七倉尾根から針ノ木岳へ(第一日、七倉山荘~船窪小屋)

2019.08.11(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 8
休憩時間
3 時間
距離
4.5 km
のぼり / くだり
1442 / 46 m
8 2

活動詳細

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 今年の夏は北アルプスへ。前車中泊+山中二泊です。山の日から歩き始めるので、あまりに人気の山は避けて、少し人の少なそうな山域を狙いました。七倉山荘から登る七倉尾根は、その先にあるブナ立尾根よりきついと言われるほどの急登の連続。またその先の七倉岳、北葛岳、蓮華岳までは、静かな山歩きのできる山域ですね。針ノ木岳は、これらの山に比べるとメジャーですが、やはり劔・立山、白馬、燕、槍・穂高などに比べると随分と静かと言えそうです。  さて、その初日は七倉山荘から七倉尾根を登り、船窪小屋まで。YAMAPの活動データで平均斜度を計算してみると、写真7の登山口(山腹取り付き)から2453mの三角点あたりまで、距離3600mで標高差1306mを登る勾配で平均斜度は19.9°程度あります。さらに、鼻突八丁は距離600mで357mを登る平均斜度は30.8°というすさまじい急登でした。3年前に登ったブナ立尾根が平均斜度18.9°、標高差も1210m程度ですから、この数値からも、「ブナ立尾根よりきつい」という言葉が納得できます。ちなみに合戦尾根(三角点まで)は平均斜度18.4°、標高差が約1040mでした。

針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 朝の七倉山荘の駐車場です。前夜の9時ごろに着いたら既にほぼ満車でした。ほとんどはブナ立尾根を登る人かな?前に見えてる尾根がこれから登る七倉尾根です。
朝の七倉山荘の駐車場です。前夜の9時ごろに着いたら既にほぼ満車でした。ほとんどはブナ立尾根を登る人かな?前に見えてる尾根がこれから登る七倉尾根です。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ここは標高1058m。ゲートの向こうの橋を渡って山ノ神トンネルに少しだけ入ります。
ここは標高1058m。ゲートの向こうの橋を渡って山ノ神トンネルに少しだけ入ります。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 すると右側に穴が開いていて、ここが登山口。
すると右側に穴が開いていて、ここが登山口。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 七倉岳登山口
七倉岳登山口
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 船窪新道っていう呼び名もあるようです。
船窪新道っていう呼び名もあるようです。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 少しだけ七倉沢に沿って登っていきます。
少しだけ七倉沢に沿って登っていきます。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 五分ほどで山腹に取り付きます。
五分ほどで山腹に取り付きます。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ブナの綺麗な森を登ります。
ブナの綺麗な森を登ります。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 山腹の急傾斜をジグザグに登っていきます。それでも急登。
山腹の急傾斜をジグザグに登っていきます。それでも急登。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 日が射してきました。一気にムーンと暑くなってきました。
日が射してきました。一気にムーンと暑くなってきました。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ブナの樹冠を見上げます。
ブナの樹冠を見上げます。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ユキザサ (ユリ科ユキザサ属)に実がついてきました。やがて真っ赤になります。
ユキザサ (ユリ科ユキザサ属)に実がついてきました。やがて真っ赤になります。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ゴゼンタチバナ(ミズキ科ゴゼンタチバナ属)にも赤い実。
ゴゼンタチバナ(ミズキ科ゴゼンタチバナ属)にも赤い実。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ツクバネソウ(ユリ科ツクバネソウ属)の若い実。
ツクバネソウ(ユリ科ツクバネソウ属)の若い実。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 七倉沢を隔てて稜線が見えてきました。北葛岳のようです。
七倉沢を隔てて稜線が見えてきました。北葛岳のようです。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 カニコウモリ(キク科コウモリソウ属)はちょうど満開に咲いています。
カニコウモリ(キク科コウモリソウ属)はちょうど満開に咲いています。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 七倉沢の一番奥が見えました。明日歩く予定の七倉岳と北葛岳の鞍部あたり。
七倉沢の一番奥が見えました。明日歩く予定の七倉岳と北葛岳の鞍部あたり。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 およそ二時間登ってきて、尾根に乗りました。少しだけ東に歩くと、三角点がありました。三等三角点「山ノ神」です。標高は1536.7m。
およそ二時間登ってきて、尾根に乗りました。少しだけ東に歩くと、三角点がありました。三等三角点「山ノ神」です。標高は1536.7m。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 その先には鉄塔と反射板があります。
その先には鉄塔と反射板があります。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 正面は高瀬川の谷を挟んで唐沢岳2633m。
正面は高瀬川の谷を挟んで唐沢岳2633m。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 右には三ツ岳2845m。少しだけ白い頭を見せているのは、野口五郎岳2924m。
右には三ツ岳2845m。少しだけ白い頭を見せているのは、野口五郎岳2924m。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 さらに右には烏帽子岳2628m。
さらに右には烏帽子岳2628m。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 尾根上のなだらかな道。
尾根上のなだらかな道。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 この標識の1/10は、標高で140m登るごとに増えてきました。つまり、ここまで700m登ってきました。あと半分・・・
この標識の1/10は、標高で140m登るごとに増えてきました。つまり、ここまで700m登ってきました。あと半分・・・
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ラン科の花が咲いてます。 
ラン科の花が咲いてます。 
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 キソチドリ(ラン科ツレサギソウ属)のようです。亜高山の林の中に生える多年草です。
キソチドリ(ラン科ツレサギソウ属)のようです。亜高山の林の中に生える多年草です。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 一度急登を経て、またなだらかになりました。岩から生える大木。
一度急登を経て、またなだらかになりました。岩から生える大木。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 昔はもっと土壌があったのかな?それにしても暑いです。
昔はもっと土壌があったのかな?それにしても暑いです。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 アサギマダラ(マダラチョウ科)
アサギマダラ(マダラチョウ科)
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 渡りの途中でしょうか?
渡りの途中でしょうか?
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 さあ、いよいよ鼻突八丁が始まりました。
さあ、いよいよ鼻突八丁が始まりました。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 胸突よりきついってことでしょう。
胸突よりきついってことでしょう。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 槍ヶ岳3180mが見えました。二年ぶりかな?生でお会いしたのは。
槍ヶ岳3180mが見えました。二年ぶりかな?生でお会いしたのは。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 まだまだ急登は続きます。暑いです。きついです。
まだまだ急登は続きます。暑いです。きついです。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ミヤマママコナ(ゴマノハグサ(APG:ハマウツボ)科ママコナ属)
ミヤマママコナ(ゴマノハグサ(APG:ハマウツボ)科ママコナ属)
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ツルリンドウ(リンドウ科ツルリンドウ属)
ツルリンドウ(リンドウ科ツルリンドウ属)
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 黒いボックリができる針葉樹。オオシラビソのようです。ようやく傾斜が緩んできました。
黒いボックリができる針葉樹。オオシラビソのようです。ようやく傾斜が緩んできました。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 鳩峰1862m。その向こうに木崎湖が見えてきました。
鳩峰1862m。その向こうに木崎湖が見えてきました。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ナツアカネ
ナツアカネ
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 森林限界を超えました。天狗の庭です。
森林限界を超えました。天狗の庭です。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 高瀬ダムとダム湖
高瀬ダムとダム湖
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 こちらは七倉湖。今登ってきた尾根の先端にさっき立ち寄った鉄塔と反射板。
こちらは七倉湖。今登ってきた尾根の先端にさっき立ち寄った鉄塔と反射板。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 クロマメノキ(ツツジ科スノキ属)の花
クロマメノキ(ツツジ科スノキ属)の花
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 花の横では実もなっています。クロウスゴのように先が凹みません。
花の横では実もなっています。クロウスゴのように先が凹みません。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 これもツツジ科ですよね。
これもツツジ科ですよね。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 でも、何という種類でしょうか?ミネズオウとは葉が違うし・・・チョウジコメツツジという花でした。和さんに教えていただきました。ありがとうございます。
でも、何という種類でしょうか?ミネズオウとは葉が違うし・・・チョウジコメツツジという花でした。和さんに教えていただきました。ありがとうございます。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 いよいよ七倉岳の山頂部に入ってきました。
いよいよ七倉岳の山頂部に入ってきました。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 お花畑を進みます。
お花畑を進みます。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 コウメバチソウ(ユキノシタ科(APGIII:ニシキギ科)ウメバチソウ属)ウメバチソウの高山種です。まつ毛のような仮雄しべが一本に対して7~9裂で、ウメバチソウ(15~22裂)より少ないことで区別できるとされていますが、実際は巻き込まれているものもあり、なかなか難しいです。
コウメバチソウ(ユキノシタ科(APGIII:ニシキギ科)ウメバチソウ属)ウメバチソウの高山種です。まつ毛のような仮雄しべが一本に対して7~9裂で、ウメバチソウ(15~22裂)より少ないことで区別できるとされていますが、実際は巻き込まれているものもあり、なかなか難しいです。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ミヤマモンキチョウ(シロチョウ科モンキチョウ属)がウサギギクに来ています。クロマメノキが食草なんですね。羽の縁のピンクの帯が特徴です。
ミヤマモンキチョウ(シロチョウ科モンキチョウ属)がウサギギクに来ています。クロマメノキが食草なんですね。羽の縁のピンクの帯が特徴です。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ゴゼンタチバナ(ミズキ科ゴゼンタチバナ属)登ってる途中は実を見ましたが、ここではまだ咲いてます。
ゴゼンタチバナ(ミズキ科ゴゼンタチバナ属)登ってる途中は実を見ましたが、ここではまだ咲いてます。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 エゾシオガマ(ゴマノハグサ科シオガマギク属)巴状に咲くクリーム色の花です。
エゾシオガマ(ゴマノハグサ科シオガマギク属)巴状に咲くクリーム色の花です。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ミヤマコゴメグサ(ゴマノハグサ科コゴメグサ属)小さいけれど、よくみるとなかなかかわいい花です。北アルプスなど、日本海側に分布します。
ミヤマコゴメグサ(ゴマノハグサ科コゴメグサ属)小さいけれど、よくみるとなかなかかわいい花です。北アルプスなど、日本海側に分布します。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ミヤマコウゾリナ(キク科コウゾリナ属)
ミヤマコウゾリナ(キク科コウゾリナ属)
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 タカネヤハズハハコ(キク科 ヤマハハコ属)花はヤマハハコそっくりですが、葉の付き方、形が違います。
タカネヤハズハハコ(キク科 ヤマハハコ属)花はヤマハハコそっくりですが、葉の付き方、形が違います。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ウサギギク(キク科ウサギギク属)高山の菊です。ギングルマという別名を持ちます。筒状花は、端から順に中心に向かって咲いていきます。
ウサギギク(キク科ウサギギク属)高山の菊です。ギングルマという別名を持ちます。筒状花は、端から順に中心に向かって咲いていきます。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 タカネシュロソウ(ユリ科シュロソウ属)シュロソウの高山版です。花も花茎も紫褐色です。
タカネシュロソウ(ユリ科シュロソウ属)シュロソウの高山版です。花も花茎も紫褐色です。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 シナノオトギリ(オトギリソウ科オトギリソウ属)イワオトギリとの区別は至難です。
シナノオトギリ(オトギリソウ科オトギリソウ属)イワオトギリとの区別は至難です。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 そうこうしているうちに、着きました。船窪小屋!
そうこうしているうちに、着きました。船窪小屋!
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 玄関です。タルチョは「ふなくぼ便り」によると、5色の旗で、青は空、白は雲、赤は火、緑は森、黄は地をあらわすのだそうです。
玄関です。タルチョは「ふなくぼ便り」によると、5色の旗で、青は空、白は雲、赤は火、緑は森、黄は地をあらわすのだそうです。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 囲炉裏端。電気のないこの小屋では、貴重な暖。でも今日は要らないほど暑いです。
囲炉裏端。電気のないこの小屋では、貴重な暖。でも今日は要らないほど暑いです。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 小屋の前にはコマクサ。
小屋の前にはコマクサ。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 小屋前で乾杯!このあと何本飲んだかは内緒です。
小屋前で乾杯!このあと何本飲んだかは内緒です。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 小屋からの眺望。餓鬼岳方面。
小屋からの眺望。餓鬼岳方面。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 明後日登る予定の針ノ木岳2821m。
明後日登る予定の針ノ木岳2821m。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 その右には明日登る予定の、北葛岳2551m(右)と蓮華岳2799m。
その右には明日登る予定の、北葛岳2551m(右)と蓮華岳2799m。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ホシガラスさん、食欲いっぱいで、ハイマツのボックリを物色中。
ホシガラスさん、食欲いっぱいで、ハイマツのボックリを物色中。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 夕食です!てんぷらは、クロトウヒレンやアザミの葉だそうです。右はビーフシチュー。美味しかったです!お漬物は先代ご夫妻が漬けてくれてるそうです。
夕食です!てんぷらは、クロトウヒレンやアザミの葉だそうです。右はビーフシチュー。美味しかったです!お漬物は先代ご夫妻が漬けてくれてるそうです。
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳 ランプがともりました。いろんな意味で、暖かい小屋でした。8時消灯なので、今日は早めに寝ます。山の日なので、多少の混雑は覚悟してましたが、一人にお布団一つちゃんとありました。
ランプがともりました。いろんな意味で、暖かい小屋でした。8時消灯なので、今日は早めに寝ます。山の日なので、多少の混雑は覚悟してましたが、一人にお布団一つちゃんとありました。

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