活動データ
タイム
22:32
距離
37.0km
のぼり
2906m
くだり
2848m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る今回は、この夏最大の目標だった「槍ヶ岳 北鎌尾根」に行きました。 バリエーションルートなので、あまり情報もなく少しでも北鎌尾根のことが載っているサイトや雑誌で調べての山行です。今までの山行で一番準備をしました。 ◇ 上高地~水俣乗越まで ◇ 前日にあかんだな駐車場で車中泊をし、朝6時のバスで上高地に入りました。いつもは新穂高から登っていたので初の上高地です。 平日なのに、人が多いです。 人のあいだをかき分けながら進みます。本日は北鎌のコルでビバーク予定です。17時くらいには到着したいです。 上高地ー明神池ー徳沢ー横尾ー槍沢を抜け、大曲から急登の水俣乗越まで登ります。 水俣乗越に12時到着。予定通りのペースです。 ◇ 水俣乗越~北鎌コルまで ◇ 水俣乗越からは、急なザレ場を下ります。かなり滑ります。注意が必要です。その後、雪渓を慎重に下ります。 ここで私より先に下っていた登山者に出会います。 少し話を伺うと、北鎌は8回登っているとのことでした。 しかも74歳の方です。すごい! 私が初めてだと伝えると詳細に尾根沿いを教えてくれました。 今回は、このアドバイスのおかげであまり迷うこともなく進めたのだと思います。あとロープを持っていたので、使うことはあるのか聞くと、登ってあとからザックを引き上げるためのロープだということでした。 もしロープを使わないとダメな場所が出てきたらルートを間違えているということです。 アドバイスありがとうございました。 ここから北鎌出合に進み、右股の沢を登っていくのですが、急登です。しかも途中から沢が2つに分かれている箇所が何回か出てきます。 この場所は、ノーマークだったのでアドバイスをあまり受けませんでした。 有名な「クライマーズホイホイ」は、わかったので正しいルートを進めたのですが、その後やたらと難易度が上がります。 おかしいと思い、GPSで確認するとルートミス。 難易度の高い下りを戻らないといけません。 おそらくこんな感じで急な下りの岩場を戻るので、滑落するのだろうと思い、慎重に分岐まで戻りました。 その後、北鎌のコルが近づいてきているはずですが、まったくわかりません。 コルの付近は、草がボーボーで見えません。 GPSで確認し、右へ左へ やっと見つけました。 17時30分 北鎌のコル到着です。 北鎌のコルは、シングルのテントであれば2張は張れるスペースです。 あまり広くないです。しかも虫が多い。 ここで虫に囲まれながら、食事をとり19時に就寝しました。 しかし、夜は雷と雨、そしてある者の出没で一睡もできずに翌朝出発です。 ◇ 北鎌コル~北鎌独漂まで ◇ 朝5時30分、北鎌のコルから左手に進みます。 最初は草ボーボーをかき分けると踏み跡があります。 そのまま踏み跡通りにずっと進みます。 朝早かったので、朝露でズボンがボトボトです。 レインコートを着ればよかったと思いましたが、そんな余裕はありませんでした。その後、「天狗の腰掛」まで、何か所か一人分のビバークポイントがあります。今後行くのであれば、こちらも使えますね。 そして、北鎌独漂前に到着。 ここからが、難所が続きます。 ◇ 北鎌独漂~槍ヶ岳山頂まで ◇ 北鎌独漂は、直登ではなくトラバース道を進みます。 その後、有名なザックが引っかかるポイントを慎重に通り抜け直登できそうな崖が現れます。 そこのトラバース道にはザックが置いていました。ただ誰もいません。 このポイントは、直登すると危ないとアドバイスを受けていたので、そのままトラバース道を進み、ロープが掛かった崖が現れます。 見た感じ、ここもヤバい。 私はさらにトラバース道を進み、かなり緩やかな登りからザックをデポして登り独漂に向かいました。 独漂からは、残念ながらガスで槍ヶ岳が見えず、さらにザックの人の姿も見えません。 見るからに、独漂からの直登ルートは危ない。滑落ポイントです。 ロープで補助すれば安心ですが、なければトラバースしましょう。 その後、いくつものピークを越えます。 迷ったら、直登のアドバイスを受けていたので頑張って登りましたが、直登ばかりでは、しんどい。 一度、トラバース道を進みましたが、あまりに危険個所が多く、結局途中で引き返して、直登しました。 やはりしんどいですが、直登で登ってみると尾根沿いを進めて、さほど危険は感じなかったです。 そのままどんどん進み、「北鎌平」到着。 槍の山頂は、目の前です。すごい威圧感。 北鎌平からは、大きな岩だらけなので、比較的どこからでも登っていけます。そして、山頂直下到着。 もうすぐ山頂です。 ここからの登りは今までで一番急ですが、滑っても下に岩があるので比較的安心ですが、体力的にはかなり疲労しているので最後の集中力を使い。 無事に登頂です。 山頂には15人くらい人がいました。 いろんなレポから、山頂に上がれば拍手喝采で迎えてくれるということでしたが、??? 皆さん??? どこから登ってきたのですか? 道あったんですか? そこから登ってくるなんて、化け物ですか? など、変質者あつかいです。 遠くではひそひそヤバい人が上がってきたとも聞こえました。 登頂後、写真撮影だけ一番手前の人にお願いし1分で下山。 山小屋に、ザックの件を報告しました。 ◇ 槍ヶ岳からの下山 ◇ 槍ヶ岳から下山は、昨日一睡もしていないので足が重く上高地までたどり着けませんでした。 とにかく1秒でも早く上高地を離れたかったのですが、足がまったく動きません。 朝から、行動食のみで登頂し下山。 途中、幻影が見えてきたので、精神状態もおかしいと思いました。 そのため上高地はあきらめて、徳沢のテント場で泊まりました。 テントが、昨日の雨と結露でボトボトです。少し乾かしましたが、濡れているので下にエマージェンシートを敷いて寝ました。 翌朝上高地からバスで無事に帰りました。 最後まで、読んでいただいてありがとうございます。 今回の日記、あまり写真も撮れなくて、急いでいた原因は、北鎌のコルでクマに遭遇しました。そのため、途中急いだり、精神状態がおかしかったので写真を撮り忘れました。 クマに追われていると思うと普通の精神状態での山行は不可能でした。 とにかく生き延びるために、必死に日本屈指の難コースを歩きました。 正直、楽しめなかったです。 クマ遭遇と北鎌尾根の情報がごっちゃになると、これから北鎌に挑戦する人には弊害になると思い、日記を分けました。 また興味ありましたら、クマ情報はこちらをご覧ください。 https://yamap.com/activities/4154499
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