残雪たっぷりの谷川岳・西黒尾根

2019.04.13(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 25
休憩時間
1 時間 40
距離
7.2 km
のぼり / くだり
1367 / 826 m

活動詳細

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今年は雪が少ないと言われてましたが、4月に入ってから季節外れの降雪が続き、気がつけば谷川岳では昨年同時期よりも遥かに積雪がある状況。 コンディションの良い天候と週末がうまく噛み合って、このチャンスを掴むべく雪の西黒尾根へ。 まさに、スマッシュヒットの谷川岳。 それでも西黒尾根からの入山者はせいぜい7〜8名程度と思われ、終始静かな尾根歩きとなりました。また、深雪、クラック、トレース、急登、雪庇、痩せ尾根、クラスト、雪崩リスク…雪山のあらゆる要素がこの尾根道の中に凝縮しており、最も緊張感と達成感のある雪山登山を経験することができました。 スリリングな雪の西黒尾根へーーー

谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 まずは、谷川岳登山指導センターで情報収集。ここ3日連続の降雪で積雪が増えている。前日も2〜3人が西黒尾根から入山したが、その後にも降雪あり。本格的なラッセルは無いだろうが、トレースがしっかりあるかどうかは登ってみないとわからないとのこと。散々迷って、今日は快晴ということもあり、西黒尾根から登ることに決めて、登山届を提出。
まずは、谷川岳登山指導センターで情報収集。ここ3日連続の降雪で積雪が増えている。前日も2〜3人が西黒尾根から入山したが、その後にも降雪あり。本格的なラッセルは無いだろうが、トレースがしっかりあるかどうかは登ってみないとわからないとのこと。散々迷って、今日は快晴ということもあり、西黒尾根から登ることに決めて、登山届を提出。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 ボーッと歩いていると見逃してしまいそうな西黒尾根登山口。登山口の看板も雪で覆われているようです。ここからアイゼンを装着。
ボーッと歩いていると見逃してしまいそうな西黒尾根登山口。登山口の看板も雪で覆われているようです。ここからアイゼンを装着。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 いきなりの急登。踏み跡があるようなのでこのまま進みます。
いきなりの急登。踏み跡があるようなのでこのまま進みます。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 トレースはあるのですが、雪が深く序盤から難儀します。
トレースはあるのですが、雪が深く序盤から難儀します。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 直登で送電線鉄塔まで登りきって景色を見渡します。雪はたっぷりあり、既に谷川岳ベースプラザは遥か眼下です。
直登で送電線鉄塔まで登りきって景色を見渡します。雪はたっぷりあり、既に谷川岳ベースプラザは遥か眼下です。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 雪庇の左側をトレースに沿って進みます。
雪庇の左側をトレースに沿って進みます。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 調子に乗って歩いていたら、クラックに足を取られて危うく転ぶところでした。油断大敵です。
調子に乗って歩いていたら、クラックに足を取られて危うく転ぶところでした。油断大敵です。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 薄っすらとしたトレースを頼りに進みます。先行者が見当たりません。
薄っすらとしたトレースを頼りに進みます。先行者が見当たりません。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 歩いてきた道を振り返ると、左手前に白毛門が聳え、右手奥には上州武尊山の剣ヶ峰かと思われる群馬のマッターホルンが遠望できます。後続者も見当たりません。
歩いてきた道を振り返ると、左手前に白毛門が聳え、右手奥には上州武尊山の剣ヶ峰かと思われる群馬のマッターホルンが遠望できます。後続者も見当たりません。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 夏場の鎖場手前でストックをピッケルに持ち替えます。ようやくこのあたりで、前方に2人のパーティーが確認できました。ここからが西黒尾根の真骨頂となるので、気を引き締めてアタック開始。
夏場の鎖場手前でストックをピッケルに持ち替えます。ようやくこのあたりで、前方に2人のパーティーが確認できました。ここからが西黒尾根の真骨頂となるので、気を引き締めてアタック開始。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 先行する2人のパーティーと比較すると、南側斜面へと大きく育った雪庇。あまり左に寄り過ぎると危険です。
先行する2人のパーティーと比較すると、南側斜面へと大きく育った雪庇。あまり左に寄り過ぎると危険です。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 一旦下って、急登へと導く尾根道。ここも夏場は第2の鎖が出現する箇所だと記憶してます。
一旦下って、急登へと導く尾根道。ここも夏場は第2の鎖が出現する箇所だと記憶してます。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 谷川岳山頂を望む
谷川岳山頂を望む
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 天神尾根が良く見えるようになってきました。
天神尾根が良く見えるようになってきました。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 今にも雪崩が起きそうな雪庇
今にも雪崩が起きそうな雪庇
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 アイゼンを効かせて、ピッケルを使って慎重に登るポイント。
アイゼンを効かせて、ピッケルを使って慎重に登るポイント。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 登りきると、両サイドが切れ落ちたヤセ尾根。緊張するポイント。
登りきると、両サイドが切れ落ちたヤセ尾根。緊張するポイント。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 無事に通過して、歩いてきた道を振り返る。
無事に通過して、歩いてきた道を振り返る。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 第2の鎖場をクリアすると、先ほどより幾分広くなった尾根を、ラクダのコブへと登って行きます。
第2の鎖場をクリアすると、先ほどより幾分広くなった尾根を、ラクダのコブへと登って行きます。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 ラクダのコブから山頂を望む。先行者4人がアリのように見えます。賑やかな天神尾根とは全く違った雰囲気を醸し出しています。
ラクダのコブから山頂を望む。先行者4人がアリのように見えます。賑やかな天神尾根とは全く違った雰囲気を醸し出しています。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 ラクダのコブを振り返る。登っている時は気付きにくいのですが、振り返って見下ろすと、結構なところを登ってきたんだなぁと感じます。
ラクダのコブを振り返る。登っている時は気付きにくいのですが、振り返って見下ろすと、結構なところを登ってきたんだなぁと感じます。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 このルート唯一の下った先にあるラクダのコルで、先行の2人パーティーに追いつきました。軽く挨拶をかわし、先に譲っていただきました。呼吸を整えて、ここから一気に直登します。
このルート唯一の下った先にあるラクダのコルで、先行の2人パーティーに追いつきました。軽く挨拶をかわし、先に譲っていただきました。呼吸を整えて、ここから一気に直登します。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 先程4人が見えていたポイントでインプットしたルートを記憶に、まずは直登し、写真真上の岩のある上部を右にトラバースするルートで行きます。(踏み跡のあるまま真っ直ぐ上に行くと、後で戻るハメになります)
先程4人が見えていたポイントでインプットしたルートを記憶に、まずは直登し、写真真上の岩のある上部を右にトラバースするルートで行きます。(踏み跡のあるまま真っ直ぐ上に行くと、後で戻るハメになります)
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 トラバースポイント。ラクダのコブを見下ろせる高さまで来ました。かなりの高度感。足を滑らせたら、かなりの距離を滑り落ちてしまうと思います。
トラバースポイント。ラクダのコブを見下ろせる高さまで来ました。かなりの高度感。足を滑らせたら、かなりの距離を滑り落ちてしまうと思います。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 そして、左側のクラスト状態の危険箇所を避けて進みます。ここが滑り落ちそうで怖かった記憶があります。
そして、左側のクラスト状態の危険箇所を避けて進みます。ここが滑り落ちそうで怖かった記憶があります。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 アイゼンをしっかりと効かせながら、直登ラストスパート。
アイゼンをしっかりと効かせながら、直登ラストスパート。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 このルート最大の斜度と思われる箇所。斜度40度ほどありそうな斜面を直登します。遠くに見えるのは天神尾根。
このルート最大の斜度と思われる箇所。斜度40度ほどありそうな斜面を直登します。遠くに見えるのは天神尾根。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 登ってきた西黒尾根と、その先に広がる上州の峰々。
登ってきた西黒尾根と、その先に広がる上州の峰々。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 西黒尾根の一部を縦構図で切り取ってみます。足元は急登で滑りやすいので注意しながら…。
西黒尾根の一部を縦構図で切り取ってみます。足元は急登で滑りやすいので注意しながら…。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 先行する4人の登山者と、ザンゲ岩(左上)が見えてきました。
先行する4人の登山者と、ザンゲ岩(左上)が見えてきました。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 少しずつ天神尾根との合流が近づき、登っている人も肉眼でハッキリと確認できます。
少しずつ天神尾根との合流が近づき、登っている人も肉眼でハッキリと確認できます。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 うねった波のような雪庇
うねった波のような雪庇
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 かなりの勢いで迫り来る後続者
(後ろの人が結構気になってしまうタイプです)
かなりの勢いで迫り来る後続者 (後ろの人が結構気になってしまうタイプです)
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 そしてあっさりと抜かされる。
(ですよね。。)
そしてあっさりと抜かされる。 (ですよね。。)
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 西黒尾根の終盤はかなりの急登
西黒尾根の終盤はかなりの急登
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 深雪、クラック、トレース、急登、雪庇、痩せ尾根、クラスト、雪崩リスク…沢山の雪山要素が凝縮した西黒尾根。山へのアプローチも近く、日帰りで無理なく登れる雪の西黒尾根、ハマりそうです。
深雪、クラック、トレース、急登、雪庇、痩せ尾根、クラスト、雪崩リスク…沢山の雪山要素が凝縮した西黒尾根。山へのアプローチも近く、日帰りで無理なく登れる雪の西黒尾根、ハマりそうです。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 最後の力を振り絞り、気温で緩くなってきた雪の斜面を登ります。
最後の力を振り絞り、気温で緩くなってきた雪の斜面を登ります。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 ザンゲ岩を通過
ザンゲ岩を通過
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 山頂のトマの耳(左)とオキの耳(右)を見上げる。空は雲ひとつない谷川ブルー。
山頂のトマの耳(左)とオキの耳(右)を見上げる。空は雲ひとつない谷川ブルー。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 トマの耳の上には人の姿が見えます。下から見上げるほうが見ていて怖い。
トマの耳の上には人の姿が見えます。下から見上げるほうが見ていて怖い。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 ザンゲ岩の急斜面を乗越すと、西側に爼倉 (まないたぐら)が姿を現します。
ザンゲ岩の急斜面を乗越すと、西側に爼倉 (まないたぐら)が姿を現します。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 こちらはオキの耳へ、隊列を成して登る登山者。この角度から見ると、山頂の直ぐ後ろ側が雪庇になります。
こちらはオキの耳へ、隊列を成して登る登山者。この角度から見ると、山頂の直ぐ後ろ側が雪庇になります。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 トマの耳付近より上越国境稜線を望む。2,000m級の山にして、北アルプスに匹敵するポテンシャルを持つ谷川岳からの大展望。これをスマッシュヒットと呼ばずしてなんと呼ぶ‼︎
トマの耳付近より上越国境稜線を望む。2,000m級の山にして、北アルプスに匹敵するポテンシャルを持つ谷川岳からの大展望。これをスマッシュヒットと呼ばずしてなんと呼ぶ‼︎
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 トマの耳山頂は大混雑。
トマの耳山頂は大混雑。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 トマの耳山頂《標高:1,963m》
トマの耳山頂《標高:1,963m》
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 かなり大きく育った雪庇。人が歩いていますが、あまり近づくと危険です。
かなり大きく育った雪庇。人が歩いていますが、あまり近づくと危険です。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 左から、茂倉岳、一ノ倉岳、オキの耳。4月にしてこの雪の量にただただ驚き。
左から、茂倉岳、一ノ倉岳、オキの耳。4月にしてこの雪の量にただただ驚き。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 エビの尻尾
エビの尻尾
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 オキの耳山頂《標高:1,977m》
オキの耳山頂《標高:1,977m》
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 オキの耳山頂標識は、4月中旬にしてまだこんなにも雪の中。座れるのは今だけ限定。雪のある西黒尾根からの登頂で、達成感もひとしおです。
オキの耳山頂標識は、4月中旬にしてまだこんなにも雪の中。座れるのは今だけ限定。雪のある西黒尾根からの登頂で、達成感もひとしおです。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 オキの耳よりトマの耳を望む。去年見た時と全く変わらない景色。
オキの耳よりトマの耳を望む。去年見た時と全く変わらない景色。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 トマの耳山頂は、入れ替わり立ち替わり次々に登山者がやって来てます。さすがは人気の谷川岳。
トマの耳山頂は、入れ替わり立ち替わり次々に登山者がやって来てます。さすがは人気の谷川岳。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 肩ノ小屋から延びる上越国境稜線
肩ノ小屋から延びる上越国境稜線
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 風もなく暖かいので、皆さん色々なところでランチ休憩しながら、景色を満喫しています。
風もなく暖かいので、皆さん色々なところでランチ休憩しながら、景色を満喫しています。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 上越国境稜線を眺めながら遅めのランチ。ここで隣りのベンチで休憩されていた男性に声を掛け、写真をお願いします。
上越国境稜線を眺めながら遅めのランチ。ここで隣りのベンチで休憩されていた男性に声を掛け、写真をお願いします。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 上越方面の峰々は、まだまだ雪化粧に覆われています。
上越方面の峰々は、まだまだ雪化粧に覆われています。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 上越国境稜線を望むの図。いつか歩いてみたい平標山へと続く、谷川主脈縦走路。
上越国境稜線を望むの図。いつか歩いてみたい平標山へと続く、谷川主脈縦走路。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 色んな構図で写真を撮って頂きありがとうございます。その後山談義に花が咲き、自然と一緒に下山することに。話を聞くと、なんとYAMAPユーザーの方でした!
色んな構図で写真を撮って頂きありがとうございます。その後山談義に花が咲き、自然と一緒に下山することに。話を聞くと、なんとYAMAPユーザーの方でした!
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 熊穴沢避難小屋はまだすっぽりと雪の中。下りで利用した天神尾根も、天神ザンゲ岩手前付近クラックや踏み抜きが多く注意が必要です。
熊穴沢避難小屋はまだすっぽりと雪の中。下りで利用した天神尾根も、天神ザンゲ岩手前付近クラックや踏み抜きが多く注意が必要です。
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山 ここから見る谷川岳は、いつ見てもニャンコにしか見えない。また、令和の時代に会いにきます。
ここから見る谷川岳は、いつ見てもニャンコにしか見えない。また、令和の時代に会いにきます。

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