【美濃】大白木山(1234m)高屋山(1136m)

2019.04.13(土) 日帰り

活動データ

タイム

08:11

距離

13.0km

のぼり

1092m

くだり

1092m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 11
休憩時間
53
距離
13.0 km
のぼり / くだり
1092 / 1092 m
5
1 35
2 19
2 57
5

活動詳細

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上大須ダムに向かう道からはずれ、折越林道をうかがいます。オッケ!通行止めの標識はなかった。予定通り登れそう。ついてる!道路上の落石に注意しながら車を上げ、折越峠に車を停めました。 目の前は大白木山から高屋山への吊り尾根。白いスカイラインがすーっと伸びています。期待が募りますね。 登山口の階段に取り付き、崩壊地の擁壁の上縁を渡っていきます。見下ろすと、人工的な護岸にふきのとうがポコポコ顔を出し、結構アートです。 雪が出てきて口元も緩みます。振り返る先に能郷白山の白が際だっています。この季節、能郷白山には能郷谷からアプローチするか、温見川側からアプローチするか、いずれにしても悩むところ。どのルートも雪を泳いで気の遠くなる距離。スギクラから望む能郷白山は孤高の極みにあった記憶があります。 さて、巡視路に合流すると大白木山は目と鼻の先に見えます。でも、だまされてはいけません。近いように見えてもまだまだ。気合いを入れ直して高みを目指すと見えてきたのが、噴煙を上げる御嶽山、気品香り立つ乗鞍岳。そしてに岳人の憧憬をほしいままにする穂高の吊尾根。いきおい、志気も高まります。 雪を踏みながらの登高とはいうものの、マンサクの花や柔らかな陽光が春を告げています。11/22地点を越え、イタチの足跡も大白木山の登頂をめざしています。イタチと妙な連帯感を感じます。地球に生きとし生けるものすべて兄弟というところでしょうか(笑)。 ひと登りで大白木山の山頂。噂に違わず360度のパノラマ。御嶽、乗鞍、穂高、白山のVIPのみならず、目の前の越美を隔てる山並みも捨てがたい。際立つのは屏風山とその左に位置する純白の荒島岳。視線を右に移せば、左門岳、平家岳、滝波山の面々。上大須ダムを擁したドウノ天井も忘れられない山です。 反射板の膝元に憩うひととき。でも、以上終了というわけにはいかない(笑)。すかさず次の手を探ったりするわけです。高屋山が狙えるかどうか。事の成否を決するのは、残雪とヤブの状態。祈るような思いで吊り尾根に踏み出します。  消えゆく残雪にすがりながら、徐々に標高を落とします。ルートを選ばないとヤブに絡め取られてしまう。1170ピークは予想通りクマザサの揺れる丘と化していました。思い切って西側の凹地に逃げると、そこは沢の源頭になっています。尾根筋を意識して時計回りに回り込んでいく。 実はこの吊り尾根、単なるヤブコースだと思ったら嬉しい誤算。植林とは無縁の自然林が連綿と続く。とりわけブナの美しさは格別。青空と残雪、笹の混じるブナの森。ゴジュウカラにヒガラにコゲラ、シジュウカラにオオルリたちが春を謳歌してるじゃないですか。 小広い1139ピークにはピンクテープが集まり、北東尾根を使って下山しようという私の思いを後押ししてくれます。 1110mのツインピークあたりが正念場。ヤブを避け、少しでも体力を温存できるコースを狙って歩きます。ピークの北東側には、明らかに古い道型が認められました。これを使って、派生尾根にだまされないよう西進。高屋山の北に広がるカレンフェルトの広場が迎えてくれます。三角点を探し出してガッツポーズ。 甘美な時間というのはこのことでしょうか。樹間に能郷白山を探し、あれが若丸、あれが・・・と数えて登頂成功の幸せを味わいます。 往路を戻り、1139ピークで北東尾根に乗ります。大白木山に別れを告げ、高度を下げると、大規模な伐採地に飛び出しました。暫定的にか、かろうじて伐採を逃れた巨樹にたまげ、同時に安堵します。 イワカガミに和みつつ、作業小屋に降り立ちました。あとはひたすら林道歩きに耐えるのみ。それでも、キクザキイチゲにネコノメソウにクレソン。山は癒やしの主役たちが入れ替わり立ち替わり。カモシカとのラッキーな出会いもあり、この日を彩る大切な思い出となりました。

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