槍ヶ岳 北鎌尾根 単独登山

2019.07.25(木) 2 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
10 時間 56
休憩時間
1 時間 35
距離
20.8 km
のぼり / くだり
1875 / 904 m
DAY 2
合計時間
11 時間 35
休憩時間
58
距離
16.1 km
のぼり / くだり
1031 / 1941 m

活動詳細

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今回は、この夏最大の目標だった「槍ヶ岳 北鎌尾根」に行きました。 バリエーションルートなので、あまり情報もなく少しでも北鎌尾根のことが載っているサイトや雑誌で調べての山行です。今までの山行で一番準備をしました。 ◇ 上高地~水俣乗越まで ◇ 前日にあかんだな駐車場で車中泊をし、朝6時のバスで上高地に入りました。いつもは新穂高から登っていたので初の上高地です。 平日なのに、人が多いです。 人のあいだをかき分けながら進みます。本日は北鎌のコルでビバーク予定です。17時くらいには到着したいです。 上高地ー明神池ー徳沢ー横尾ー槍沢を抜け、大曲から急登の水俣乗越まで登ります。 水俣乗越に12時到着。予定通りのペースです。 ◇ 水俣乗越~北鎌コルまで ◇ 水俣乗越からは、急なザレ場を下ります。かなり滑ります。注意が必要です。その後、雪渓を慎重に下ります。 ここで私より先に下っていた登山者に出会います。 少し話を伺うと、北鎌は8回登っているとのことでした。 しかも74歳の方です。すごい! 私が初めてだと伝えると詳細に尾根沿いを教えてくれました。 今回は、このアドバイスのおかげであまり迷うこともなく進めたのだと思います。あとロープを持っていたので、使うことはあるのか聞くと、登ってあとからザックを引き上げるためのロープだということでした。 もしロープを使わないとダメな場所が出てきたらルートを間違えているということです。 アドバイスありがとうございました。 ここから北鎌出合に進み、右股の沢を登っていくのですが、急登です。しかも途中から沢が2つに分かれている箇所が何回か出てきます。 この場所は、ノーマークだったのでアドバイスをあまり受けませんでした。 有名な「クライマーズホイホイ」は、わかったので正しいルートを進めたのですが、その後やたらと難易度が上がります。 おかしいと思い、GPSで確認するとルートミス。 難易度の高い下りを戻らないといけません。 おそらくこんな感じで急な下りの岩場を戻るので、滑落するのだろうと思い、慎重に分岐まで戻りました。 その後、北鎌のコルが近づいてきているはずですが、まったくわかりません。 コルの付近は、草がボーボーで見えません。 GPSで確認し、右へ左へ やっと見つけました。 17時30分 北鎌のコル到着です。 北鎌のコルは、シングルのテントであれば2張は張れるスペースです。 あまり広くないです。しかも虫が多い。 ここで虫に囲まれながら、食事をとり19時に就寝しました。 しかし、夜は雷と雨、そしてある者の出没で一睡もできずに翌朝出発です。 ◇ 北鎌コル~北鎌独漂まで ◇ 朝5時30分、北鎌のコルから左手に進みます。 最初は草ボーボーをかき分けると踏み跡があります。 そのまま踏み跡通りにずっと進みます。 朝早かったので、朝露でズボンがボトボトです。 レインコートを着ればよかったと思いましたが、そんな余裕はありませんでした。その後、「天狗の腰掛」まで、何か所か一人分のビバークポイントがあります。今後行くのであれば、こちらも使えますね。 そして、北鎌独漂前に到着。 ここからが、難所が続きます。 ◇ 北鎌独漂~槍ヶ岳山頂まで ◇ 北鎌独漂は、直登ではなくトラバース道を進みます。 その後、有名なザックが引っかかるポイントを慎重に通り抜け直登できそうな崖が現れます。 そこのトラバース道にはザックが置いていました。ただ誰もいません。 このポイントは、直登すると危ないとアドバイスを受けていたので、そのままトラバース道を進み、ロープが掛かった崖が現れます。 見た感じ、ここもヤバい。 私はさらにトラバース道を進み、かなり緩やかな登りからザックをデポして登り独漂に向かいました。 独漂からは、残念ながらガスで槍ヶ岳が見えず、さらにザックの人の姿も見えません。 見るからに、独漂からの直登ルートは危ない。滑落ポイントです。 ロープで補助すれば安心ですが、なければトラバースしましょう。 その後、いくつものピークを越えます。 迷ったら、直登のアドバイスを受けていたので頑張って登りましたが、直登ばかりでは、しんどい。 一度、トラバース道を進みましたが、あまりに危険個所が多く、結局途中で引き返して、直登しました。 やはりしんどいですが、直登で登ってみると尾根沿いを進めて、さほど危険は感じなかったです。 そのままどんどん進み、「北鎌平」到着。 槍の山頂は、目の前です。すごい威圧感。 北鎌平からは、大きな岩だらけなので、比較的どこからでも登っていけます。そして、山頂直下到着。 もうすぐ山頂です。 ここからの登りは今までで一番急ですが、滑っても下に岩があるので比較的安心ですが、体力的にはかなり疲労しているので最後の集中力を使い。 無事に登頂です。 山頂には15人くらい人がいました。 いろんなレポから、山頂に上がれば拍手喝采で迎えてくれるということでしたが、??? 皆さん??? どこから登ってきたのですか? 道あったんですか? そこから登ってくるなんて、化け物ですか? など、変質者あつかいです。 遠くではひそひそヤバい人が上がってきたとも聞こえました。 登頂後、写真撮影だけ一番手前の人にお願いし1分で下山。 山小屋に、ザックの件を報告しました。 ◇ 槍ヶ岳からの下山 ◇ 槍ヶ岳から下山は、昨日一睡もしていないので足が重く上高地までたどり着けませんでした。 とにかく1秒でも早く上高地を離れたかったのですが、足がまったく動きません。 朝から、行動食のみで登頂し下山。 途中、幻影が見えてきたので、精神状態もおかしいと思いました。 そのため上高地はあきらめて、徳沢のテント場で泊まりました。 テントが、昨日の雨と結露でボトボトです。少し乾かしましたが、濡れているので下にエマージェンシートを敷いて寝ました。 翌朝上高地からバスで無事に帰りました。 最後まで、読んでいただいてありがとうございます。 今回の日記、あまり写真も撮れなくて、急いでいた原因は、北鎌のコルでクマに遭遇しました。そのため、途中急いだり、精神状態がおかしかったので写真を撮り忘れました。 クマに追われていると思うと普通の精神状態での山行は不可能でした。 とにかく生き延びるために、必死に日本屈指の難コースを歩きました。 正直、楽しめなかったです。 クマ遭遇と北鎌尾根の情報がごっちゃになると、これから北鎌に挑戦する人には弊害になると思い、日記を分けました。 また興味ありましたら、クマ情報はこちらをご覧ください。 https://yamap.com/activities/4154499

槍ヶ岳・穂高岳・上高地 上高地から出発です。
上高地から出発です。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 穂高連峰はいつ見てもキレイです。
穂高連峰はいつ見てもキレイです。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 平日でも、人が多くてビックリです。
平日でも、人が多くてビックリです。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 横尾山荘から槍沢に向かいます。
横尾山荘から槍沢に向かいます。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 水俣乗越 から、北鎌出合に下ります。
水俣乗越 から、北鎌出合に下ります。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 北鎌出合まで、ザレ場なので慎重に下ります。
北鎌出合まで、ザレ場なので慎重に下ります。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 踏み跡アリ
踏み跡アリ
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 雪渓を少し進みます。
雪渓を少し進みます。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 明日、縦走する北鎌尾根
明日、縦走する北鎌尾根
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 雪渓を終えて、北鎌出合まで河原を歩きます。
雪渓を終えて、北鎌出合まで河原を歩きます。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 明日は、あの先に立ちましょう!
明日は、あの先に立ちましょう!
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 気持ちの良い、晴天です。
気持ちの良い、晴天です。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 振り返っての水俣乗越を確認
振り返っての水俣乗越を確認
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 北鎌出合から右俣の沢を登ります。
北鎌出合から右俣の沢を登ります。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 朝からの疲れた身体に、壁のような右俣の登りは、かなりきついです。
朝からの疲れた身体に、壁のような右俣の登りは、かなりきついです。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 とにかく沢が途中から分かれているので、ややこしい。
とにかく沢が途中から分かれているので、ややこしい。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 レポに出てくる「クライマーズホイホイ」かな?
レポに出てくる「クライマーズホイホイ」かな?
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 命の水を補給します。
ここから、先補給できる場所はありません。
命の水を補給します。 ここから、先補給できる場所はありません。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 この木は、目印になります。見失わないように上りましょう。このあと北鎌のコルもわかりにくい。
この木は、目印になります。見失わないように上りましょう。このあと北鎌のコルもわかりにくい。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 今日は、北鎌のコルでビバークです。夜は雷の大雨とある物の出没で一睡もできませんでした。
今日は、北鎌のコルでビバークです。夜は雷の大雨とある物の出没で一睡もできませんでした。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 そそくさと荷物をまとめて、北鎌尾根に出発です。
そそくさと荷物をまとめて、北鎌尾根に出発です。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 コルからの出だしは、ややこしいですが、その後踏み跡はあるので、進みます。
コルからの出だしは、ややこしいですが、その後踏み跡はあるので、進みます。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 天狗の腰掛かな?
天狗の腰掛かな?
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 夜の雨が嘘のような晴天です。
夜の雨が嘘のような晴天です。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 天狗の腰掛までは、樹林帯です。
天狗の腰掛までは、樹林帯です。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 もうすぐ独標。
もうすぐ独標。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 ホントに危ない場所には、ロープをつけれくれています。
ホントに危ない場所には、ロープをつけれくれています。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 独標下のトラバース道。うわさのザックが当たる場所を慎重に進みます。
独標下のトラバース道。うわさのザックが当たる場所を慎重に進みます。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 独標直下に、ザックがありました。山頂には誰もいませんでした。登頂後すぐに山小屋に報告。
独標直下に、ザックがありました。山頂には誰もいませんでした。登頂後すぐに山小屋に報告。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 独標下のトラバース道を進むとロープがあります。しかしこれもかなりの難易度。私はさらに進み、もっと緩やかな登りからザックをデポして独標に登りました。
独標下のトラバース道を進むとロープがあります。しかしこれもかなりの難易度。私はさらに進み、もっと緩やかな登りからザックをデポして独標に登りました。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 独標から、槍ヶ岳。ガスで見えずです。
独標から、槍ヶ岳。ガスで見えずです。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 独標からは、ずっと岩場を進みます。基本的には、ピークに直登が一番安全です。トラバース道は、ザレ場が多く滑落しそうだったので、ほとんど直登で進みました。
独標からは、ずっと岩場を進みます。基本的には、ピークに直登が一番安全です。トラバース道は、ザレ場が多く滑落しそうだったので、ほとんど直登で進みました。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 ようやく、槍ヶ岳が見えました。カッコイイ!
ようやく、槍ヶ岳が見えました。カッコイイ!
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 目の前の尾根を進みます。
目の前の尾根を進みます。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 直登の岩は、こんな感じを登ります。
直登の岩は、こんな感じを登ります。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 ガスが出てきました。
ガスが出てきました。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 北鎌平、到着
北鎌平、到着
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 最後に、いっきに登りになります。
最後に、いっきに登りになります。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 山頂近いと威圧感があります。
山頂近いと威圧感があります。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 山頂下、ルートは合っているようです。
山頂下、ルートは合っているようです。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 無事に単独初挑戦で登頂。
無事に単独初挑戦で登頂。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 下山は、一般道。
下山は、一般道。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 油断はできません。
油断はできません。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 番正
番正
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 このまま下山し、徳沢でテントを張って翌朝帰りました。ありがとうございました。
このまま下山し、徳沢でテントを張って翌朝帰りました。ありがとうございました。

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