活動データ
タイム
09:35
距離
16.7km
のぼり
1584m
くだり
1642m
活動詳細
すべて見る前日に登った石鎚山頂から眺めたニノ森と、その下の笹原を横切るトレイルが美しすぎて。 「ああ、ニノ森から今いる石鎚山を眺めてみたい。笹原の気持ち良さそうなトレイルを歩いてみたい」となる。 前々から考えていた“日帰りで可能な限りのロングトレイルを歩く”のを冬が来る前に実現してみたくなり… 梅ヶ市の登山口から堂ヶ森に登ってそのままニノ森へ。 ニノ森から石鎚山へ向かい、帰りは愛大石鎚小屋方面へ降りて面河渓に下りるというプランを実行。 石鎚山は紅葉を観に来た人でいっぱいだったけど、こちらのコースには人っ子一人いない状態。 梅ヶ市登山口から堂ヶ森山頂まではガスに巻かれて視界は真っ白。 おまけに木の葉についた水滴が風に吹かれて落ちるものだから… でも、雨ではないのでそんなに不快でもなく、むしろ幻想的な風景が見られてお得な感じ。 ただし何度登っても堂ヶ森の傾斜は容赦ない。 “胸突き八寸”という言葉がこれほどぴったりくる山はないんじゃないかしら。 しかも道中のほとんどが伐採途中の人工林という、景観にはイマイチ恵まれない状態。 でも、保井野の分岐辺りまで来ると景色が一変して、晴れの日には一面の輝く笹原が広がる。 …はずなのに今日は真っ白。。。 ちょっとだけ寂しくなって自信喪失気味になって、このまま引き返そうかなと弱気になったとき、神さまは味方してくれた。 堂ヶ森を越えて五代の別れへと下り始めると、風が変わったのかガスが晴れてきて視界が明るくなってきた! そこから先は奇跡のような瞬間の連続。 濃いガスの塊がどっかんとやって来て視界が一気に失われたと思えば、次の瞬間には吹き飛ばされて絶景が広がる。 それが何度も繰り返されるものだからもうたまらない。 これだから山登りはヤメられないのだ(笑) 堂ヶ森の避難小屋から五代の別れまでの急坂も、景色が移り変わる様子に一喜一憂してたらいつの間にか登り切ってた。 五代の別れから眺める土小屋方面は、ときおりガスが流れてくるものの概ね快晴で、とんでもなく見晴らしがいい。 クラセの頭下の急斜面は一面の笹原で、今までの急坂がウソのように歩きやすい。 笹原の先に表れたシラベ林を抜けると、あっけないほど簡単にニノ森山頂に到達。 さて、ここから眺める石鎚山は“正真正銘”ここに来ないと見られない角度からの姿。 堂ヶ森も石鎚山も登山口は複数あって、単座で登ることができるけれど、ニノ森は基本的に縦走しなければたどり着けない山頂(高爆からの登り道は熟練者向けのため)。 だからここに立つとなんだか誇らしい気持ちになれる。 それにしても、歩みを進めるにつれて天候が回復していくというこのタイミング。 挙句に青空と渦巻く雲と、輝く緑と、そそり立つ雄大な石鎚山の姿を見ることができた! もうカウントするのも諦めたほど、何枚も写真を撮ってしまった。 ニノ森から西ノ冠岳を巻いて石鎚山方面へ。 この道中は高山性植物のお花畑があちこちに。 5〜9月の花のシーズンに再訪してみたいところ。 この辺りもなだらかで歩きやすく、写真撮影に忙しくなる絶景の連続。 特に近付くにつれて普段とは全く違う姿を見せてくれる石鎚山から目が離せない。 石鎚山にたどり着くほんのちょっと手前に面河渓へと下る分岐があるので右折。 ほぼほぼUターンするような角度で下るので、今度は今まで背にしていたニノ森が正面に来る。 不思議なもので、見る角度が変わるだけで山のイメージってずいぶん変わる。 これは実際に見て・感じて欲しいなぁ。 分岐から水場までは歩きやすかったトレイルも、愛大石鎚小屋までは意外とハードだったりする。 足元が苔や水で滑りやすかったり、大きな岩があって歩きにくかったり、斜面が崩れていたりすることも… でも、そういうアドベンチャー的な要素も山登りの魅力のひとつ。 安全に十分注意を払いながら自分のスキルを試してみたい。 そういう意味も含め、ありとあらゆる山登りに要求する欲求を満たしてくれたロングトレイル。 最後は真っ暗闇の中、ヘッドランプの灯りを頼りに下ったけれど。 それらも含めて大満足。 今度は石鎚山頂(弥山・天狗岳・南尖峰)に足掛けする程度ではなくてきっちり踏破した上で、このルートをもう一度歩いてみたいなぁ。
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