活動データ
タイム
00:45
距離
1.9km
のぼり
76m
くだり
56m
チェックポイント
DAY 1
合計時間
45 分
休憩時間
3 分
距離
1.9 km
のぼり / くだり
76 /
56 m
46
活動詳細
すべて見る霧雨の 下るきざはし 辿り行き 隔てず還る 懐かしき御代 きりさめの くだるきざはし たどりいき へだてずかえる なつかしきみよ 盆に差し掛かって、日々の業務も久しぶりの連休を迎える。僅かに三日だけの休みであるが、あいにくに台風が至ると言う。 雨風が強ければ、山歩きもままならない。大風が吹く間は、読書に耽ることにする。 もとより、この夏は暑さに辟易して、仕事以外は家に籠って和歌を読むことにしていたのだから、台風もまた趣深い。 そう思っていた矢先、天気予報が連休初日の曇天を告げた。足の遅い台風の上陸が、予測より一日遅くなったらしい。 ならば、と阿蘇高森の吉見神社に向かうことにした。その古社は、阿蘇神社よりも以前に鎮座ましまして、神武帝の第一皇子を祭られていると言う。また、珍しい「下り宮」と言って、参道から本殿へと降りていく神社だそうだ。平安朝の歌人が憧れた、ちはやぶる神代の社であろうか。 家を出たときの曇天は、阿蘇に入ると雨に代わり、神社にたどり着くころ霧雨になった。 雨に煙るお社は深い静けさに佇んでいる。 その神域は、神武帝の御代から遥かに遠ざかった令和の私を、しかし、待っていただいていたかのように、隔てなく、迎え入れてくれた。
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