活動データ
タイム
21:53
距離
41.5km
のぼり
4709m
くだり
4709m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る槍ヶ岳の北鎌尾根を制覇し、次はどうしようかと思っていました。 まだ3000メートル峰21座を制覇していないことに気付き、これをターゲットに! いろいろ調べて、少し大変そうな山から攻めようと思い、南アルプスの荒川三山、赤石岳、聖岳に行ってきました。 結構な長文になります。ご了承ください。 ◇ 椹島(さわらじま)登山口までの道中が大変 ◇ 9月4日(水)夜に、てんくらで最終確認。5日(木)~7日(土)まで、「A」判定。 ということで、夜中に車を走らせて、畑薙ダムの臨時駐車場へ 大阪、名古屋方面からは、新東名 島田ICから82キロの下道。しかも、途中すれ違いができないくらい狭い箇所が5キロくらいあります。高速を降りて、2時間はかかります。 ようやく4時すぎに駐車場着。 少し仮眠をして、7時30分のバスに乗りました。 南アルプスの荒川三山や赤石岳は、登山道まで車で行けません。 途中で、バスに乗り椹島(さわらじま)という場所から、登山開始です。 このバスも、一日3本くらいしかなく、とても不便な場所ですので、登山初心者は、ほとんどいなくて大体が熟練者ばかり。 登るルートも、小屋の間隔が長く、アクシデントがあればビバークできる能力が必要な場所です。 そのため、HENTAIが集まると、言われる山々です。 ◇ 千枚小屋まで、ずっと急登 ◇ 椹島(さわらじま) 8時40分 到着後、早速登山開始です。 目指すは、「千枚小屋」 この小屋で、ほとんどの人が1泊目の宿を取ります。 しかし、私はもっと先で宿を取らなければ、ラスボスの聖岳までたどり着けません。 ただ「千枚小屋」まで、ずっと急登です。 しかも、ほぼ展望なし。この日は、てんくらAにもかかわらず、ガスで山頂付近は見えません。 ひとりで、いつまで急登続くねん。と、ぶつぶつ文句を言いながら、登りました。 そして、13時15分 小屋到着。 少し休憩し、水の補給。 今回のルートは、水場が限られるので、計画的に水を補給しないと大変なことになります。なくなれば、大変。多く持ちすぎても、重たくて大変。 ある程度、次の水場で、無くなるくらいの量を補給することが、ポイントです。 しかも、テン泊装備で背中には、水を3リットル持つと計17キロ 重たいです。 ◇ 千枚小屋から、中岳避難小屋泊 ◇ では、千枚小屋からさらに登って行きます。 このあたりから、ガスで周りが見えません。 そして、寝不足の影響で足がまったく動きません。 とぼとぼと歩いていると、天気が怪しい。。。 丸山を越えたあたりから、雨と風で天気が急変しました。 途中で、レインコートを着て、進みます。 進む先は、荒川東岳 ( 通称 悪沢岳) なぜ悪沢岳と呼ばれているかは、調べないと分かりませんが、ゴリゴリの岩場が山頂です。 足場がかなり悪い。しかも、雨で滑ります。 ココロが折れた状態で、悪沢岳山頂到着です。 もう一歩も歩きたくありません。 しかし、こんな吹きっさらしでビバークしたら死にます。 ですので、気合で歩き、中岳避難小屋到着です。 ここが、1日目の宿。 もう少し先まで歩きたかったですが、今日の体調では無理。 明日に備えます。 ◇ 中岳避難小屋から、赤石岳を越えて百閒洞山の家まで ◇ 朝5時、起きると朝日が悪沢岳を赤く染めていました。 2日目は、今までの登山史上最高の天気です。 良く寝たので、体調もバッチリ! 目標の聖岳まで歩きます。 小屋番さんに、お別れをし、すぐ横の中岳山頂へ 山頂から、富士山と悪沢岳のツーショットがカッコイイ! かなりテンションをあげながら、「荒川小屋」に下ります。 ここで、水を補給し、バッチとTシャツを購入。 ネットで見ていた背中に大きく「悪」のTシャツはここで売っているのかと思っていたのですが、これは、ほかのどこかの島の物だという事実を知りビックリ! でも、3日目の着替えがないので、購入しました。 そして、小屋から赤石岳を目指します。 このルート、ずっと稜線沿いを緩やかには進みません。 かなりのアップダウンがあります。少しだけハイマツの稜線を気持ちよく進めますが、ほとんどがアップダウン。 ただ本日は晴天なり。 先が見えているので、メンタル的には非常に楽です。 そして、赤石岳山頂 8時過ぎ到着。予定通りです。 少し山頂の展望を楽しみ、次の百閒洞山の家を目指します。 赤石山頂からは、ザレ場を下りフラットな台地を進み小屋に向かいます。 天気が良いので、気持ちよく下れます。ただかなり下るので、あとでまた登るのだろうと予想しながら足を貯めました。 ◇ 百閒洞山の家から、中盛丸山までひたすら登る ◇ 百閒洞山の家は、山間のキレイな小屋です。オシャレで人気がありそうでした。 ここで、水を補給。 休憩をずっとしたくなるくらいの山間の風景ですが、速く先に進まなければ、ビバーク決定です。 ここから、中盛丸山まで、本日最高の急登です。 どの日記を見ても、この箇所 怒 マークがついています。 それくらい急登です。 この辺りで、作戦変更。 登りは、テン泊装備を担いでいるのでスピードが出ません。そのため、標準タイム目標。下りで、少し駆け足でタイムを稼ぐ作戦に! ゆっくり呼吸を整えながら、歩き 中盛丸山到着。 山頂から、今から向う小兎山、兎山、聖岳が見えます。 もう少しです。 ◇ 中盛丸山から、ラスボス聖岳 ◇ 中盛丸山から、先ずは「小兎山」に向かいます。 ピークは見えているので、アップダウンも確認できます。 始めのダウンが大きくアップがやや少ない。 一気に山頂へ。 そこから、次の「兎山」へ 兎山に向かう途中に、水場がありますが、まだ聖平小屋まで持ちそうだったので補給せず。兎山12時30分山頂へ 山頂からは、赤石岳とラスボス聖岳が良く見えます。 今から向かう聖岳の稜線も見えています。 明らかに、大きく下って登ります。 ここまでの本日の山行時間 7時間 私は、8時間を超えると一気にペースが落ちます。 ですので、このまま気合で登り切ります。 兎山山頂から、少し聖岳に下った場所に避難小屋があります。 無人で水場も無いですが、ビバークするにはいい場所です。 私は、明日の朝一のバスに乗りたいので先を目指します。 聖岳のコルから、やはり急登です。 ずっと歩いてきた身体には、堪えます。 気力を振り絞り、一歩一歩前へ 14時30分 聖岳山頂到着です。 目標達成。時間通り! ここから、奥聖岳が見えます。行きたいですが、時間がおしています。 奥聖岳から、東尾根のバリエーションルートがあるらしいので、今後に取っておきます。 では、14時40分 下山開始です。 ◇ 聖岳から聖平小屋を下り、椹島(さわらじま)テント泊 ◇ 聖岳山頂から、小聖岳まで、ザレ場を下ります。 もちろん駆け足。そこから、樹林帯を進み 15時40分 聖平小屋到着です。 ここで明日のことを考えます。 聖平小屋でテン泊すれば、明日の6時15分のバスに乗れません。 下山後、大阪まで7時間くらいかかります。土曜日はゆっくり帰りたい。 ですので、椹島(さわらじま)まで下山します。 標準タイムで、5時間30分くらいです。 日の入りが、18時15分くらい。 急げば、3時間くらいで下山できるはず。 小屋から下り始めて、川の脇をトラバースするルートであることが判明。 あまりタイムを稼げません。しかし、なるべく急ぎます。 5時30分くらいから薄暗くなり、聖平吊橋を越えたくらいで夜更け。 ライトをつけて進みます。 トラバース道を進み、途中からルートを外れていることに気付きましたが、目の前にはリボンがあります。 少し戸惑いながら、YAMAPのルートを探して歩きました。 そしたら、見つけてルートが、ザレて崩落しています。 しかし、通れないことはなかったので気をつけて通過し聖平登山口まで下山しました。あとで他のレポで知ったのですが、道が崩落して上部に新しいルートがあったとのことです。 YAMAPさん、早く新しいルートへの更新お願いします。 そして、18時50分 聖平登山口下山。 さてここから、椹島(さわらじま)までバスが通る林道を1.5キロ歩きます。 一瞬、登山口でビバークし明日の朝一でバス停まで向かおうかと考えましたが、登山口には「クマ出没注意」の看板が! もうクマの添寝はイヤです。 ですので、椹島(さわらじま)まで歩き19時30分 無事にテント場到着。 長い一日を終えました。 荒川三山は、経験を積んでから登る山と聞いていましたが、実感しました。 体力がいるし、時間が読む能力が必要、水場と小屋が離れている、など、さまざまな経験が必要です。2年前の私では、遭難している可能性があります。 行かれる人は、他人のレポを参考にして装備準備万端で行かれてください。 3000メートルの稜線からは、すばらしい景色が広がっています! 長々と読んで頂きありがとうございました。
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