雨の槍沢そして涸沢登山。

こだまする甦る声屏風岩。増水した槍沢のドンドンと大岩がぶつかる音を聞きながら、谷筋からの水の吹き出しをかわし、一ノ俣.ニノ俣の橋を渡って槍沢ロッジへ、そうこうするうちにU字谷上部暗雲が垂れ込めドシャ降りに、パートナーヤマアラシさんと続行をあきらめ横尾まで下山。雨も小降りになり涸沢までの変更を決める、横尾谷がゴウゴウと唸る中、樹林帯を抜けると左手にそそり立つ大岩壁屏風岩にしばし見惚れる、噴流する本谷の釣り橋を渡り涸沢谷に入る、ジグザグの登りからS字ルンゼを抜け灌木帯が終わると台地の涸沢カールに出る、雲に隠れて見えない正面の岩峰に穂高に来たことを思う。