浅間山麓を巡る6日間のトレイルを2つのステージに分け楽しみました。 トレッキングポールによるノルディックウォーキング トレイルです。 1stステージはまず家から浅間山を目指すトレイルから始まります。そして周辺の麓の里や取り巻く山々から浅間山を眺めて巡ぐり家に戻るトレイルです。 5月12日 初日。晴天。まず25Kmのアプローチ ロードを歩き浅間隠温川登山口まで来ます。靴をはきかえ浅間山を取り巻く浅間隠山、鼻曲山を経て県境の国境平 プレジデントリゾートホテル泊。13時間49分。38.9Km。獲得上昇高度1800m。 5月13日 2日目晴天。まず旧草軽電鉄の廃線跡を軽井沢、旧三笠ホテルまで辿りました。途中 小瀬林道、野鳥の森を通りました。三笠から信濃路自然歩道は白糸の滝を経て峰の茶屋まで林間道を辿り登って行きました。北軽井沢、YHブルーベリー泊。10時間。37.4Km。獲得上昇高度700m。 5月14日 3日目曇。帰りはその昔 源頼朝が軍を率いて超えたという万騎峠を超え自宅へ戻って来ました。9時間52分。39.1Km。獲得上昇高度400m。 2ndステージの3日間は前回宿泊した北軽井沢のYHブルーベリーを中継基地とし駐車しました。浅間山を登頂、縦断し周回しながら湯の丸山登頂するトレイルです。 5月26日 第4日目晴天 AM5時スタート。登山口のしゃくなげ園までのアプローチは9.5Km。別荘地帯の最短距離をリサーチしながら行きました。 しゃくなげ園内を突っ切りバカ尾根を鋸岳へ登る。Jバンドを下りて浅間前掛山を登頂。 下山は浅間山荘へ更に蛇堀川沿いの旧登山道を下り1000m道路沿いの小諸YH泊。 12時間27分。29.1Km。獲得上昇高度1550m。 5月27日 第5日目晴天猛暑 7時44分スタート。朝から気温はどんどん上がって全国的な猛暑警報中。焼けた舗装路を登り続け17Km地点、熱中症状悪化。宿まで9Kmを残してギブアップ。通りがかりの車に乗せていただき地蔵峠下の民宿わたらせに宿泊。 6時間38分。26.5Km(内9Km乗車)。獲得上昇高度400m。 5月28日 第6日目曇り時々小雨、風。体調回復。湯の丸山へ登頂。(6.7km、3時間16分)桟敷林道、牧草地作業路、パノラマライン南ルートを経て基地まで戻りました。 8時間28分。26.7Km。獲得上昇高度900m 全行程6日間 行動時間61時間14分 実歩行距離188.7Km 獲得上昇高度5750m。 浅間山をぐるりと取り巻く山々や里からその雄大な姿を眺め、山懐に入って厳しさを感じ感動したトレイルとなりました。
春の浅間山麓を巡る6日間、188Kmのトレイルです。
初日 4時に家を出発。 19kmほど歩いて草津街道と信州街道の分岐点の須賀尾宿に入る。
4時間歩いてようやく今日の最初の山 浅間隠山が見えてきました。
清水の分岐を左折して水無林道に入ると ほどなくして滝乃沢不動滝
5時間20分かけて ようやく登山口のゲートに着きました。 車が2台駐車しておりましたが 通りがかった方の話では釣りの御仲間さんとのこと。 登山者はなさそうです。 10台位は駐車できそうな広さです。
橋のない川渡りを2か所渡りながら進みます。
川沿いの道の内はなだらかですが段々と急になって行きます。
シャクナゲ尾根の名前がありますがようやくしゃくなげが現れました。
花はまだ少し早かったようです。 この シャクナゲはこの看板の前後50mだけにかたまっているだけでした。
急登を乗り越えようやく頂上。 霞んだ浅間山をみて感激。 多くの登山者でにぎわっていました。 予定より遅れていたのですぐに下山して鼻曲山に向かいます。
鼻曲山頂は表示がなく三角点のみです。 霞んで下界の様子は良く見えません。
浅間山頂も微かに望めるだけです。
分岐からの下りはあまり通る人がいないと見え熊笹に覆われていました。 スキー場上部からは林道を通って国境平のゴルフ場ホテル泊り。
2日目の朝 快晴。 ホテルの窓から日の出が見られました。 昨日は左の浅間隠山から縦走し右の端まで辿りました。 途中の氷妻山の鞍部辺りからの日の出です。
草軽電鉄廃線の道が始まります。 国境平駅跡 廃線跡は林道になっていますが一般車は通れません。
比較的に明るい林道を行くと木間越に浅間山が顔を見せます。
力のない電車でしたので勾配はなだらか。 緩やかに下っている道ですので楽です。
熊の調査捕獲の檻がありました。 エサはついてはありませんでしたが中には足跡が残されていました。 やはり熊は居るようです。
廃線になってからは林道として使われているようですがあまり通行が無いようで路面が荒れていません。
木漏れ陽が暖かく体を包みます。
野鳥の森の中を通って廃線に向かいます。 静かな森の中の小径です。
再び廃線跡を辿ります。 この辺りは舗装され一般車が通行している道です。 いかにも電車が通っていた雰囲気を感じさせる道です。
地図の上では途切れていた個所を入ってみると踏み跡がありその先にははっきりとした廃線跡の道が現れました。 1300mあまりの区間を右道脇はトタン塀で区切られていました。 塀の中は急傾斜の山林で旧軽井沢ゴルフ場に続いているようでした。 めったに人も入らないこの道は落ち葉の積もったふかふかの道でした。
国の重要文化財 旧三笠ホテルの前を通過。
信濃路自然歩道入り口。 峰の茶屋まで10.7km 急階段個所が5~6個所あるがほとんどが整備された歩きやすいハイキングコースでした。
ちょっと寄り道して竜返の滝
こんな橋もいいもんです。
先程も熊出没注意の標識がありました。 坂を喘ぎながら登った目の前に現れたのにはギクッとしました。
白糸の滝
白糸の滝
浅間牧場入り口へ寄り道。 満開のシャクナゲが夕日に光っていました。 YHブルーベリーには5時半には着けました。
3日目 YHを出て間もなく古瀧に立ち寄り。
桜岩地蔵尊 六里ヶ原の道筋に点在していた地蔵を集めて守っているらしい。
数百頭は居るような牧場に足が止まった。 写真を撮ろうとしていたら牛達がのそのそとやってきてポーズをとってくれた。
左に見えるピークが菅峰。万騎峠は右の山襞が重なった奥の辺りだ。あそこまでおよそ5Km程だろうか。 キャベツの多いこの辺りだがこれはリーフレタスだろうか。
狩宿神社
先程大きなトラクターの編隊が追い越して行った。 牧草地ではダイナミックに刈り取った草を篭車に流し込んでいくのが見えた。あれよという間に刈り取られていくのを見ることが出来た。
狩宿から旧道に入った。 この区間は今年 熊笹を刈り取った様子がうかがえた。 今はどんな人が利用している道なのだろうか。 道幅はあるが踏み跡は見当たらない。
万騎峠 ブナの大木が目に入る。 今回の上りはここまで。あとは27kを下るのみ。 昼食をとって一休み。
峠からの下り道、 地図にある近道をしようと入ったが熊笹に隠れ、微かにある踏み跡を探すのがやっとでした。
アカヤシオ
温川(ぬるかわ)の左岸沿いの道を通ってみました。
大戸の大運寺の門前でひと休。あと12km。
岩櫃山が見えてきました。 ここまで来るともう家の近くまで来た感じがします。
予定通り5時到着。 1stステージ終了。
2ndステージ 4日目は北軽井沢YHブルーベリーに駐車をお願いして5時スタート。
浅間山溶岩樹型に立ち寄り小休止。 溶岩に飲み込まれた樹が燃えて残った穴がいくつも残っていました。
樹林帯を抜け、目指す鋸岳(右)と浅間山が見えてきました。
まだ誰もいない しゃくなげ園の中を登り展望台を通過。 早咲のしゃくなげはほぼ満開。
園内の林間 かもしかコースは尾根山頂まで。
赤テープを頼りに樹林帯を抜けざらざらした火山灰石の中、消えかかった道を辿りながらバカ尾根に出ました。 広々とした尾根は赤テープを探すのが大変。
バカ尾根を登ると 前掛山への登山ルートが見えて来ました。 左の稜線には千トン岩も見えます。
鬼押出溶岩流の先端が見えます。 尾根の先には前回縦走した浅間隠山と鼻曲山の山並みが見えます。 二つの山を結ぶ稜線の更に先にはうっすらと榛名の山々がみえます。 このトレイルはあの山の麓の町を歩き出てここまでやって来たのでした。
シラハゲ ケルンまで2時間程で登ってきました。
目標のないこの広い尾根筋も視界の悪い時は迷いやすいでしょう。
鋸山頂で昼食。 前掛の稜線を登る人が見えます。 これからあの径を登ります。
カルデラの湯の平の先に剣ヶ峰。 遠く八ヶ岳の山々。
外輪山の山々。 かろうじて黒斑山が見えます。 Jバンドを下って行く人が見えます。あそこを下って前掛山に向かいます。
避難ドームから山頂への稜線を望む。 今日は登山者が多いです。
2524m 現在はここを100名山 浅間山頂としているようです。
今まではバックに見える黒斑山から見上げてばかりいた山に今は立って居ます。 見おろすショットは妙な快感。
黒斑山を代表とする外輪山の岸壁は美しい。
外輪山の東端 鋸岳(左寄りのピーク)から続く登ってきたバカ尾根が見えます。 登山口のしゃくなげ園駐車場も見えます。
硫黄の臭いが漂う川の石は変色していました。
蛇堀川沿いの旧登山道を下ります。 土砂崩れで車両通行止めになっているためか今は歩く人も無いこの路、私好みの道です。昨年はこの路を登りました。
突然現れたヤマツツジに足が止まりました。
七尋岩(ななひろいわ)。 巨大な溶岩の塊岩の上には祠が祀られていました。 信仰登山者の安全を祈願して毎年霊祭が行われていると聞きました。
ほぼ予定通り5時23分小諸YHに着きました。
5日目 ホストご夫妻に見送られチョット遅いスタートです。 朝から暑いです。
浅間サンラインの舗装路を2時間程歩き、目指す湯の丸山と地蔵峠方面が見えてきました。
コースからちょっとはずれ寺ノ浦石器時代住居跡に立ち寄り。 数少ない木陰で休憩。
休む木陰のない広域農道を登りようやく県道94号線入りました。 この道沿いには長い上り坂の続く鹿沢までの間に100体のお地蔵様を設置して旅人の安全を祈ってくれています。 ここはようやく10番目です。
熱中症状で体調はますます悪くなるばかり。 休んでばかりで進めない。 ようやくこの先の使われなくなったバス停跡の小屋へたどり着く。 回復が望めなく危険を感じ、ギブアップ。 通り掛りの車の方にピックアップをお願いしました。
地蔵峠を超え直下の民宿まで行きつきました。 涼しい部屋で延べ10時間の睡眠、休養で何とか回復できました。
6日目 体調が回復したので湯の丸山を登ります。 宿のすぐ前の湯の丸牧場跡を登るコースを選択。 角間峠との分岐を左折。この辺りは猿飛佐助修行の地とされているようです。 快適な林間コースを登ります。
湯の丸尾根の鐘分岐。 右折して登ります。 帰りにはこの尾根筋を直進、地蔵峠に下ります。
風が強くなり時折ぱらつき始めたので急いでブレーカーを着ます。 風に揺られながらのショット。 浅間山と手前は篭ノ登山。
笠雲のかかった富士山が見えました。 天気が崩れる予兆です。
地蔵峠から少し熊笹を掻き分け静かな旧道を民宿まで下りました。 湯の丸山周回6.7kmのコースでした。
開けた林道脇に面白いものを見かけました。 何かと思って標識を見ると国土地理院の基本(側標)と記されていました。 帰って調べてみるとGPS火山変動リモート観測装置REGMOSでした。 活火山の浅間山麓にはこんな装置がいくつも配置されているのでしょう。
白樺林から高度を下げ、この辺りは山桜が咲き誇る気持ちの良い空気を独り占めして歩きます。
地図にはない農林省嬬恋農場際の作業路を通りました。 初日に登った鋸岳へ続く長いバカ尾根がくっきりと見えます。
熊捕獲の檻。これで捕まるのかな。 さきほど2頭のシカを見かけました。私の熊鈴の音を聞きつけてこちらを見ていたがサッと行ってしまいました。 時折キューキューと声が聞こえます。
キャベツ畑が段々多くなってきました。
道脇にすごい溶岩の塊を見つけました。 「真田丸の岩櫃山」の表示が取り付けてあります。そんな思いだったのでしょう。 御主人に聞いたら初めは横線の辺りまで土や枯葉に埋まっていたとのこと。
初日にここを曲がってしゃくなげ園に向かいました。 ここから浅間山麓を一回りして帰ってきたことになります。 まもなく中継基地のYH 帰着です。 6日間のトレイル終了です。