活動データ
タイム
21:16
距離
52.4km
のぼり
3138m
くだり
3855m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る目標のひとつだった「岩手山・八幡平・安比高原50kmトレイル」にチャレンジ。 安比高原はあいにくの濃霧で早朝ゴンドラ乗り場入口が全く分からずにウロウロ。ホテルのフロントで聞くとホテル内を通り過ぎるとゴンドラ乗り場へ行けるとの事。 大人片道1,300円、ゴンドラに乗り山頂駅に到着。以前来た時は快晴で岩手山、裏岩手山、八幡平の景色が素晴らしかった記憶があるが今日は濃霧で何も見えず。 前森山 1,304mをスタート。手入れの行き届いた登山道を八幡平へと向かう。 西森山 1,328m、屋棟岳 1,397m、大黒森 1,446m、恵比寿森 1,496mへと進むがやはり視界は悪く時々雲の切れ間から日が差す程度。 茶臼山荘に到着。ザックをデポして茶臼岳へ向かうが今年2度目の茶臼岳 1,578mもガスで展望は無し。八幡平へと向かうルートだが、春に来た時は渓流並みの雪解け水が流れていたが今は夏道になり歩きやすい。源太森 1,595m山頂へ寄り八幡平沼を横目に歩き、観光客の多い八幡平 1,613m山頂の展望台はスルーして進む。ドラゴンアイで訪れた鏡沼は人気も無く静かに佇みガスが取れた先には次の頂、畚岳が顔を出していた。 観光客で賑わう山頂駐車場。そこから畚岳登山口、裏岩手縦走コース入口まではアスファルト道路を歩くのだが、また雲が湧き出し畚岳が視界から消えた。 畚岳 1,578m山頂は晴れれば茶臼岳に次ぐ素晴らしい景色を眺められるポイントの様だが生憎の濃霧。ガスに大歓迎されているのだろう。 諸桧岳(もろひ)1,516m、前諸桧岳 1,481mと進み、雲の切れ間から覗く険しい山、嶮岨森(けんそ)1,448mに到着。秋田駒ケ岳も見えるが山頂は残念ながら雲の中。源太ヶ岳方面には宿泊予定の大深山荘も見えて来た。 大深山荘手前ではオカリナ?の音色が聞こえてきた。山荘に入り先客に挨拶をして二階で泊まる事にした。水場へ行って冷たい水をがぶ飲みするが、凄く旨い! 水を汲んで戻ってくると年配の方が色々話しかけてくる。どうやらここで3泊目、埼玉からの方らしい。昼食も抜きで歩いて来たためひとり早目の昼夜合同飯を酒を飲みながらいただく。 しばらくすると宿泊者同士で言い争い発生。「表出ろ!」、「暴力反対!」みたいな感じ。聞いていて気分が悪くなり酒も不味くなったので早すぎるが寝る事に。 他の方々はそれぞれの宴を楽しんでいたようだが21:00ごろには寝たようだ。 ただ、マットか何か動く度にガサガサとナイロン音が気になるし隣りのおっちやんのイビキ(時々寝言混じり)も半端ない。そんなこんなの初避難小屋宿泊。 2日目 3:30、誰かのアラーム音が鳴り響く。アラーム禁止では?と思うのだが・・・早々にバナーに火を入れ食事しているのだろう「熱っ!」とか「アー」とか、いちいち口に出す声で周りの方も目覚めた様子だ。 私も迷惑にならぬよう準備して出発する。朝飯は三ツ石山荘で、と決め水場で汲めるだけ水を汲んでスタート! 夜中に風が出ていたので少し晴天を期待していたが風も止み昨日よりも濃霧の中のスタートとなった。源太ヶ岳 1,545mから進むが山頂プレートも無く危うく通り過ぎるところだった。大深岳 1,541mをすぎてからの小畚山 1,467mが意外に険しく登り甲斐のある山だった。天気が良ければ好展望の山の様だ。三ツ石山と勘違いした覘標ノ台1,448m、三ツ沼をすぎてゆるい登りを登っていると霧の中に大きな岩、ここが三ツ石山 1,466m。大岩の下を通り過ぎてから登り山頂へ。ここは茶臼岳、畚岳共に三大展望地の様だが…。(濃霧) 三ツ石山荘に到着。朝食はラ王の醤油ラーメンにたっぷりのミックスベジタブルとレトルトカレーの朝カレーラーメンセット。コーヒーも飲み予想通り誰も居ない静かな中でのんびりと朝食をとる事が出来た。 三ツ石山荘からは濃いガスに備えて上だけレインジャケットを来て出発したが大松倉山 1407.6mまでは下草が茂りスパッツだけではパンツが濡れるためレインパンツも履いた。犬倉山 1,408mへは予想より時間がかかったようだ。山頂標識の所でレインパンツを脱いでザックをデポしてから山頂方面へ進むがぐるり一周しただけだった。ザックの側にはヘビがとぐろ巻いていた。 犬倉山から下ってからの姥倉分岐までの高度差100数メートルが木の階段、ガレ場と中々キツかった。分岐から姥倉山 1,517mへと進むが地熱が高い箇所、蒸気の噴出もあるので注意が必要。姥倉山から黒倉山へ進むと雲が切れ黒倉山の全容が見えてきた。ガレ場を登り黒倉山 1,570m山頂へ立つと断崖の真下には大地獄、対岸には赤倉岳、屏風尾根と素晴らしい景色を眺めることが出来た。雲の切れ間からは八幡平の峰々も見えたが一番の岩手山は雲の中だった。 黒倉山からは当初鬼ヶ城を歩き不動平避難小屋で一泊の予定だったが今日中に下山したい気分になったので御花畑コースへと向かう。 大地獄を過ぎて勝手にお花畑ルンルンなルートと思い込んでいたルートは全くルンルンな一面もなく、むしろ行程中もっとも辛い登りが待っていた。岩手山はそこまで甘くなかった。 最後の登りでふと天上を仰ぎ見ると、完全に雲が切れ岩手山が顔を出してくれた。何故かゴールでも無いのに涙が出て来た。色んな事が思い返され込み上げてくるものに耐え切れなかった。 水も切れたので御成り清水で水を汲み、迎えのメールをしてから最後のピーク「岩手山」へ登り始める。風が出たと同時に雲も湧き出て見る見るうちに視界が悪くなる。いつものザグザグの登りをすぎ御鉢へたどり着くとコマクサが強風に揺れていた。 日本百名山 岩手山 2,038m山頂へ立つ。雲が切れ、妙高岳も顔を見せてくれる。山頂プレートの下におっちゃんと子供が居るのが気になるがここまで20座、良く頑張った!自分に感謝、岩手山、自然に感謝。 山、最高!と。後は天気が良ければ何よりだが、そこまで甘やかされては今後の為にならないと自分に言い聞かせ強風の中下山開始する。 下山時、パァーッと雲が切れ今まで歩いて来た峰々が見える。「また来いよ」と言ってくれているみたいだ。「ありがとう!岩手山、八幡平、安比高原の山々」。 下山は焼走りコース。高校野球のラジオ放送では光星の試合が行われ応援しながら歩く。噴火口跡の溶岩流を眺め思ったより険しくそして岩手山特有のコロコロの石の上を時々ズルっとコケそうになりながら下山する。 焼走り登山口へ無事到着。迎えに来てくれた妻と息子とそのまま焼走りの湯へ直行! 湯に浸かって今回の行程を思い返す。息子と話す。何気無い会話のひとつひとつが新鮮な感じ。 チャレンジして良かった!何かが変わる。 今後の自分に必ずプラスになるだろう山行だった。
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