活動データ
タイム
09:22
距離
17.6km
のぼり
1855m
くだり
1793m
活動詳細
すべて見る今日は絶好の登山日、天気良く気温も高すぎない。 二上山から葛城山まで縦走した。帰りは葛城山ロープウェイ最終便に設定したので時間管理が大変だ。 計画目的は2つ。 1、二上山からの葛城山頂上まで縦走する。 2、野鳥に手のせ餌やり(皆やってるあれ)がしたい。素焼きのナッツ類充分準備した。 場所的理由 二上山は大和朝廷内戦(壬辰の乱)以後に続く皇位継承者争いの犠牲者を頂く山であり、古墳群へ墳墓の石材である凝灰岩を産出したやまである。また大和三山を俯瞰できる山でもあったので、私の近頃の皇位継承と改元から紐付けされてきた興味深い歴史を身を持って語っている場所と謂える。 移動の状況 公共交通を利用して、8時に二上山駅をスタート した。二上山麓の枝垂れ桜の古木の美しいお寺専称寺や春日社で安全祈願をした後、車音騒がしい国道165号跨ぐ陸橋を渡ると水道巨大タンクとゴミ廃棄自動警告システムの怒鳴る音に驚きながら登山道沿っていく。眼下に遭遇するのが新池、ここの大きな錦鯉と遊ぶ時間も惜しんで二上山道の傾斜が始まる普通の山道だ。雄岳で大津皇子の墓と横の経塚に礼拝し一旦引き返し雌岳に向かう。見晴らしのいい雌岳には三角点や日時計、それに山の日やらライオンズ倶楽部やらの石碑が列んでいた。前日国見の為に行った、大和三山がこの雌岳山頂から良く俯瞰できた。 ここで昼飯にしたいという同行者をまだ早いと説き伏せて、岩屋へと下る。これで恐ろしくも、私は食い物の恨みを買ったらしい、この後暫く機嫌が悪い同行者だった。岩屋峠に着いて一休みすると縦走の道草になるからと、岩屋に行きたがらない。そんな同行者を促して下ると僅かな距離の目と鼻の先に、西暦700年代の重要史跡岩屋が在った。中将姫穴居跡と言われるこの岩屋は、あの蓮繊維の當麻曼荼羅(国宝)を織れるような場所ではなく、単なる伝承であろうと感じた。むしろ、修験道仏教の役行者の籠もった場所、靡きの窟の雰囲気をそのまま感じた。 続いて岩屋から岩屋峠にもどり、後はひたすらダヤモンドトレールのルート上を大和葛城山をめざして南下すると、大阪と奈良を結ぶ奈良時代からの官道、竹内街道(現代の国道166号線)を渡る。この道を壬辰の乱の兵士が通り、遣唐使の使節団が通った姿が昔々有った。其処を今は私が横断する。 ここに関所(鶯の関)が設けられていたわけだが、絶好の場所を見逃さない人の知恵だろう。今は、自由に通って、長くも短い歴史の流れを肌で感じれる。これも、山行きの魅力だろうと思った。 竹内峠から平石峠へ向けてひたすら登山道ダイヤモンドトレールを行く。金剛砂でなくほんとうにダイヤモンド採れると良いのだがなどと言ったりしながら、時々山野草の写真を撮りとり歩く。 1000万年前まで火山だった二上山はサヌカイト(石器材)と金剛石と凝灰岩の山で植物叢はあまり豊かではなかったが、コニーデ火山にわかれて中央構造線断層帯の造山活動で出来た金剛山地にはいると一変する。地形と植生が変化していくのが分かる。 植物の種類が多いので山行きが、いつか写真家に2人とも変身した。道端のあちこちで屈み込んで、撮影する。当然歩みが進まず、葛城山へ縦走の目的達成が少々心配になってくる。下山は午後5時の最終ロープウェイを計画している。それまでは葛城山頂上を踏まなければ今回の計画が完了しない。 もう一つの目的野鳥の手乗り餌やりは、もうこの時点では諦めていた。 鳴く鳥は鶯の声ばかり、声七変化も充分にきいた恋の囀りはこの時期盛りだった。山雀らしき声はほとんど聞こえない、充分に春は食事にありついているのだろうから。今度はもう少し寒い時期に試みよう。なので残るミッションは葛城山頂上まで行こうということ。 平石峠までは遠く感じた、保安林中の山道でビールを呑んで一時カロリー補給する、それでほろ酔いで歩く、動けばエネルギー消耗をする。大分お腹のすいた頃でも行動しながら食べると言い張る同行者を説得して、昼食タイムとなったのは13時40分だった。平石峠を次の中間まで過ぎた頃、ちゃんと留まって食事をする。20分で終わる予定を心の中で立てたが、結果的に15分超過して35分間かかった。片付けて14:15に岩橋山手前800mを後半のスタートにした。 お腹に必要なものが入ると、元気になるものだ。 さっさと足も運んで行くが、気を引く花など見つけると写真をとる。順調に14:31分岩橋山~15:29分富高山~持尾辻と進んでいく。 工程表示の標識が、葛城山頂上と他の組合せの文字に変わってくる、持尾辻辺りから、傾斜も急激に感じるようになってくる。こうなると上り下り共に木の階段の出現率が高くなって、足の関節に負担が増してくる。トレッキングポールに活躍を願いつつ上ったり下りたり、度々の無駄な工程にもかかわらずに、ひるまず進でいく。山頂が近いのだろう階段は多いが1kmの距離 。少ないが、1.4km の標示がでる。時間もないので当然階段の多いが400m短距離を選択した。これがなかなかの手強さだ。同行者の嘆きが聞こえてくること度々。それでも喋ってる内は元気な印と思っていた。 階段地獄に耐えて、アンテナシステムの見える丘に到達すると、平坦な道に変わってほっとする。休むことなく先行する同行者を追って葛城山頂上へ向かう。自動販売機のコーナーを右に折れると芝生のいつも見かけるあの頂上部に導入の細道を急激な傾斜 道である。最後の踏ん張りと立ち向かう。もう同行者が着いて石の壇上で右手を上げていた。眩しくてに後光が丸く白かった。 丁度傾いた太陽と、上げた手が重なっていたのだ。 お決まりの頂上部での記念写真・証拠写真を撮影し時間を惜しんでロープウェイ駅へ、今きた急な坂を下る。1分勝負の歩行である。駅近に近づき来ると連休中に列整理に使ったと思えるロープ張りと待ち時間表示が見えた。同行者が先に滑り込んで切符を買う、自分用も頼んで先に改札に入る。ロープウェイ最終便にまだ時間は3分程ある、間に合ったのだ。 ロープウェイのゴンドラに乗り込んで、暫く待って発車の合図だ、出発した。 計画の予定表は実行出来た、充実感が湧いた。 ゴンドラ内から、下り行く先の景色が美しい。下を見下ろすと石楠花の花盛りだ、まるで雲の上に居るみたいに見える。そう我ら彩雲国の上を飛んでいるのだ。 葛城山ロープウェイ下から奈良交通バスに乗り途中で気付いて、櫛羅停留所でヤマップを停止した。 近鉄御所駅で下車し、すぐに電車が来たので乗ると尺土で乗り換える。ここで少しの待ち時間が有ってちょうど良い。今日の行程の山影が西の空にあった。この尺土駅のプラットフォームから見えるのだ。 二上山から遂さっき降りた葛城山までの山の端が西に傾く太陽の光にシルエットになっている。あれを一歩ずつ二人で行った事は事実としてそうなんだ。誇らしい事だ。 目標50%達成。 良しとしよう。相手の有ることだし。 年年歳歳 花相似たり 歳歳年年 人同じからず 今日精一杯頑張った。 この先、人は変わっていくだろうが、山々花々の自然はいつまでもかわらずに、あってほしい。
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