活動データ
タイム
09:16
距離
17.3km
のぼり
1267m
くだり
1267m
活動詳細
すべて見る漁岳は去年の5月に計画されたが天候が悪く平日に延期になった為参加できなかった。 8月に沢から挑んだが、この時も天候悪く雨でスタートが遅れコンタ920mで引き返すことになり未踏のままだ。 それを憶えていてくれていたのか白老三山の山行のときSioさんから「来週の土日空いてるかい?漁登るよ」のお誘い、運よく予定も空いている、これは登るしかないと参加する。 林道前の駐車スペースには既に車が1台停車中、単独の男性でもう出発するところだった。 6:40林道ゲートを出発、林道は雪が解けすっかり夏道の様子だが今朝はしばれたのか霜柱が立っている。 1時間ほど歩くとによさんの林道終点標識が見える。 ここから尾根に取り付き緩やかな雑木の林間を進んで行く。 コンタ900mの木々の間から恵庭岳の頭が見え出す、そこから少し上るとオコタンペ山越しに恵庭岳がすくっと聳える。 高度を上げるごとに素晴らしい眺望、その度に足を止めて写真を撮っているとなかなか距離がはかどらない。 「もっと良い場所があるから」と先を促される。 東の方角の遠望に白い山並みが見える。 「あれは夕張岳だな、左が芦別岳だ」とTDさんが教えてくれた。 今日は雲もなくかなり遠くの山まで見渡せ、ここからだと先週登った白老三山も良くわかる。 山と山との位置関係がわかると、「あの山があそこに見えるということは、あの山があれだな」などとわかるので楽しい。 透き通った空と支笏湖の青い湖面がまだ雪を被っているオコタンペ湖を引き立てて美しい。 多少道草したが、その後順調に高度を上げ1175mポコをトラバースし山頂直下のコルに出た。 ここでアイゼンを付け、いよいよ山頂へのアタックする。 なかなかの急登、アイゼンの前爪を効かせ息を整えながら上る。 10:05漁岳山頂到着、山頂部は雪解けが進んで這松が露出し夏山の様相だ。 この時期に夏山でしかお目にかかれない漁岳神社の祠を見ることができて地味に嬉しい。 山頂からは360°のパノラマで好天もあって絶景、羊蹄山もくっきり見えている。 じらされたが、やっとこの頂に立つことができた。 漁岳神社に参拝し50円を奉納、山の神に感謝を込めて手を合わせる。 ひと通り写真撮影も終わり昼ごはんと思ったが山頂は風が強いので移動することにする。 このとき這松付近で雪に膝上まで埋まってしまう。 なかなか足が抜けず少しあせるが、なんとか脱出、風を避け山頂より少し下がった場所で昼食をとり、もう一つの頂き小漁岳に向かう。 気温が高い為、這松帯でズボズボ埋まる。 苦労して這松帯を抜けると右手に存在感を出し佇んでいるピラミッド型が見える、狭薄山だ。 狭薄山を眺めながら広々とした雪原を進む。 この辺でやっと折り返しで戻ってきた先行者とスライドする。 漁岳の山頂からは近く見えた小漁岳だが、なかなか近づいて来ない。 1224mポコまで上がると山頂はあと少し、どこから上がってきたのだろうこんなところにスノーモービルのトレースがあるのに驚く。 12:05小漁岳山頂到着、ここは支笏湖方面の眺望が抜群だ。 Sioさんが「あの二つの丸い山、多峰古峰と南多峰古峰かな?」とつぶやく、丹鳴岳の後ろなので位置的に違うので「無名峰じゃないですかね」と答える。 するとSioさんがその山に手を振っている。Sioさん曰く「こうやって手を振っておくといつか山から呼ばれる」とのこと、なかなか面白い習慣だなと思った。 後で調べたところその2山は丹鳴尾山と鳴尾山だった。 近くなった羊蹄山とSTSTで設置した山頂標識をバックに記念撮影をして下山を開始する。 小漁岳を下ってから漁岳への上り返しがしんどい、ズボズボ埋まりながら漁岳山頂に着くと 往路では無かったスキーのトレースが付いている。 我々の後から山スキーで上がって来たようだ。 急斜面を滑り降りているところをみるとかなりの上級者のようだ。 急坂を慎重に下っていると尻滑りの跡がある。 先行者が尻滑りで下りたのだろう、尻滑りの後を下っているとサングラスが落ちている。 先行者が落としたのだろう、TDさんが届ける為にサングラスを拾う。 急坂を下り終え1175mポコまで上る。 もう上ることは無いので後は下るのみだ。 しかし道のりはまだまだ長い、それでも下りは早くサクサク下って林道に合流。 ここから雑談しながら林道を下る。 Sioさんが「小漁までは長い、もうここは登らなくていいな」とぼやく。 ゲートまで500mぐらいのとき小さなモノがパタパタと飛んできた。 最初はスズメかシジュウカラかと思ったが、よく見るとなんとコウモリだった。 コウモリは暗いところに居るという先入観があったので意表をつかれた。 太陽の光で透けた羽、不気味な顔を見ていると気持ちが悪くなった。 朝とは違い気温でぐちゃぐちゃになった林道を歩き抜きゲートに着いたのは16:00。 時間配分は乱れたが結局最後は予定時間通りに帳尻が合った。 下山後、「お疲れ様でした、今度はフレ岳と丹鳴岳宜しくお願いします」と声をかけるとSioさんが苦い顔をしている。 でもきっと登れると思う、なぜなら山頂からちゃんと手を振っておいたからだ。 長い距離とズボズボの這松帯には疲れたが、念願の漁岳登頂と快晴の中の絶景に大満足の山行だった。
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