山中の社で霧雨に迎えられる

2019.08.14(水) 日帰り

活動データ

タイム

00:45

距離

1.9km

のぼり

76m

くだり

56m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
45
休憩時間
3
距離
1.9 km
のぼり / くだり
76 / 56 m
46

活動詳細

すべて見る

霧雨の 下るきざはし 辿り行き 隔てず還る 懐かしき御代 きりさめの くだるきざはし たどりいき へだてずかえる なつかしきみよ  盆に差し掛かって、日々の業務も久しぶりの連休を迎える。僅かに三日だけの休みであるが、あいにくに台風が至ると言う。  雨風が強ければ、山歩きもままならない。大風が吹く間は、読書に耽ることにする。  もとより、この夏は暑さに辟易して、仕事以外は家に籠って和歌を読むことにしていたのだから、台風もまた趣深い。    そう思っていた矢先、天気予報が連休初日の曇天を告げた。足の遅い台風の上陸が、予測より一日遅くなったらしい。  ならば、と阿蘇高森の吉見神社に向かうことにした。その古社は、阿蘇神社よりも以前に鎮座ましまして、神武帝の第一皇子を祭られていると言う。また、珍しい「下り宮」と言って、参道から本殿へと降りていく神社だそうだ。平安朝の歌人が憧れた、ちはやぶる神代の社であろうか。  家を出たときの曇天は、阿蘇に入ると雨に代わり、神社にたどり着くころ霧雨になった。    雨に煙るお社は深い静けさに佇んでいる。    その神域は、神武帝の御代から遥かに遠ざかった令和の私を、しかし、待っていただいていたかのように、隔てなく、迎え入れてくれた。  

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。