チムガン(週末:181-182)

2019.05.08(水) 日帰り

活動データ

タイム

07:27

距離

9.2km

のぼり

1252m

くだり

1241m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 27
休憩時間
1 時間 26
距離
9.2 km
のぼり / くだり
1252 / 1241 m
7 28

活動詳細

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ここの山には地図がないらしい。 少なくとも出会った何人かによると。 何となくのロシア語で道を聞き、何となくルーファイして大チムガンを目指す。涸れた沢を詰めて、いきなり藪漕ぎ。標高が高いので藪が濃くないのがいい。同行者は疲れからか、小声でずっとшестьと呟いている。ロシア語で六という意味。稜線に出ると鉄塔が立っている。小チムガンがよく見える。 が前方に岩壁。稜線は歩かせてもらえそうにない。 ボロボロ崩れる岩壁を何度もトラバースし、沢を詰めながら、大チムガンににじり寄る。同行者の呟きがшестьから”空気うすい”を経て”沢登りやないかい”に変わった頃、前方に先行者が。キルギスタンから来たおじさん。何となくのロシア語で大チムガンこっち?って聞いたら、そやけど今は雪あるからアカンわ、的なことを言われた気がした。とりあえずトラバースしながら登って稜線に。頂上はお花畑だった。湖を望むパノラマで大チムガンもよく見えた。満足。少し稜線を歩いたが、大チムガンにはたどり着けそうになかったので適当な沢を下降。木がなく見通しがいいのであまり不安はなかった。 二日目、同行者は先に帰国したのでソロ。前日にあたりをつけたルートで登る。雪はあるが見た感じ稜線平らなので夏山装備でも何とかなることに期待しつつ。やはり藪漕ぎから。稜線に出る手前で明瞭な踏み跡を見つけたので辿る。誰もいない。馬だけ。雲一つない快晴で景色は圧巻だった。日本に帰るのが嫌になってくる。標高2700を超えたあたりから稜線に雪が被り始める。キックステップでなんとかなりそうだったのでゲーター履いて行ってみる。だんだん雪渓のトラバース頻度が高くなり傾斜も急に。気づけばただの雪山。両手を雪に突っ込んで岩を探り三点確保でジリジリ進むが、すぐに手の感覚がなくなる。すぐ近くにチムガンの頂が見えていた。これをトラバースして目の前の雪の斜面、GPSによれば300mくらい。ピッケル無しで登って降りてくる精神力が僕にあるか。自問したら急に日本に帰りたくなったので撤退。2900付近の洞窟で小休止。行きは気づかなかったがパラグライダーのプレートが打ち付けてあった。羨ましい気持ちでいっぱいになる。慎重に降りて平らな稜線に。素晴らしい景色だったので稜線を歩いて一番端の尾根を下山。やっぱり日本には帰りたくないのかもしれなかった。 下に軍のキャンプがあってピッケルとロープを持った四人組がいたので話しかけてみた。人懐っこい笑顔でたくさん話してくれた。あまりよく分からなかったが、アルピニズムという単語だけはかろうじて聞き取れた。

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