愛別 それは危険な道 I bet 賭けろ己の命

2019.08.28(水) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
9 時間 56
休憩時間
1 時間 57
距離
14.0 km
のぼり / くだり
1601 / 1608 m
15
45
42
16
3 9

活動詳細

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前回の富士山御来光遠征が最高の御来光と登山を堪能出来、次の目標を見失ったかのような感覚に陥っていた。 今年の目標である ①幌尻岳 ②富士山 ③追加目標 カムエク カムエクは敗退したが、他の目標は達成してしまった。 達成した先には... いいや、これでは登山始めた頃の自分と同じ。 山を登る度に標高を上げていく。そして行き着いた先はトムラウシ、ここで終わったかのように思えたが、その後登った尻別岳だったかな、そこでそれぞれの山の良さと味を知り、今に至る。 別に何も焦る必要はない。終わりにしようとする考えは持ってはいけない。 自分が登山を続ける理由には、全てのしがらみからの解放、という理由もあるんだ。 北海道百名山踏破も目標ではある。 でも目標は常に持ち続けていたい。 さて、今度の休みの天気は、と。 全国的に寒冷前線が、か。。どこもかしこも全滅な天気予報の中で、道東と道北の一部だけが、昼過ぎまで晴れ予報。 かねてから気になっていた愛別岳、ここにしよう。 深夜1時出発。札幌から現地まで4時間かかる、、片道4時間以上の場合は、前日入りして車中泊が無難かも。。あまり眠れなかったような。 予報通りに月と星が照らす夜空の中を走り、現地に到着。 朝日が山の奥で待っている中、出発。 湿地帯なのか、泥濘みがなかなか。。 後は朝露、これにもややダメージを受けつつ、神々の藪漕ぎを突破し、大雪山系が誇る神々の遊ぶ庭にやってきた。 岩と高山植物が織り成す地帯をノンビリと歩くことは最高に幸せな時間。 天気も良く、明るく緑を照らしてくれている。 風速5メートル前後。平和な時間帯だった。 永山岳を越えると、黒ずみを見せる岩陵地帯が登場してくる。そこからついに姿を見せてくる愛別岳。 大雪山系の山々の中でも異質な存在を放っていた。 大雪の黒槍とも称されるように、黒く鋭く尖ったような山容はまさに、それであった。 看板はあるものの、、さて、、どこに登山道が?! んんんっ?! 僅かな踏み跡があるが、そこからはザレザレしまくっている地帯を一旦下りる形となっていた。 マジかよ、、地図上での点線のルートの意味がようやく分かった。 慎重に慎重に下りる。油断すると滑る。 一旦下降してから、愛別岳本体への最後の道を登っていくこととなる。 いや、道っぽい道なのか? 両側が切れ落ちているわけではないが、そこそこの角度で両サイドに何もない尾根を進んでいく。周囲の切れ落ちた崖を見ると、足がすくむ。 登山するのに高所恐怖症という、、ね。 足元と前方を確認しながら、慎重に登っていく。 ラストダンジョンへの道だよ、、これは、いや、神々が作り上げた積み上げた岩岩を削り、この山を作ったのではないかと思えるくらい、用意されたラストダンジョンは手強かった。 途中、1名の登山者とスライド。この方が最初で最後の登山者。 頂上到達、、あれ?! 山頂標識がない。 そういう山なのか。 昼食を食べながら、ボーっと周囲を眺め続ける。 風に当たり続けると少し寒いが、岩陰に隠れながらだと丁度いい。 一時の濃い時間を大切にしながら。 やがて前方の山が少しずつガスに覆われてきた。。 ここが撤退時、瞬く間にガスに飲み込まれ、虚無状態で、愛別岳分岐前の看板まで戻る。 完全に虚無。風も強くなってきている。 その内に小雨が降り出し、カムイミンタラゾーンを抜ける頃には強い雨へと変わった。 レイン着用。雨が降り出すと気持ちは焦り出す。全てが滑りやすくなる地形に、不安を感じつつも、確実に集中して。 思った以上に天気が変わるのが早かった。。 降り続く雨の中、無事に下山! ここは登山口に温泉があるという最強パターンですね! ありがたや、、命を温めて、生きている実感を感じつつ。 スリル満点の山でした。しかし、あの鋭き強き山容。これなんだよなあ、一瞬、一時の切り抜きかもしれない、登頂の喜びとともに線は繋がり、下山の無事とともに生の繋がりを感じる。 それでも登る。 それだから登る。 どの山も一筋縄ではいかない。 ギャップを受け止める強さを。

活動の装備

  • プラティパス(Platypus)
    225601
  • マムート(MAMMUT)
    Add-on bottle holder

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