われている。 こんな話を読み聞きすると、是が非でも廻ってみたくなる!。 しかし俺はもう八十八のうち50近く歩いてしまっている。 今からまた二十を繋げるとかどんだけ時間かかるんや?! 何年もかかるやろ! と半ば諦めかけていたが…。 気づきました。 八十八のログは残ってあるので、その青線を起点にして別格まで歩いて廻れば八十八と別格二十が全て繋がるやん!!。 ヤマップ超便利🙌 と、さっそく今回のお遍路さんに別格も織り混ぜて計画を立てる。 普通に八十八のルート上、三角寺までの途中に「⑫延命寺」、雲辺寺までの途中に「⑭椿堂」の2つがある。 ここも立ち寄って歩けば一緒に別格も打って歩ける。 ⑫延命寺へ着くと、初めての別格二十霊場として丁寧に参拝した。おぱんちょさんは前回ソロで来られていた時に、駅近くのこの延命寺は打ってあったので2回目の参拝(地元の人に「延命寺も寄って行ってね」と言われて二十霊場とは意識せず参拝していたらしい)。 フレンドリーでユニークなご住職さんに、初めてなので色々聞いて色々教えていただいた。「これが紫檀や。紫檀が良いに決まっとるやろ。あんたらなんも知らんのやな(笑)」と笑われた😅。 おかげさまで勉強なりました。 さて、次に三角寺から二日目の朝。 椿堂も寄って参拝した。 ここのご住職さまはとても優しく、我々が歩きだとわかると凄く良くしていただいた。 ⑫→⑭?。 ⑬は? この⑬仙龍寺。三角寺から山越えして行かねばならなくて、ピストンしたら恐らく1日かかる。 椿堂のご住職さまも「とりあえず先に進んで仙龍寺はあとから車で戻ってゆっくり時間ある時に三角寺から歩けばよい」と仰っていた。 10/19 観音寺駅で八十八ヵ所を区切った我々は次の日の10/20に仙龍寺を打つことに決めていた。 10/20 【龍のもとへ】 7:00三角寺へ到着した我々は、装備を最終確認。今日は登山になる。 おぱんちょさんがmini、俺はナップサックで、あとは各々さんや袋。時間もあまり無さそうなので軽さを重視して火器も鍋も無し。 三角寺の石段を登り、手順通り本堂と大師堂を参拝した。 ここから入山する事になる。 事前調査によると本来ならば三角寺の前の車道から仙龍寺まで全て舗装路を歩く事を推奨されている。 山越えルートは、毎年お遍路さんの滑落事故が起きており、できれば通ってほしくないルートだとの事。 椿堂のご住職さまも「車道が良い」と仰っていた。 しかしクネクネ過ぎて途方もなく時間がかかる。 自己責任という事で山を越える事にした。 しっかり登山スタイルの登山装備。重たい物は全部置いてきた。 三角寺本堂脇に「遍路道」の札を見つけ、こそこそ「ここだね」と小声で話す。「仙龍寺→」とは書かれていない。推奨されていないルートだからだろう(三角寺の方に質問しても教えてもらえないらしい) 行ってみるか? 見つかったら怒られるんやろか? ともじもじしていると、2名のご年配男性が杖をついてそこに入ろうとしていた。 思わず 「あの!すみません!」と声をかけてしまった。 「?」 「仙龍寺へ行かれるんですか?」 「いや?仙龍寺までは行かんけど、途中までは行くぞ。あんたら仙龍寺行くんか?。分岐とかあるから途中まで一緒に案内しようか?」 となんともありがたいお言葉😢😢。 「はい!是非😭」 おぱんちょさんと「良かったね😢」と喜んだ。 実はこの遍路道はネガティブな情報もそこそこヒットして、少々不安でもあった。不安とは、山道に対しては山屋なのでなんの不安も無かったが「ここ通ったら怒られるのかな?」というそっちの不安があったのだ。 地元の人が「いいよいいよ通っても。ただ滑りやすいから充分気をつけてな。ゆっくり歩けば危なくないから」と通る事を認知してくれたのが物凄く嬉しかった。 後ろめたい気持ちでこっそり遍路道へ入ろうとしていた我々は、これで男性達の後ろから堂々と入れる事になった😃。 歩きながらもたくさんお話ししてくれる。親父よりも少し上の世代かな。 少しも休まず淡々としっかりとした足取りなので「普段から登山されてますか?」と質問したら「山ばっか登っとるよ。もちろん九州もよく行くしアルプスにも毎年行っとる😊」と。 百名山もコンプリートされており、生粋の山屋の大先輩だった。 アルプス談義、山談義も楽しかったが、それよりも印象的な話をしてくれた。 「この辺には無縁仏のお墓がたくさんあるんや。さっきあんたらが入ろうとしていた登山口近くも。あの下はお墓だらけや。」 と 「昔々の人はな、結核じゃなんじゃ伝染病にかかると当時の医療じゃ死んでしまうわな。今では治る病気も、感染したら死んでしまう。」 「やから伝染病にかかった人は村を追い出されるんじゃ。全滅してしまうから。しかし昨日まで仲良しだった村の仲間を追い出すのは心苦しいやろ?。だから皆でお金やお米を出し合ってたくさん持たせてから追放するんや」 「全国の村でそんな風に追い出された病患者はどこへ行くと思う?。行くとこなんて無いわな。伝染病感染しとるのに。どこの村も受け入れてくれん。だからな、そんな人達は四国へ渡ってきてお遍路さんをするんや。お金はあるからな。」 「そんで三角寺、雲辺寺、仙龍寺(昔は三角寺の大師堂だった)近辺の過酷な遍路道で行き倒れるんや。この辺もようけ行き倒れがおったらしい。」 「それをこの辺の村人や寺の者が見つけるとな、行き倒れの荷物に入っとるたくさんのお金を使ってお墓を建ててあげてたんや。それがこの辺りにたくさんあるんや。」 この話を聞いて数日前を思い出した。 数日前、雲辺寺へ行く道のりで軽トラのおじ様が言っていた「この辺はキツいから頑張って。もう二日間何も食べてません、何かもらえませんか?言うてくるお遍路さんもたまにおるからな。」と笑って言われていた。 大丈夫です!。それも想定して食料と水はたくさんありますから!と答えたが、その話を聞いてずっと二人で話をしていた。 現代でもそんな空腹でピンチになるのに、昔の人はどんな装備でここ歩いたんやろね。携帯もコンビニも商店も自販機も無い時代。間違いなく命懸けだったやろうね。(お遍路さんが着ている白衣は、いつ行き倒れてもいいようにとの覚悟の現れの死に装束)。 そんな話をしていたばっかりだったから。 その路を今歩いているのだと思うと物凄くこの遍路道を見る目が変わっていった。 とても神聖で歴史の重みと人の命の重み。色々な想いが駆け巡る。 そうこうしていると水場が見えてきた。 竹で水道を、ブルーシートで屋根を、平らな石でベンチを作った休憩所。恐らくおじ様達がこさえたのだろう。(ザックからノコギリやらなんやら出ていたから) 「わしらは今日ここまでや。コーヒー飲ますから飲んでいき」 と暖かいコーヒーを淹れてくれた。 ビスケットも。 この先仙龍寺までの道をとても丁寧に説明してくれた。分岐や注意点など事細かく。 お礼を言ってお別れ。 先に進もう。 先程の話をずっと二人で話し合いながら。ありがたく遍路道を歩いた。 途中民家や車道に出つつ、いよいよ仙龍寺までの激下り。 皆さんが「注意しいよ」と言われていた区間。 苔に気をつけてゆっくり下った。 時折出てくる不思議な空間。 住居跡地とか。 こんな山奥に寺院の跡地みたいな場所に出た。凄い。 凄い! 凄い!!! 神殿みたい。 そこからも長い長い下り坂をおりて、ついに仙龍寺の屋根が見えた。 三角寺から二時間半。 四国総奥の院 別格二十霊場 仙龍寺 その佇まいも。 総木造でとてつもなく大きくて。 涙が出るくらい神々しかった。 (今思い出してうるうるしてる😂) 靴を脱いで中へ。 どこか懐かしい木造の匂いを嗅ぎながらくまなく拝見させていただいた。凄い。 ただただ凄い。 二階に上がって参拝させていただく。 外に出てもたくさん見たいところがあるが、今日は時間があまり無い😵。 大分へ帰る日でもあるし、あと1つ別格を打ちにいくつもりだったので、名残惜しいが仙龍寺をあとにした。 できたら三角寺から歩いた方が良いのだが、最初は車でも良いので仙龍寺、1度行かれてみて下さい。鳥肌立ちます。涙出ます。 ※帰りに使った滝ルートは倒木により通行困難。ロストしやすく足裏センサーがビンビン反応して、遭難しそうになった😅 二時間半かけて三角寺へ戻って終了。 今日は親父の誕生日。 いつもは紅葉とか見に行っていたが、たまにはこんな誕生日も良いよね😃。 むしろ寺院で参拝できるとか最高やない? 登山もできたし。 そんなこんなで、令和元年10月。おぱんちょさんと別格デビューを果たすことができた。 まだまだ先は長い(88から108に増えたからね😂)が、頑張ろう✨。 今回も一緒に歩いてくれてありがとうございました😊。
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