霊仙山の肝 旧道谷山谷コース

2019.04.28(日) 日帰り

注意情報

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活動データ

タイム

08:41

距離

14.7km

のぼり

1271m

くだり

1272m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 41
休憩時間
1 時間 5
距離
14.7 km
のぼり / くだり
1271 / 1272 m
25
4 52
13
3
11
22
32
17

活動詳細

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霊仙山の懐の深さを感じたいのなら谷山谷を歩け! と言いたいがもう随分長い間通行止めになっている。 それでも何年かおきに様子を伺いがてら歩きに行くのだが 今回もそんな感じで行って来た。 前回行った時に、登山口までは砂防工事中で工事現場を抜けなければならない事と 崩壊箇所がいくつかある事と谷歩きがハードな事と滝のトラバースがかなり厳しい事と帰りの道のトレースがかなり薄くわかりにくかった事と最後にプチ滑落した事もあってもうしばらく谷山谷コースは歩かないと決めてたのにGWで気が大きくなったのか向かってしまった。 結論から言うと 漆ヶ滝までは道は荒れているのだがひたすら谷を詰めればなんとかなる。 しかし漆が滝から先は遺書でも用意して歩いた方がいいだろうと思えるくらいの 危険度MAXの道であった。ひとつの例えであるがアンカーでも打ちながら歩くとかなんかその程度の大袈裟な準備がないと行ってはいけない。 当日朝 様々なアクシデントも考え早めに現地着。6時スタート。 前回は砂防工事中で完全に車が入れなかった箇所は工事も終わり通行可能。 しかし昔の駐車場までは道が荒れていたため行けず川沿いの広い場所に車を停めて出発。順調である。 屏風岩近辺はいくつかの崩壊箇所があるが気をつければ問題なし。 河原に入ってその後はひたすら谷を詰める。大岩の連続であるが可能な限りは直進である。脇に現れるピンクのテープは昔の登山道の印である場合が多く、半分以上はいきなり道が無くなり引き返したり道を探したり結果無駄な体力を使わなければならなかったり危険な目にさらされてしまう。 ぼくには前回の経験がある。ぐいぐいと谷を詰める。 するといきなり大きな鹿の骨が道の真ん中に飾られていた。 この道を進んだ強者によるサプライズであろう。あまり見ないサイズで迫力満点であった。 何度か徒渉を繰り返しルーファイしながらなんとか2時間半程度で漆ヶ滝についた。 滝は相変わらずの雰囲気で素晴らしかった。滝壺まで行けるのはこの滝の魅力である。 周辺には山芍薬が見られた。もう数日遅ければ良かったのだろうツボミが多く,花も咲きが甘かったが見られただけでもラッキーだ。 気が済んだので先に行く事にした。 漆ヶ滝から先は以前より危険だと言われている。滝の上部をトラバースするのだがとにかく足場が悪いのである。しかしその場所さえクリアすればあとは楽勝。 とりあえずロープを使って上昇。足場悪い急斜面を登る。 しかしすぐに状況が以前と違う事に気づいた。 ロープははってあるものの高所なのに足場が無いに等しく危険極まりない。 以前はここまで酷くなかった。そしてこの辺りになるとピンクのテープなどは全く無くなっている。これ以上は行くなという事か。 しかし踏み跡は確かにある。誰かは突破してるのだ。 常にロープを握りしめ登りながら時折横に移動してまた登って・・・ すでに手足はドロドロである。 そうこうしているうちにいつものトラバース箇所に到達。 アンカーはずれてぶら下がってるしロープは緩い・・・ 足場を作りながらゆっくりゆっくり時に手の指を土の中に突っ込みながら通過。 その後も新しい崩壊箇所などがあったがなんとか滝の上部に到着。 真下にお地蔵さんがあるといわれるこの場所で無事に危険箇所をクリアできた事に感謝し手をあわせた。 がそんな時間も束の間これから先もロープ、トラバース地獄であった。 新たにはられていたロープの上に大木が落ちて来ていたり普通に通れる感じではない。不安になる。引き返そうか・・・ しかし今の道を戻るのは非常に危険でとにかく進むしかないのである。 典型的事故パターンである。泣きたくなった。 体力にまだ余裕があるのだけが救いだったが。 この後なんとか分岐まで出て新たな谷を詰め横道分岐の看板まで辿り着いた。 テープなどの印は無いがここからも谷を詰めてどこからか這い上がって尾根に出ればいいのだ。もう安心だ。 安心してたら道がわからなくなった。詰める谷を間違ったか? 全然わからなくなったので焦ったが道迷い時のお約束通り上を目指してひたすら登った。 登ったら霊仙山の隣のピークであった。最後に大きく方向を間違えたようだった。 ゴールを目指し再度縦走路を歩く。歩く力だけは残っているのでよかった。トレーニング万歳である。 ズタボロで霊仙山の山頂で食べたおにぎりは少し塩気が増してたような気がした。 帰りは怖かったので道を変え汗拭き峠に下りて林道を歩く事にした。 汗拭き峠から駅まで歩いて谷山谷に戻れば2時間半以上かかるが 谷山谷に直接抜ける林道がありその道を見つけて歩いた。 心細い道だったが随分歩いた最後に遠くに自分の車を見つけた時は白鵬ばりに万歳三唱と三本締めをやった。 久々に最後の最後までヒリヒリする山行だった。日焼けどめを忘れたという意味ではない。 霊仙山谷山谷コース正式開通するまではもう絶対行かない。 帰りの車の中でそう誓いながら天皇賞の放送にかぶりついたのであった。

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