活動データ
タイム
02:46
距離
5.2km
のぼり
293m
くだり
583m
活動詳細
すべて見る今回も今回とて台風がやって参りました。 今年は本当に自然災害が連続していて、被災された方々に度重なる苦しさが積もっていくのが胸に痛い。 各地で少しでも早く日常が戻ることを祈ります。 そんな中、あちこちの登山道も台風の爪跡が残り、金峰山大弛峠方面のアクセスも例外ではなかった。 リベンジ小屋泊計画は中止、こんな中こんなこと思うのも心苦しいが、それでもどこかの山には登りたい… 行ってみたかった那須岳方面は無事と聞き及んだため、急遽母を誘って会社帰りの電車で計画を練り上げ、 土曜始発の電車に飛び乗ったのであった。 距離的には一泊したいところだが、今回は急な計画のため日帰り。 那須塩原駅までは順調に来たが、往復バスとロープウェイ割引券がセットになった那須高原フリーパス(https://www.kantobus.co.jp/topics/topics.php?id=472)をバス停前で車掌さんから購入していると、 みるみる長蛇の列が出来ていく。 流石ハイシーズン、案の定ロープウェイ手前の道路は大渋滞、歩く方が早そうとのことで、途中でバスを降りて、てくてく歩いて向かった。 さて、予定より一本遅いロープウェイに乗ることになったのであるが、この日は強風注意報が発令されていて、ロープウェイは途中で運転中止となる可能性がある旨を知らされる。 往復乗車券を購入していたが、下山は歩いて降りることを考え、早め早めに行動しようね、と母と打ち合わせた。 降り立った初めての那須岳。 硫黄の香りが漂い、赤茶や灰色の岩や土に活火山の鼓動を感じる。 コースタイム的にはすぐ近くだった印象の那須岳の一角、茶臼岳は、歩き始めから中々の斜面でザレていることもあり、意外に息が上がった。風も強い。秋晴れの空を凄い勢いで雲が流れていく。 ふぅ、ふぅ、自分の呼吸を聴きながら振り返れば、眼下に街並みが見渡せ、はぁ、と感嘆の息が漏れた。最近山に来ると、「帰ってきた」と思う、と言う人の気持ちがよく分かる。 山頂付近は岩場、人も多いので譲り合いながらゆっくり登る。 開けた場所に来ると猛烈な風が吹き荒れていて、踏ん張っていても身体が持っていかれそうになった。今日はニット帽をかぶっていたが、丁度良い。 日差し的にはツバ広帽子をかぶりたいが、この感じだとすぐ飛んで行ってしまう。 レインウェアを防風のために着込んで、慎重に歩を進める。 到着した山頂はごろごろした灰色の岩に覆われ、人であふれていた。 人混みが苦手なこともあり、足早に社へ参拝してすぐお鉢巡りの道へと足を延ばす。 時計を見ると強風と混雑の影響で大分予定時間を押していたため、今日は朝日岳までは行かないで手前の剣が峰で撤退、歩いて下山することを決めた。 遥々来たので残念だが、安全優先だ。山は逃げない。 お鉢巡りをする途中も相変わらずの強風で、開けた場所は時折恐怖を覚えるくらいであった。 それでも遠くの山並みに見とれ、硫黄の香りに新鮮さを感じ、流れる雲の影が落ちる山肌についついカメラを向ける。 朝日岳へ向かう道は結構急な下り。気は抜けないながらも、山に遮られて風も弱まり、植物もあちこちに見られるようになったので、気持ちが一層浮き立つ。 きょろきょろと周囲に目を向けながら暫く歩くと、峰の茶屋避難小屋の赤い屋根が見えてきた。 稜線上を足早に駆け抜ける雲の隙間から晴れ間が時折除き、屋根が光るのが美しい。 立派な避難小屋を通り過ぎると、稜線はまたしても轟々と耳元で唸り声をあげているような風の強さ。 身体を若干風に向けて傾けるくらいが丁度よく、足早に通り過ぎて山の影に入ると嘘みたいに静かでほっとした。 剣が峰の横あたりまでのほんの短い散策であったが、紅葉した木々が豊かに枝を伸ばしていて、 この先に早くいきたいなぁと思わせる楽しい道だ。 心行くまで写真を撮って、先へ足を延ばす登山者の方々と挨拶を交わしながら引き返す。 避難小屋で一息ついて、あとは茶臼岳まで登り返さずにそのまま左側の下山道に入った。 この時間、下山道を登ってくる方もちらほら。 左側に見える赤や黄色に染まりつつある山の斜面を名残惜しい気持ちを抱きつつ、温泉目指して足早に降りてゆく。 麓で大きくて甘いお団子に舌鼓をうちつつ、丁度良いバスに乗り込むことが出来た。 本日の温泉は「お菓子の城」バス停で途中下車したところ、お菓子の城の左奥にある「源泉・那須山」。 清潔で造りもきれい、広々とした内湯と庭先にある露天風呂が気持ちよかった。 ただ紅葉シーズンのこともあってか、帰りのバスが中々こないのは要注意! 予定時刻より40分強待っただろうか(この間お菓子の城で購入した飲むヨーグルトが美味しかった)、満員近いので次のバスに乗って貰えるだろうか、と言う車掌さんに、新幹線に間に合わないので、となんとか乗せてもらい、ようやく安心。 新幹線は指定席が取れなかったため自由席を購入していたが、これが逆に功を奏した。 予定していた新幹線の次の時刻に乗れ(しかもうまっていたらいたらどうしよう…との不安は杞憂に終わり、自由席はガラガラであった!嬉しい~~~)、帰路についたのであった。 シーズン中は途中下車、あかんですね。ひやひやしましたぁ。 思わぬ途中撤退の山行だったが、歩いて下山したことで意外に満足感のある山行になった。 次回は人が少なめのシーズンに三斗温泉煙草屋さんに泊まって、是非三本槍まで登りたいところ。 おつかれ山でした!
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