【動画追加】快晴の春の北穂高-2019-04-27

2019.04.27(土) 3 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 36
休憩時間
46
距離
16.0 km
のぼり / くだり
1019 / 223 m
DAY 2
合計時間
6 時間 20
休憩時間
23
距離
3.3 km
のぼり / くだり
811 / 812 m
DAY 3
合計時間
5 時間 47
休憩時間
37
距離
15.7 km
のぼり / くだり
214 / 1008 m

活動詳細

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上高地バスターミナル5:54ー明神館6:41ー徳沢7:33ー8:31横尾9:00ー 横尾岩小屋跡9:30ー10:27本谷橋10:43ー涸沢ヒュッテ12:37 涸沢ヒュッテ5:50ー8:53北穂高岳(北峰)9:17ー涸沢小屋11:36ー涸沢ヒュッテ11:43 涸沢ヒュッテ7:27ー本谷橋8:38ー岩小屋跡9:15ー9:40横尾10:04ー11:02徳澤11:41ー明神館12:28ー河童橋13:08ー上高地バスターミナル13:15 まずは、私と同じ入山日に北アに入り、命を落とされた4名の方のご冥福を祈ります。 積雪期の涸沢から見ると屏風のように立ちはだかり、とても登れそうにない壁のように見える2つの名峰。奥穂高と北穂高。 それでも黒い点のような登山者が徐々に壁を上り詰め、稜線に達する姿を見ると、人間の凄さを感じる。 昨年のGWは奥穂高に登頂したので、次は北穂高へ。今年はGW開始とともに上高地に入山、小屋開き初日の涸沢ヒュッテに宿泊して登ることにした。 夜行バスや宿泊の予約を取ったものの、気になるのは天気。GPV,SCWを何度も見直す。その結果、入山日の前日は雨か雪だが入山した朝には止んで、小康状態の見込み。ただし、13時くらいには雲が広がってきて夕方には激しい雪になる。寒波が来ているので雨ではなく雪だろう。そうして夜半には雲が晴れて、登頂予定日は快晴、翌日も午前は好天の予定。 これを頭に入れ、上高地から歩き出す。 ルート状況について、1週間前にあすかさん、バーニャさんのど○○ペア(失礼!)が涸沢に入山し、貴重な情報を与えてくれた。横尾大橋から深雪で、本谷橋(当然架かってない)から谷コースで三度踏みのあすかトレースがついていること、涸沢まですごく時間がかかったことなど。この一週間でどれだけ変わっただろうか。この情報はないので、バーニャさんからの直前のアドバイスも頂いて、ワカンも持参することにした。ピッケル2本、ストックなど合わせて14kg+水分2L。軽量化に努めたのだけど、まだまだ甘いか。平地を歩くのは良いが、少しでも登るとこの重いザックの重さが骨盤に来る。涸沢まで13時には着かないと荒天に捕まる。本谷橋以降は、普段でも厳しいのに、お二人の情報では更に厳しそうだ。この後半の登りに体力を使うように、横尾までは少しスピードをセイブする。 横尾で小休止して横尾大橋を越えると事前情報通り、雪一面。200g足らずのワンタッチ軽アイゼンを装着して進む。トレースの中には踏み抜いた箇所も沢山見られる。あすかさん、バーニャさんのもあるかな、余計なことを考えながら進む。今日のザックはグレゴリーパラゴン58。歩きはじめは重さを腰に感じたが、慣れてくると重さをあまり感じない。素晴らしいザックだ。でも、登りは頑張りすぎると呼吸が乱れるので、時々立ち止まって呼吸を整える。左に見える屏風岩は雪がついて凍えているように見える。右のデブリは乗り越えてトレースができている。上部からの落石に注意しながら通過する。何度か起伏を越えて、本谷橋のあるはずの休憩場所。ここまでは時間的には予定通り。問題はここから。 ここまでに2名の山慣れた下山者と話をできたが「上の方はボコボコでワカンが有ったほうが良い」「後半はかなり苦労すると思います」と厳しい返事だった。アイゼンを装着して覚悟して進む。コースは谷コース。これこそあすかトレースだろう。みんながここを通っている。あすか様の偉大さに感服!すでにガスがかかり、アラレが降ってきている。予想より早く悪化するかもしれない。屏風の頭方面からの落石を気にしながらトレースを辿る。今日だけで結構な人数が通っているためか、トレースは安定しており、ワカンの出番はなかった。ガスのため、遠くの目標は見えず、眼前のモレーンの高みを目指すと、いよいよ涸沢ヒュッテの屋根が見えだした。これが見えてから遠い。周りの登山者が休んでいると抜いて、こちらが休んで抜かれ、そうこうしているうちに、テン場との分岐。予想外にへばることなく、ヒュッテに到着できた😁。天気が悪いことが幸いしたか、重いザックの割に昨年より早く到着できた。 どんどんガスが濃くなり、風も出てきて雪も降っている。早めについて本当に良かった。いつも賑わうテラスは営業中だが、誰も居ない。ラーメンとおでんを注文して、談話室で食べた。夕食時には、「最近にない最悪の天候の中、よくいらっしゃいました」とあいさつがあった。夕食後には、吹雪は勢いを増しており、そんな中でも到着する人も居た。悪天候の中、よく到着できたものだ。どんな強者か存じ上げないが、遭難と紙一重ではなかっただろうか。翌々日、この悪天候の中、小屋にたどり着けなくて槍沢、雷鳥沢、唐沢岳、北ノ俣岳で4名の方が遭難されたことを知った。翌日テン泊された方に聞くと12時頃まで悪天候が続いたらしい。吹雪の中、力尽きて心残りだったろう。みんな、ソロ。ツエルトやダウン、ガスコンロは持ってなかったのだろうか。それを使う余力を残していなかったか。この時代、かなり正確な天気予報が素人にもわかるので、よく考えて計画し、行動すればこのような遭難は防げるはずなのだが・・・。 翌朝、予想通りの快晴。4時には起きてお湯を沸かして食事を摂る。外が明るくなってきて見やる。全くトレースのない北穂沢、ザイテン。すでにヘッデンをつけて果敢に登りだした方がいる。ラッセル覚悟で頂きに進まれる心意気に感動する。自分にも登れるだろうか。昨日、小屋の方に聞くと天候は回復するだろうが新雪でベストではない。ちょっと難しいなど、コメントを聞いていた。とりあえず、出立の準備を進める。北穂沢では、トップの方が中間地点にまで上がり、そこでスピードが落ちて、後続の2名が近づいていく。さらに下部には10名以上の方が登っているのを見て意を決した。決断が遅い😣。すでに5:50。せめて5:30までに出発しないと、帰りに雪が緩んでくるぞ。 キャンプ場の端に行くと長野県警の方2名がチェック。行き先は「北穂です」。ソロですか「はい」。この時期の北穂に登ったことは「今回で2回目です。昨年は奥穂に登りました」。これでOKをもらえたが、雪崩が心配されること、岩がM字に見えるインゼンより上は斜度が上がるので、怖さを感じたらクライムダウンで下りてくるよう指導を受けた。 涸沢小屋の前でも県警の方が2名、装備をチェックされ、引き返すことも考えに入れておくように指導を受けた。 雪深いトレースを辿っていく。すごい青空。振り返れば、カラフルはテン場が小さくなってきた。すでに結構な高度感だ。できたてのトレースのステップは崩れやすく、一歩ずつ足を蹴り入れながら登る。上部を見ると右に斜上して東尾根方面に向かい人達もいる。トラバースで雪が切れ落ちなければよいのだが。私は通常とおり、直登するが時々風がなくなると暑い。後ろから日差し。これは雪が緩むのが早そうだ。ここでも何人もの登山者と抜いては休んで抜かれ、を繰り返す。お互いに助けることはできないが、一体感を感じられる。 指導を受けたとおり、インゼルから斜度が上がり、下を見るとますます高度感が出てくる。ただ、雪が深いので、アイスバーンを滑り落ちるような恐怖は感じない。恐怖を感じたら下りたほうが良いよね。ピックを雪面に差し込んで手がかりにして登る。稜線や松濤岩は目前だが、なかなかたどり着かない。そのうち、初めて下降してくるペアの方たちに出会った。トレースを「つけていただいたお礼を言うと、トップの方は南峰に向かったそうで、この方達は途中で追いついた2番手の方だった。さわやかで、技量のある方たちで、急斜面に新たなトレースをつけて雪を落とさないよう気をつけながら、横向きで下降されていった。まもなく、稜線に到達。眼の前の松濤岩の圧倒感がすごい。ここから岩と雪のミックス帯を一登りで北峰に達した。社会人1年目、3交替勤務後にソロで登って以来、34年ぶり。今日は快晴。360度の絶景が広がる。言葉に表せないこの気持の高ぶり。すごい・・・これしか言えない。あっ、もう一言。「山、最高!」😍・・・Keiさんのパクリですが何か?😏 さあ、絶景を満喫できたので気になる下降😂。横向きに下り始めたが、クライムダウン。これを想定してピッケルを2本持参してきた。左右両方でピックを雪面に差し込んで下る。しっかり効いてくれるので助かる。アイゼンの刺さりは悪いので、蹴り入れる。ときに、アイゼンの前刃だけに体重を載せて下る。靴の締め具合が不十分で、足裏が動く。これは失敗だな。なんとかそれでも下りられた。クライムダウンを続けるととても暑く、頬が火照ってくる。雪を手にとって頬につけると気持ち良い! 9:50頃、少し傾斜がゆるくなったので下を向いて下り始めると、上から「雪!」か何か声が聞こえた。上を見ると雪が転がり落ちてくるのが見えた。続いて、斜面が雪煙を上げながら一気にずり落ちてきた。雪崩だ。上に居る登山者が右へ移動する。ほとんど同時に右に逃げる。まもなく、雪崩は足元に来て、足が少し埋まり、雪を少し被ったが、幸い雪崩の本流はそれたので助かった。雪崩はインゼル上部を登っていた登山者まで達した。幸い、小規模だったので怪我人はないようだった。雪崩で上部から目の前まで流されてきた登山者も、どこも怪我は無いようで、ちょっと休憩して再び登り始められた。もし規模が大きくて、急斜面のインゼル上部の方を押し流したら相当被害が出ただろう。 この雪崩でトレースはすべてデブリに変わった。この中をステップを作りながら登り始める登山者たち。雪も緩んできているので、これは相当なアルバイトだろう。私は再びクライムダウンして下降。おそらく、この際にも下部で雪崩が発生したようだ。デブリの中を下降する。延々と下降するが地味に疲れる。休んでいても次の雪崩が怖いので、できるだけ休まず、周囲の斜面を気遣いながら下降する。涸沢小屋の上部まで来てようやく安心できた。 テン場で、県警の皆さんにアドバイスのお礼を言って、ヒュッテに戻り、テラスでルートを見返す。奥穂高ルートのザイテンの右でも雪崩が発生し、登山者が巻き込まれザックやピッケルを流されたらしい。腰を傷められた方も居るようだ。ザイテンの左右に雪崩跡が見える。幸い、それ以上の雪崩は無かったようで、奥穂高、北穂高のいずれからも続々と登山者が下降してきた。みんな無事で何より。 3日目の朝も快晴。最高の景色を堪能して「山、最高!」と叫びたい気分だった。昨年同様、名残り惜しくて何度も振り返る。同じようにしている登山者多数😁。 横尾までつく頃には雲が発生し、天候が徐々に悪化してきた。徳澤でカップ麺とドリップコーヒーで休憩しているとポツポツ小雨が降ってきた。そそくさと片付けて人混みの上高地へ戻りました。

槍ヶ岳・穂高岳・上高地 雨上がりの梓川
雨上がりの梓川
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 前穂高岳ー奥穂高の稜線はガスの中
前穂高岳ー奥穂高の稜線はガスの中
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 それでも青空が顔を出している
それでも青空が顔を出している
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 明神。天気はいつまで持つのだろう。
明神。天気はいつまで持つのだろう。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 雪のついた道。ところどころ氷結
雪のついた道。ところどころ氷結
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 徳沢。テントは10張りくらい。
徳沢。テントは10張りくらい。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 横尾大橋
横尾大橋
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 橋を越えたら雪一面
橋を越えたら雪一面
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 凍える屏風岩
凍える屏風岩
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 本谷橋付近。ここでアイゼン装着
本谷橋付近。ここでアイゼン装着
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 谷ルート。トレースをつけてくれたあすかさん、ありがとう。
谷ルート。トレースをつけてくれたあすかさん、ありがとう。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 人数が多くはないが、それでも登山者が続々やってくる
人数が多くはないが、それでも登山者が続々やってくる
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 正面は前尾根八峰だろうか
正面は前尾根八峰だろうか
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 みなさんと抜きつ抜かれつ
みなさんと抜きつ抜かれつ
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 アラレが降っている
アラレが降っている
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 雪はゆるいがトレースはしっかりしており、ワカンは不要だった
雪はゆるいがトレースはしっかりしており、ワカンは不要だった
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 早朝の北穂沢
早朝の北穂沢
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 雪崩のあとがまだないザイテン
雪崩のあとがまだないザイテン
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 奥穂高の岩壁
奥穂高の岩壁
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 登山者が見える。意を決した。
登山者が見える。意を決した。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 さあ、出発
さあ、出発
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 深い雪のトレースを辿る
深い雪のトレースを辿る
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 テン場が小さくなった
テン場が小さくなった
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 前尾根と涸沢
前尾根と涸沢
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 日差しが当たり始めた
日差しが当たり始めた
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 インゼルを目指す
インゼルを目指す
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 稜線まであと少し
稜線まであと少し
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 軽やかに下降する2番手の登山者。ありがとうございました。
軽やかに下降する2番手の登山者。ありがとうございました。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 稜線に到着
稜線に到着
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 松濤岩の圧倒感がすごい
松濤岩の圧倒感がすごい
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 北峰直下の岩場
北峰直下の岩場
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 奥穂高と吊尾根
奥穂高と吊尾根
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 奥穂高、ジャンダルム、滝谷
奥穂高、ジャンダルム、滝谷
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 遠くに白山
遠くに白山
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 名峰笠ヶ岳
名峰笠ヶ岳
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 槍ヶ岳と三俣蓮華方面
槍ヶ岳と三俣蓮華方面
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 槍ヶ岳と南岳、大キレット
槍ヶ岳と南岳、大キレット
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 環水平アーク
環水平アーク
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 雪崩後のデブリを下降する
雪崩後のデブリを下降する
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 前尾根に環水平アーク
前尾根に環水平アーク
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 アップ
アップ
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 ザイテンの両側に雪崩跡
ザイテンの両側に雪崩跡
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 北穂高とインゼル ^^
北穂高とインゼル ^^
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 ザイテンの雪崩跡アップ
ザイテンの雪崩跡アップ
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 3日目早朝
3日目早朝
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 山、最高!
山、最高!
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 今日は北穂高へ登る登山者が多い
今日は北穂高へ登る登山者が多い
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 ヒュッテのテラスにて
ヒュッテのテラスにて
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 テン場を通って下降します
テン場を通って下降します
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 さようなら
さようなら
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 また来ます
また来ます
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 すでにトレースがあちこちに
すでにトレースがあちこちに
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 このあたりには真新しい落石がいくつも見られました。
このあたりには真新しい落石がいくつも見られました。
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 本谷橋横のデブリ。休憩して危なくないかい?
本谷橋横のデブリ。休憩して危なくないかい?
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 横尾にも県警の皆さん。遭難があったので厳重警戒?
横尾にも県警の皆さん。遭難があったので厳重警戒?
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 バスターミナルの登山届前の掲示1
バスターミナルの登山届前の掲示1
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 掲示2
掲示2

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