I can see clearly now the rain is gone.

2019.07.29(月) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
9 時間 17
休憩時間
2 時間 38
距離
12.0 km
のぼり / くだり
979 / 980 m
1 12
1 21
19
3
18
50
14

活動詳細

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【ヤマハラ】 「病を盾にして自己の主張を繰り返し、要求を通そうとすること」 そんな意味があるそうだ。 だが私にとっての【ヤマハラ】の定義を説明すると、 「登山が趣味である上司が自己の立場を利用して 抗えない、か弱い部下を山に無理矢理連れ出す意。」 である。 これまでスーツに革靴のまま断崖絶壁へ行かされたり、立ち入り禁止区域へ行かされたりと、ヤマハラを一身に受け入れてきた私ではある。 が、今回の登山はヤマハラには該当しないと言えよう。 それ程に素晴らしい登山だったからだ。 司令部からの登山命令は例に漏れず登山決行直前であった。 あまり断っていては今後の職務に甚大なる影響が及ぶであろうことは想像に難しくない。 耳かき一杯ほどの、雀の涙ほどのという表現が相応しいであろう私の有給休暇は儚くも消費された。 今回は1時20分発とのことだ。 おや?司令官にしてはお優しい出発時間ではないか? 一瞬でもそう感じた自分を殴りたい。 「午前1時20分発」 理解するためには多くの時間を要した。 “問題を、困難を楽しめずに何が人生なものか、そんなことでは生きていけない。” そんな名言が聞こえてくるようだった。 目的地は九州「本土」最高峰であった。 あくまで目的地である。 経由地ではないのだ。 登山は困難を極めた。 辺りは漆黒の闇。登山口に至るまでの満天の星空はどこへやら。 ヘッドライトを使用してもガスガスして前が見えない。 ガスガスってなんだ。 何故重ね言葉にするのだ登山家よ。 ガスで良いではないか。 そんなことを思いながら何時とは無しに久住山。 当然ながら「ガスガス」していた。 猛烈な風が吹き付ける。 この季節なのに寒さを感じる。 あぁ【ヤマハラ】だ。 その刹那である。 ガスガスのガスガスが晴れたのだ。 さっきまでのガスガスはどこへいったでガス。 あぁ、登山やべぇな きっと誰でもそう思う。 ガスガスはこの瞬間への伏線なのだ。 そうに違いない。 眩しすぎる程の朝日が私を迎えた。 カミキリムシとクモがかなり多かった。 虫は嫌いだ。無視しよう。 次の【経由地】稲星山へ颯爽と一歩を踏み出す。 すぐに絶望を味わうことになる、悲しき運命を知らずに。 そう、「朝露」である。 目の前には藪が。 一歩一歩足を進める。 その度に全身を朝露が襲う。 私の新品同様のクライミングパンツは息つく間もなくジャンク品同様ランクへと下降した。 豊かな自然が生んだ奇跡とも言える朝露をこれほどまで恨めしく思ったことはないだろう。 前言撤回である。 【ヤマハラ】である。 無事に、いや有事に稲星山に到着。 強風がまたも優しく私の下半身を撫でる。 優しく私の体温を下半身から奪い去る。 その後九州本土最高峰「中岳」をはじめ、「天狗ヶ城」、「星生山」を優雅にクルージングした。 中岳から天狗ヶ城に至る間、左手には綺麗な池が見えた。 生粋のパーティピープルである私には当然泳ぎたいしそこで写真撮影の上SNS投稿という思考があったが、あれだけいた登山家達が誰も泳いでいないということは、きっとそれは愚かな考えなのだろう。 司令官には言わないでおいた。 今回、刑法第246条「詐欺」罪にあたる山を見つけた。 「星生山」というので覚えておいて損はないだろう。 そう、ゴールっぽいのが計3カ所あるのだ。 登山家達からすれば何支離滅裂なことを言っているのかと殴りたい気持ちを抑えられないだろうが、抑えて欲しい。 素人からすればなんだかゴールっぽいのが本当に三カ所あるので、素人とパーティに組む場合は詐欺被害に遭わせない様、リーダーとしてしっかり最初に教える様にすべきだろう。 素人からすればたまったものではない。 やっとの思いで辿り着いたサミット…ピーク。 それが星生山の本当の頂上ではないのだ。 馬鹿めと言わんばかりの司令官の嬉しそうの顔を、私は生涯忘れることはない。 「らーーーーくッッッ!」と奇声を発しながら落石を起こそうと画策した私を一体誰が責められよう。 さて。 今回のヤマゴハンは「アルファ米」だ。 そしてモンベルで購入したフリーズドライの味噌汁。 結論から述べておくと、もう二度とこれを口にすることは無い、いいや、出来ないだろう。 司令官がコンビニ弁当なのだ。 蓋を開ければ、すぐに食べられる。 それに比べアルファ米は熱湯15分。 それに加えスノーピーカー自慢のバーナーでも湯を沸かすことは時間を要する。 司令官を待たせることになったのは言うまでも無い。 さらに述べておくと、待ち時間の間に味噌汁は私の胃袋の中へ入った。 いいや、消化まで済ませてある。 司令官との訓練登山において、15分の待ち時間は、まず待てないであろう。 ガンジーも怒るレベルかもしれない。 マザーテレサが中指を立てるレベルかもしれない。 賢明な読者諸君は、私の愚行を許してほしい。 そして、同じ過ちを犯さぬ様努めて頂きたい。 今回の登山(訓練)での経験は、その多くが初めて味わうものであり、今後の人生において大きな影響を与えるに違いない。 ・雨に降られる ・朝駆け ・ガスガス 他にも、トレッキングポールの有り難みを知り、パッキングの方法を改良した結果登りやすかったりと、次に繋がるものが多くあった。 拙筆ながら今回の登山の総括を述べたい。 【ヤマハラと感動は表裏一体】 【下山後に飲むヨーグルトを飲むな】 次の目標は湯布院だ。

活動の装備

  • オリンパス(OLYMPUS)
    OMD EM-10 mark2

メンバー

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