何かが違う 念願の剣山

初めて買った登山本を見た時からすでに3年、 「ここに行きたい！」とずっと思っていた徳島県の剣山へ行きました。 「長女の体力」や「次女を背負って歩く自分の体力」に自信が持てず、地図とにらめっこばかりする事3年。 次女もようやく自身で歩くようになり、満を持してのチャレンジです。 前日も仕事だったので朝7時に大阪を出発、4時間足らずで駐車場に着くはずが… 我が家の女子…みんな乗り物酔いが激しいんですよねー。 高速を降りてからの40km、頭文字Dみたいな道を彼女たちの負担にならない様ゆっくりと進み、何とか11時過ぎに見ノ越に到着。酔い止めが飲めない次女はダウンしていましたが、 「剣山と次郎笈、稜線が呼んでいる！」 私のアドレナリンが主張するするままに先を急ぎます。 まずは見ノ越からリフトを利用し、西島へ。 園児の次女は1人では乗れないので、嫁の膝の上に座って出発。 結構、、、、角度あります。 振り向けば素敵な眺望！自分の目線に雲！ スピードはゆっくりですが振り向けばなかなかの高度、軽くお尻がキュッと縮みあがります。 約15分のリフトを降りるなり、長女が言いました。 「雲、めっちゃ近い！触りたいわぁー！」 青空だったんです…その気持ち、解るよ…。 解るけれど… ミツバチの舞う中、歩を進めていくうちに、徐々に白かった雲が灰色に… そしてとうとう、目の前の景色がすべて霧で隠れてしまい… 「長女…良かったね。雲、触れてるやん…。」 「坂の上の雲」ならぬ「雲の上の坂」状態です。 山頂ヒュッテに無事到着、上を見上げると見事な灰色！ おかしいな…皆さんの山レポで見る写真、このアングルだと青色なはずなんですが（笑） 頂上なら、また景色が変わるかも…行ってみましたが、稜線の「り」の字すら見えません… おかしいな…俺、違う山に来たのかな？？ 皆さんの写真に映っている、ビュースポットの岩まで来ましたが、 「次郎笈、どこやぁーー！！……やぁ……やぁ…」 やまびこだけがものすごく響きます。 せめて稜線だけでも歩こうと進むと、 お！おお！！おおお！！！ 少しですが霧が流れ出した！！！ 山の神様に届いた？ 見える稜線の先が少しずつ伸びて行きます。 山が見えて来ました！ 見えた！あれが次郎笈かぁ！！ ラピュタを見つけたレベルの悦びです。 ここぞとばかりに写真を撮る！嫁もテンション上げて撮る！ 背景の色はみんなと違うけれど、おかまいなしに撮る！！ ほんの少しの間でしたが、無事に次郎笈を拝む事が出来ました。 「山の神様、ありがとおーー！……ぉぉ…ぉぉ」 やまびこだけ響かせてトラバースルートから下山する事にしました。 「山の神って…こんな所も走るの？」 「こんな所で駅伝はしないよ」と、長女のナチュラルなボケを軽くスルーしながらの下山です。 土砂崩れで大剣神社までさらに迂回が必要でしたが、歩きやすいルートでした。 リフト駅に着くと、雲の下に来たのでまた晴れ間が。なかなかうまくいかないもんですね。 とにかく、憧れの山にたどり着けたので大満足です。 そのあとは、香川まで北上し、一鶴の骨付鳥で一杯やりました。 本当に、山の神様ありがとう！