自然は厳しいから美しい 〜ノンビリ東天狗岳、硫黄岳〜

土曜日と日曜日の2連休。 北アルプスへ泊まりで行きたいなと思いつつも、 今ひとつシャッキリとしない天気予報。 見るたび見るたび予報が変わる。 遠くへ思い切って行くとなれば、やはり天気には味方して欲しいところ。 そのため北アルプスは諦めて、日帰りを2本行くことにしようかなと考える。 そして予報で比較的良さそうな南アルプスの仙丈ヶ岳に日帰りしようと考えて日曜日の朝出かける。 山梨からならば北沢峠へは芦安から広河原へバス、そして広河原から北沢峠へバス、と乗り継ぎ行くのが一般的。しかしこれには乗り換えの手間と広河原でチケット購入や列に再び並ぶなどカオスな場面に突っ込まないといけないので、私はいつも長野県の仙流荘から北沢峠への直通バスに乗るようにしている。運転手さんの峠までのガイドも良いし、鋸岳や甲斐駒ヶ岳などの景色も素晴らしい。そして運転も優しい。帰りはバスの増便などの対応も細やか。 これは山梨側にも見習ってもらいたい。 さて、話はそれたけれど、そんなわけで仙流荘へ向かう途中、道の駅アルプスむら長谷に立ち寄る。 そこで天気予報をチェックすると、どう見ても昼前からガスでその後雨に変わっている😨 なので行き先変更。アメダスの予報をチェックし、なんとか今日の天気も持ち、明日も予報が良さそうな八ヶ岳へ。 どうせなら泊まったことのない山小屋でゆっくりしたいな、と根石岳山荘の予約を取る。ネットで予約できる八ヶ岳、流石。登山口まで移動している間に予約確定メールも届き一安心。 桜平の上段駐車場まで上がり、歩き始める。 時間は7時少し前。 ひさしぶりにきたこの道。 もっとキツかったように思ったが、あれよあれよと言う間にオーレン小屋へ。どう考えても根石岳山荘まであと２時間かからない。早すぎる（笑） 天気はガスが時々流れての時々青空。風は強い。 30分くらいなんとか時間を潰して、これでもかと言うくらいゆっくりと歩く。 箕冠山へ到着。コースタイムピッタリ（笑） コースタイムってこんなにゆっくりでいいのね😅 そこから少し下り、樹林帯を抜けると、八ヶ岳でも風の強さでは名高いエリアだ。樹林帯よりも下がってきたのにハイマツ帯。これは風衝によるもの。 箕冠山と根石岳の鞍部に建つ山小屋が根石岳山荘。 小屋の前を通り過ぎて、強風の中を根石岳へ。 上空は青空だが景色は見えない。 危険なレベルの風まではいかないと判断して東天狗岳へ。途中痩せた岩尾根で風の煽りを強く感じる。 気を抜かずに通過して登頂。 時々ガスが流れて青空。そして西天狗が見え隠れ。 山頂に登ってきた年配の男性、私に西天狗はそっちですか？と私が来た根石岳への道を指差す。 否定して西天狗は初めてかと問うとそうだと。 ガスが流れて方向を見定めてから歩いた方が良いですとアドバイス。予想とは違う方向に西天狗があったことにビックリしていたが、登って来るときに見てなかったのかしら❓😨遭難しちゃうよ〜😰 ガスが流れながらの景色の変化を強風の中楽しみ、 またゆっくりと往路を戻る。 昼前には山荘にチェックイン。 カレーをいただいてからお風呂まで入らせていただいた。とても暖まった。 宿泊する新館の大部屋は明るく清潔で根石岳、西天狗岳、そして諏訪の町並が眺められる。晴れていれば北アルプスも見えるナイスビュー。この日はダメだったが夜は夜景も綺麗だろう。 トイレは簡易水洗で清潔。自炊場もあり水は無料。 立地が微妙だがその分空いている。季節には小屋の前はコマクサ天国だ。 そんな素敵な小屋になんとこの日はたった4人😳 ランニングコストの方が高いに違いない。 泊めていただける有り難みを感じながらフカフカの布団で休んだ。 翌日、3時に起きるが外は猛烈なガスと爆風。 とても外には出られない。リアル台風実況中継になってしまう😨 早発を諦め、のんびり行程なのでお弁当を食べながらゆっくりする。 7時過ぎ、ガスが流れ始め青空や景色が見え始め、部屋の窓から槍穂高が見えたのをキッカケに出発。小屋から夏沢峠方向へ少し出れば、すぐに樹林帯なので風の影響も最小限だ。 夏沢峠に出る頃には朝の爆風とは比べ物にならないほど風は弱くなっている。それでも10メートル以上ある。奥秩父側は雲海。 夏沢峠から硫黄岳へ登り始める。結構な傾斜だが、細かくステップを刻める登山道なので疲労は蓄積しない。順調に歩を進める。 振り返ると天狗岳、根石岳、蓼科山が見え、その向こうに槍穂高、後立山連峰、白馬連峰が見えている。乗鞍岳、御嶽山、中央アルプスも。 雲は多いが、先程までの厳しい天候から考えたら美しすぎる景色。 自然は厳しいから美しいのだ。 そんな事を考えながら歩いた。 硫黄岳に登頂し爆裂火口先端から笠雲を被った富士山を眺めて赤岩の頭経由でオーレン小屋へ。 オフシーズンの平日レベルに人が少ない。 途中パラパラと雨が降ったが一時的かつ樹林帯の中なので問題なし。 オーレン小屋でチョコレートレアチーズケーキをいただいて下山。 たまにはこんな風に時間に追われずゆっくりのんびりとした山行きも良い。 そんな風に感じた2日間だった😊