活動データ
タイム
11:00
距離
12.0km
のぼり
1262m
くだり
1265m
活動詳細
すべて見る平標山に向かって駆け上がるように流れる滝が見える、これが仙ノ倉谷西ゼンである。 ゼンとは滝のことで、遠くから見ると直瀑に見えるが長い長いナメ滝だ。難易度は中級程度だが、足を滑らせると一気に200mも滑落してしまうので、初級や初心者のいるパーティだとロープを出さざる終えなくなり時間もかなりかかるだろう。 さて、前日から車止めまで入り込み、まずはすぐそばに流れる毛渡沢で竿を振るが、すでに繁殖期を迎えているのか、水温が低いせいか毛針を見向きもしない。諦めて今日は焼うどんを肴にしつつ軽く晩酌件夕飯を食べた。 翌朝空が白み始めた頃出発、アプローチを経て仙ノ倉沢に入渓する。入渓点は道標もあるが、無くてもわかりやすい。沢装備をして早速入る。今回はラバーソールにしたが、これはちょっと失敗したようだ、意外とヌメっていて滑ってしまう、まぁなんとかるだろうと思いゴーロを進む、遠くに東ゼンの立派な大滝が見える。時間をかけてあっち側もやってみたいものだ。東ゼンとの二俣に出会うとまずは最初のナメ滝があるが、これはこの先に続く2つの大ナメ滝の入り口だ、ラバーではどうしようもないのでチェーンアイゼンを付けた。あまりチェーンアイゼンに頼るのは危険だったが仕方がない。 上がると広大なナメの滝とスラブとなる、本来はこのスラブ帯を行きたかったが右岸から上がったため草付きとなってしまった。途中トラバースをしてなんとかスラブを堪能する。これは沢の初心者やクライミング経験が浅い人にはフリーで行くのは無理だなぁと思いつつ、こういう単調なルートはいつも別なこと考える、昨日の釣りや呑んだ日本酒とか、そういえば昨夜湯河原のスーパーで買った日本酒は度数46度もある、蒸留酒と思いきや立派な日本酒で、すこぶる美味しかったなぁ、、などど思ううちに次のナメ滝に出る。 こちらの方が立ってはいたが登りやすかった、フリーソロで登ると恐怖にかられる時がある。登攀の難易度とは関係なく怖くてしょうがなくなる、そうなるとそこから蝉のように動けなくなってしまい、足が出せない。そういう時は、なぜ怖いのか考える、そして周りをよく見、観察する。どこかに必ず道が見いだせる。そいつを見つけて一歩踏み出すようにしている。この恐怖感をいつも大切にしている、恐怖感は、自分を冷静に行動するための大切な感覚だと思っている。 第2スラブを登り終えると単調な沢へと様相が変わる、水量もだんだんと減っていき最後は伏流水となる、傍の根曲竹の笹薮に踏み跡があるので詰めはわかりやすい、それなりの藪漕ぎだが迷うことはないだろう、平標山からの登山道が見えてくると間もなく登山道だ。
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