Rifugio FanesからRifugio Lagazuoiへ 雨の中の手当を怠った両足の靴擦れが痛むが、人生そんな時も進まないとね、とマイケルさんに肩を押され、トレイル11を歩き始める。マイケルさんは行先を決めていないというので一人で進む。地図がないとわかりづらく、次に本屋があったらどんな地図でも買おうと心に誓う。山の麓で小休憩していると、初日夜に会ったマレーシア人女性が追いかけてきた。これまでキタバル、ネパールなどを登ったが、ポーター付きだったため、今回はセルフで全て運搬するのが大変だと愚痴をこぼす。セレブは悩みも贅沢である。 遠方にForcella da Lich(2486m)が見えるものの、なかなかたどり着かない。やっとの思いで峠に着くと、反対側から吹き上げる風に汗がすっと引いた。かなり急傾斜の下りを慎重に歩く男性陣を抜いて、しばらく進むと眼下にLago di Lagazuoiが見えてきた。エメラルド色の湖が美しく、自然に歓声が出る。後方から来た人たちも同じ反応を示していた。何度か足をズルっと滑らしヒヤッとしながら急降下を終え、Lago を右に眺めながら、Rifugio Lagazuoiまで500mをジグザグ歩行。かつての戦争の前線となったことを偲ばせるトンネルや山肌に作られたオーストリア軍幹部の部屋などを見ながら登る。 山小屋の手前で、下りてくるマイケルさんとばったり会う。すでに周辺のビアフェラータを終え、今夜は麓で泊まると言う。百名山の情報は忘れてないことを伝えて、手を振り合う。 小屋の目の前は絵葉書のような大パノラマだった。シャワー後にテラスに出ると冷たい風が頬を叩いた。バールに戻り18:30の夕食時間を待つ。 自分のテーブルに向かうとアジア系の男性が凄い勢いでアラカルトに取り掛かっていた。モンベルを着ているので、もしやと思ったら、やはり日本の方。しかもTMBのガイドブックを書いた清水さんだ(https://www.amazon.co.jp/dp/4780712181/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_JyrGDbV95HY08 via @amazonJP)。7年前に会社を去ってから、毎年夏に3か月ほど欧州の山を歩いているという。この山小屋もなんと6回目。セットメニューではなくアラカルトにしたのは夕食時間と重なるサンセットの写真を撮るためだという。同じテーブルには、清水さんのほかにミュンヘンからベニスまで歩いているドイツ人男性、パリに30年以上するアメリカ人。夕食は評判通り、レストラン並みの料理。満足して床につく。 (地図はイタリアを選択できないので便宜上の選択です。)
今日もいい天気になりそうです。
日影の森林地帯を進みます。
段々ドロミテの美しさが伝わってきました。
ジープ道をトロトロ進みます。
平坦で歩きやすい。
癒されます。
雪山も見えますね。
あのコルを目指します。
えっこら、えっこら
もう少し!
到着!
他の方々もここでランチ休憩。
ファネス小屋のランチパック。
この鳥はモンブラン周辺も飛んでます。高いところが得意。
なんで補助ワイヤーがないんだよー、と愚痴る団体客。
どうやらあの山が今夜の目的地。
左がケーブルカー駅、右がラガゾイ小屋。
わぁ!
湖まで降りず、左に巻きます。
あそこを降りてきました。
国立公園の中をずっと歩いてます。
オーストリア軍の防御地跡。
こちらも。
オーストリア軍の住居跡。
だいぶ上がってきました。
こちらは軍のダイニング跡。
当局に家族宛の手紙が押さえられていることを知らずに、夫人の浮気を疑う兵士の悩みなど、生々しい音声が流れます。
何人が命を落としたんでしょう。
小屋までもうすぐ!
絶景が待ってました!
とーっちゃっく!ロープカー駅横なので日帰り客も沢山。
ここにも戦争の遺物が。
外は冷えるのでなかでハーブティーを飲みながらまったり。
夕食一品目。パスタの盛り合わせ。
日の入になったので、二品目の前に撮影大会。レストランから客が消えました(笑)
戻って夕食二品目。メインは牛肉。
デザートはリンゴパイ!