活動データ
タイム
08:04
距離
12.7km
のぼり
503m
くだり
506m
活動詳細
すべて見る前回に引き続き、地図読み訓練です。 スマホのGPS付電子地図を使わず、紙地図とコンパスのみで歩いてみようということです。 今回は笠森観音から権現森へ通ずるルートをいろいろ検討しているうちに、「境界尾根」、「房総の分水嶺」という言葉が目に入った。 千葉県の市原市と長柄町、長南町との境の尾根であり、ここを境に東と西に水の流れが変わるということらしい。 しかし、情報が少なく、明確なルートの軌跡もない。 何年も前の写真と言葉だけの記録だけで、それも一部の切れ切れの情報。最近の情報はほとんどない。 よしここを踏破してみよう!それも紙地図とコンパスだけで。 (これが無謀な計画であったことはあとで分かる。) 笠森観音からいったん野見金山へ向けてのルートを1㎞ほど行ったところから、右分岐して北上するコースである。 この先には途中、三等三角点111mを経て、高星山155mにまで続く。 そこから権現森へも通ずる。 高星山まで行けたら行きたい。ま、それは状況次第とする。 三角点までは楽勝だろうから、そこから舗装道路に出て、刑部神社迄行き、前回の長柳からの道との合流点を通って、笠森観音の北参道から帰る周回ルートを計画。 余裕があれば高星山への取り付き点の調査も行う。 詳細は写真のコメントをみてもらうとして、結果は惨敗でした。 ルートは踏み跡少なく、コースのほぼ80%ぐらいがヤブ化していました。 シダ、雑草、雑木、笹、真竹、つるに足元を取られ、なんどもこけ、最後、斜面で転落。(幸いかすり傷で済んだ) 道迷い、間違いを何度もした。ま、これは覚悟していたが、あまりにひどい! おまけにアマチュア無線のAPRS用にホイップアンテナを釣り竿で少し上げて、リュックからアンテナを出して高くし、低山でのAPRS電波の飛びをよくしようと計画したのだが、これがヤブ道を通る時に覆いかぶさる木の枝やツルにひっかかる。柔らかいアンテナなのでちょっと体を曲げてやることで、しなるので、通れるだろうと、そのまま押し進んでいた。 でも半端ないヤブを何度も通るうちにアンテナを引っ張られ、ケーブルの根元から引きちぎられてしまった。 この時、実はすでに道迷い状態ではないかと気づき始めてた!でももう少し歩けば道路へ出るはずと、勝手な思い込みをし、イケイケどんどん状態で全く道なき道を歩いていた。 いつも聞こえる受信音が聞こえなくなっていることに気づいたのはだいぶ歩いてからで、リュックを下ろしてみると、アンテナがなくなっていた。 どうしようとしばし、考えた。このまま、あと少し歩けば、道路へ出るはず。あきらめて、このままいくか。 いや待てよ。道迷いを記録として残してなんになる。それでは後に続く人に、正しいコースを教えられない。自分としてもふがいなさが残るだけ。 やっぱり戻ろう。この考えに至るのにしばらくかかった。 それで、あきらめて、スマホでGPS軌跡を見ながら、アンテナを落としたであろうあたりを探したが、見つからない。 2回往復した。 つるにひっかかって、ブンと遠くに飛ばされた可能性もあり、少し、捜索範囲を広げてみたが、やはり見つからない。あきらめて、道迷いしたところまで結局、戻ることにした。 およそ1時間ぐらいはここでロスをした。 でもあとで思うと、あのまま、道迷いを続けていて、道路へ出られたかどうかはあやしい。 さらにひどい状態になったかもしれない。 それを気づかせようと、天の神か私の守護神かが、アンテナをとりはずしてくれたのかもしれないな!(前向きに考えることにした。) 軌跡をみてみると、この最初の1kmほどの道の半分進んだところで大きく右へずれ、そのまま300m以上進んでいた。 自分としては道路までの正しい道を進んでいると信じて進んでいた。 もともと、ルートのはっきりしていない道で、ヤブ化しているのが当たり前という前提があったので、余計、そのまま進んでしまった。 途中でおかしいなと思い始めても多分このルートでももうすぐ、道路へ出るはず。 と、引き返そうとは思わない。引き返す勇気、というほどではないが、ここまで歩いたことを無駄にしたくない、という心理なのだろうか。道迷いの心理は怖いなと思った。 このあとからは、どうしても不安になったところでは、やはりスマホGPS地図に頼ることにした。 でも一応、紙地図で自位置とコンパスで進む方向を想定してから、GPSを見てみるという方針に変更した。 自分としてはもう少し進んでいるつもりが、まだまだ手前のことが多かった。 なので、そのまま進んでいけば道迷いをするところだったことが多い。 GPSに多少頼るようになっても、この房総のやぶはひどく、また、尾根の分岐も多く、思い込みによる道迷いをそのあとも、何度も繰り返してしまった。 昔の紙地図しかなかった時代にルート開拓をした人たちはえらいなと思う。 もっと昔、そういう地図もない時代はどうしてたのかなあ。 山の漁師さんとか、木こりなどの道案内人がいないと進めなかっただろうと想像する。 (道迷いの原因の考察) ●地図の読み間違い 一生懸命、地図から、地形を読み取ろうとするが、低山特有の複雑な地形と、ヤブで道が判別しづらい。 地理院地図の10mの等高線では表しきれない、細かいアップダウンや複雑な地形に結構、勘違いをしやすい。 次の等高線の手前の高さから、下の等高線の手前までは同じ等高線なので、最大20m近くが同じ高さというか、等高線に変化は出てこないことがある。 地図には等高線に変化がないので、フラットになっていると思われるルートが、実は現地は20m近く下っていたりしていると、地形を勘違いしやすい。 (3~6階建てビルの高さぐらいの落差が地図ではフラットになっていると考えれば分かりやすい) 大きな目で地形をとらえる必要があるが、木々に遮られ、良く見渡せないのが、低山の特徴だ。 ●距離感のなさ 次の目標までの距離をコンパスの目盛りで測定し、おおよその到達時間を計算するのだが、地図読みに時間を取られたり、ヤブ道のかき分けに時間がかかったりして、いつもより、かなり時間ロスがあり、かなり歩いてきたと勘違いする。 さらに地図から読み取れる距離にはアップダウンやこまかい曲がりなどを入れてないので、短めの計算だったりする。 目標の分岐点に達したと思っているが、実は地図では読み取れない、かなり手前の小尾根を分岐点と勘違いしていていることが多かった。 それで、時間だけでなく、歩数もカウントし始めた。 でも、これも、意外と正確さに欠けている。どうしても山道では歩幅が小さくなり、カウントが多くなったり、ヤブに注意力がそがれ、カウントもいい加減になる。 ●思い込み つい、歩きやすそうに見える方、踏み跡のはっきりしている方向、真っすぐの方向が、登山道だろうと勝手に思い込んでしまう心理。 地図と、現地を見比べコンパスで確認すれば、判別できるところでも結構、間違えていた。 軌跡を見てもらうとおり、何度も道を間違えて、途中で気づき、引き返しています。 やはり紙地図とコンパスだけでは、房総の低山歩きは無理と判断します。 GPSは必須です。出来たら予備のスマホと電池を用意してでも、万全の体制で房総の低山は歩くべきと感じました。 まだまだ私の地図読み能力は低いです! でも、今回の地図読みの実地訓練で学ぶことは多かったと思います。 更なる訓練を重ねる次第です。 ※私のこのルートが最適の正解ではありません。境界に出来るだけ沿って歩いただけです。 まあ、このコースを歩く人はほとんどいないと思いますが、もし歩かれる方は、充分準備し、気をつけて歩かれてください。 特に2箇所の道路へ出るところでは、激しいヤブや急斜面を無理ムリ通ってます。 たぶん、もっと良い道があると思われます。 結局、高星山は断念。一応、目標の三角点までは行けたので、良しとした。 樹林に囲まれ、眺望のない三等三角点111mのピークで少し無線をした。 神奈川県愛川町の局とつながった。 伊豆スカイラインの玄岳移動中の都会の岩山ハムさんの声が良く届いていて、 何度も呼んだが、届かなかったのは残念! 後半は里山ののんびりウォークです。そして笠森観音の北参道を通って、元の駐車場に無事帰りつきました。 私の守護神様、今日も、お見守りありがとうございました。
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