活動データ
タイム
04:37
距離
5.8km
のぼり
891m
くだり
1022m
活動詳細
すべて見る勤め人の宿命、限られた日程で楽しむ登山。制約の中でいかに楽しむか、を考えて行動します。 ここ一番、日程優先で多少の悪天候の予報でも現地で様子を見て、という感じで行動で楽しまれている方も多くいらっしゃいます。が、荒天で無理して万一のことがあったら?どうせ行くなら交通費がもったいない、なんて考えてしまい、二の足をふんでばかり。今シーズンは本当に予定通りの活動ができず、皆さんの活動日記を横目に、悶々とした日々がつづいています。 やっとのことで台風10号をやり過ごして、ようやく訪れた夏休み。台風一過、澄み渡る夏空の下、北アルプスで過ごす夏休みをと楽しみにしていたのに。予想外の秋雨前線の出現により、あえなく予定を変更。新穂高温泉への移動中に予定を大幅見直し。天気とくらす、ウェザーニュースをチェックして、休暇日程間でA判定、雨予報がない地域、それが三重県鈴鹿地方でした。 鈴鹿山脈。四日市や名古屋の方から見れば、ちょうど東京、横浜絡みた丹沢山地のような距離感になるんでしょうか。三重県の山歩きは初めてでもあり、楽しみです。 印象的な名前、聞いたことがある御在所岳。ロープウェイでも登れるほか、いくつもの登山道があるとのこと。いくつかの記事を読んで、中登山道を選択。この日は朝一番で椿大神社(つばきおおかみのやしろ)を参拝した後、駐車場に向かいます。駐車場には半分ほど埋まっていて、準備してスタートしていかれる方もちらほら。 中登山道、山頂まで片道3時間。見上げると所々白茶色っぽい岩肌を抱え込んだ緑深い山がしゅんと立ち上がっていて、中腹に真っ白に塗られた高い鉄塔が赤いロープウェイのゴンドラを支えているのが見えます。鉄塔の高さといい、切り立った岩場の様子といい、たった3時間で、あんなところまで登れる?と、なんだか心配になるほどです。 中登山道入口には登山届はタッパに用紙と鉛筆も用意してくださってありました。しっかり記載してポストに投函、スタートします。 スタートからいきなりフル加速という感じで急な上りに出迎えられます。足元は花崗岩をえぐるように削りとった大きい段差の階段、胸くらいまでの高さの岩をロープを頼りによじ登るようなポイントが続きます。思えば、ここ御在所岳は奇岩でも有名、登山道の多くが岩場なのでした。 両足だけでなく、両手を含めて全身で進んでいく感じは、他の山では体験できない感覚。汗だくになりながら、何人かの方に追い越されながらも着々と進みます。途中、負ばれ岩(おばれ岩)、地蔵岩などの奇岩を眺め、突き出た岩場を吹き上がってくる風を浴びて涼んだり。途中、片側がなだらかに切れ落ちた砂利道もあったり、随所に高度感のあるポイントがでてくるコースとなっていました。 岩場がちなの登山道となるとコースが分かりにくくなるからでしょうか。随所に⚪︎や×の印が書かれています。ちょっと目を話すと実はバッテンのコースを登っていたなんてこともありました。マークをよく見て進んでいかないと気がついたら変なところに進んでしまいそうです。 中登山道で、一番の盛り上がりは、やはり五合目あたりからの眺望、そして、六合目のりキレットでした。遠くをとおるロープウェイに手をふると、皆、振り返してくれるのがうれしかったですね。 七合目のカモシカ広場、八合目の岩場で眺望を楽しんだ後、見通しの悪い道を進んでいると、と、唐突に舗装された道にでます。ここまでの岩場登り3時間が嘘のような整備されたみち。ここはロープウェイで結ばれ、頂上周辺にはスキー場や展望台などが点在する広い公園になっていたのでした。、 すぐ左手にある富士見岩からの眺望は格別でした。遥か彼方、車を止めた駐車場、ロープウェイの駅、湯の山温泉街、とおく四日市の町並みまで見えています。今朝、見上げていた場所まで登ってきたんだと感無量です。 しかしここは頂上でなく、三角点のある頂上は、ここから少し下って登り返した先、スキー場の向こうにあるのでした。ロープウェイの終点から御在所山の頂上まではリフトが動いており、観光客が涼しげにスイスイと登っていきます。ここまで汗だくになって登ってきたんだからと自分に言い訳しながら、ここらかはリフトを利用。日が照ると暑いですが風は涼しく、リフトは実に快適でした。そうこうしてようやく山頂に到着。たいそう厳重に守られれた三角点のすぐ横で少し遅めの昼ごはんをいただきました。(あとから知ったのですが、最高地点はここから更に少し奥にいった望湖台という展望台だそうで・・・) それにしても頂上がこんなに開発された山は初めてです。ザックを背負って汗だくになっている自分。普段着で散策する大勢の観光客の中にあっては、登山者は少数はでして。居心地がいいような悪いような、貴重な経験でした。 今回は2ヶ月ぶりの山行でなまった身体に鞭打つ感が予想以上にありました。こんなに身体が重くて、今後計画している山行は大丈夫か?不安を感じながらも無理は禁物ということで。下山はロープウェイを利用。登山道にいる登山者がゴンドラから小さく見えました。今度はゴンドラから手を振りながらスイスイと下山します。 上りだけの中登山道。しかも頂上まではリフト利用というグータラな行動となった今回の山行。それだけ中登山道の内容が濃く楽しめた、ということでもあります。岩場の上りに慣れるという意味ではこんなにいいコースはないなと思いました。なかなか来る機会はないですが、秋や春先の空気の澄んだ時期には素晴らしい景色が楽しめそうですね。また機会があれば近隣の山を歩いてみたいです。 汗だくの身体、このままでは収まりが付きません。車で15分ほど、新東名の菰野インターそばにある、アクアイグニス(片岡温泉)に。温泉施設としては新しく、シンプルなデザインと、畳張りの休憩室での湯上がりのうたた寝を楽しめました。温泉の心地よさといい、とてもお勧めです。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。