英彦山(福岡・大分県 日本二百名山)-2019-06-22

2019.06.22(土) 日帰り

注意情報

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活動データ

タイム

06:06

距離

10.5km

のぼり

1185m

くだり

1199m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
6 時間 6
休憩時間
33
距離
10.5 km
のぼり / くだり
1185 / 1199 m
23
37
1 14
38
10
18
39

活動詳細

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英彦山と書いて「ひこさん」と読む。福岡県と大分県の県境にあり、古く奈良時代から修験道の山として栄えた。日本三大修験山の一つだそうで、他の2つは奈良の大峰山、山形の羽黒山だ。また日本三彦山というのもあるらしく、兵庫の雪彦山、新潟の弥彦山が並び立つ。大峰山、雪彦山には登ったことがあるが、羽黒山、弥彦山は拝んだことすらない。また宿題が増えてしまった。 5:30起床、手早く準備を済ませる。朝早すぎてホテルの朝食は食べられない。6:00チェックアウト、博多駅へ向かう途中のファミマで、朝食のサンドイッチ、野菜ジュース、昼食のおにぎり、行動食としてあんぱんを買う。 英彦山の登山口は遠い。博多駅でJRに乗ってから、新飯塚で乗り換え、田川後藤寺で乗り換え、添田で乗り換え、最後は彦山で合計4回の乗り換えである。英彦山の銅の鳥居(かねのとりい)に着いたのは、実に9:40であった。 地図でみると銅の鳥居から20分の距離にある英彦山神宮奉幣殿へは、定規で引いたように一直線で結ばれている。神社なので石段が続いていると想像していたが、その場に立って驚いた。長い長い石畳がどーんと登り道に敷かれている。一つの石畳が終わると次の石畳がまたどーんと続く。先が見えないところまで続いている。往時はこの石畳の両側には僧坊が軒を連ね、その数は全山で3800余もあったそうだ。保存状態の良い僧坊がいくつか公開されているそうだが、10:00オープンらしく見学できなかった。 歩くに従い汗が噴き出してくる。今日のウェアは、上半身は長袖の上に半袖を重ね着。下半身はCWXの上に半ズボンを重ね履きしている。早速半袖を脱ぐ。そして虫除けスプレーを入念にふりかける。これでよし。 連続した石畳の後、石階段を登りつめると英彦山神宮奉幣殿に到着した。手を清めてから、朱塗りの本殿に参拝。波立っていた心が鎮まっていく。ここからいよいよ山道に入っていく。 山に登る時、小生の理想は頭の中が空っぽになっている状態だ。一歩一歩進みながら、五感から入ってくるものに驚き、喜び、味わう。こうありたいと思うのだが、人間そうはいかない。仕事のこと、家のこと、親のこと、子供のこと、過去のこと、将来のこと。いろんなことが出鱈目に湧いてきては消える。心は晴れぬままで、山の素晴らしさにも気づかない。鍛錬が足らないのか、考えすぎるのが悪いのか。小生のような人間とは正反対に、話しているだけで何故だか分からぬがこちらがいい気持ちになってしまう人がいる。その人いると、自分も捨てたもんじゃないと思わせてくれる人。今日はいいことあったなと感じてしまう人。あれって何なんだろう。その人の頭の中に入ったら、爽やかな風が吹いているんだろうか。それとも色んな思いが渦巻いているのに、それを乗り越えたものが出てきているんだろうか。 ふと気づくと玉屋神社が目の前に現れた。巨大な岩の壁、下の方がえぐれていて岩窟になっている訳だが、そこに社殿が埋め込まれているように見える。岩の中から社殿がにゅっと出てきたようだ。この迫力は写真ではなかなか伝わらない。 途中で少し道を間違え、引き返したりして予定時間から20-30分ほど遅れてしまった。鬼杉には11:30の予定だったが12:00前になってしまった。ここで休憩していると男性4名女性1名のパーティが、小生とは逆方向からやって来た。ワイワイと楽しげに喋っている。挨拶しこれからのルートのことなど話す。南岳から中岳へ、そこから西に転じて奉幣殿に戻るという。時間がかかるので北岳には行かぬそうだ。見ると全員が同じ山歩きマップのような紙を持っていた。リーダーが配ったんだろう。しっかり準備している様子に好感が持てる。 ゆっくり休憩をとり、彼らに5分ほど遅れて出発した。鬼杉は沢沿いにあるので、ここからまた登り返すルートになる。するとソロで上から降りてくる40代くらいの男性とすれ違う。鬼杉を経由して奉幣殿へ行くそうだ。どんな道があるかと聞いてくる。地図を持っていないようだ。問うとスマホで地図は見ているが、目指すゴールと途中のルートが掴みにくいとのこと。小生yamapからDLした地図とガイドブックの英彦山ページをコピーしたものと、2枚の地図を持っていた。ガイドブックのコピーを、どうぞと渡すと凄く喜んでくれた。 ここから急勾配を登っていく。途中、柱状節理の美しい材木石のところで、先ほどのパーティを追い越す。南岳へはあと少しだ。どんどん高度を上げていくと、不意に南岳山頂に着いた。こじんまりしたところで眺望はない。直ぐに中岳を目指す。 それでなくとも今日は霧が濃くて周囲の山が何も見えぬ。鞍部まで降り見上げると中岳山頂に、英彦山神宮の社殿が見えた。少し歩くと、もう中岳山頂だ。ここは存外に広い。ほぼ同時に山頂に着いた登山者男女がいた。30歳前後か、若いカップルの男性が快く写真を撮ってくれた。 計画では12:50-13:20の間、中岳山頂奥の広場で昼ごはん休憩を取るつもりだったが、既に13:15ほどになっている。折角なので北岳へも登りたい。座って昼食を取る時間なく、歩きながらの梅おにぎりだ。中岳と北岳、往復60分の行程だ。 14:00前に中岳へ戻り、そこから西へ歩き続ける。中津宮へも参拝し坂をどんどん降りていくと英彦山奉幣殿に還りついた。まだ15:20、まだ50分ほどある。バス停でゆっくりと待つ。今日も無事に下山できた。山の神に感謝だ。

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