活動データ
タイム
07:00
距離
14.9km
のぼり
1019m
くだり
1019m
活動詳細
すべて見る去年の春に和宇尻山に登る計画を立てていたがインフルエンザを発症し計画は頓挫した。 先日の春香山の山行で余力があれば和宇尻山にもという話も出ていたが結局時間に余裕がなく和宇尻山行きは中止した。 そんなときSTSTのlineで和宇尻山の山頂標識有無確認の話が上がり、うららさんが「近くなので確認登山に行きますよ」の投稿。 ならばお供しますと書き込む。 ついでに銭函南岳も登りたいとのうららさんの希望、自分も気になる山だったので和宇尻山の山行に銭函南岳を組み込むことにする。 和宇尻山までのルートは、によさんのGPSトラックを参考にルート選定し、銭函南岳へのルートはアソビホロケールのさとまささんのGPSトラックを参考にカシミールでオリジナルルートを作成しYAMAPに軌跡としてダウンロードした。 今回は下調べもバッチリでいつになく準備万端だ。 駐車スペースが狭いので満車になるのを恐れて7:30集合にする。 予定より15分前に着くと直ぐにうららさんも到着する。 うららさんとは2年前に奥手稲山の山頂でたまたま会って、山の家の方向尋ねたのがきっかけだ。 そのときに初めてYAMAPというツールを教えてくれたYAMAPの師匠である。 それが縁でYAMAPを介して山の話題をやりとりするようになり、STSTにも誘って頂いたキーマン的な人だ。 しかし一度も山行をご一緒したことがなかったので地味に楽しみにしていた。 改めて挨拶してから7:30ゲートを出発する。 山関連の話からよもやま話をしながら進むとあっという間に土場に着いたのが9:00。 ここで一息しながらお互いにルートを確認する。 山見の丘まで来ると目指す和宇尻山が見えてくる。 丘を下って少し進んでから和宇尻山に向かって北西に進路を取る。 ここからノートレースだが山頂はしっかり見えているので迷うことは無いが時々GPSで位置を確認しながら進む。 ラッセルを想定していたが2月なのに雪が締っており埋まらず歩きやすい。 木々が空いたところから定天が見える。天気が良いので特徴のある白い頂がキレイに輝いている。 木々が多いのイメージだったのでこういうご褒美があると得した気になる。 うららさんから気にせず自分のペースで登って下さいと言われたのでお言葉に甘えて先行する。 意外と勾配がキツイので適当にジグを切りながら上って行く。 登っていると尾根沿いに3名ぐらいの人影を見つける。 銀嶺荘側から上がってきたらしいが、そのうち姿見えなくなった。 そうこうして尾根に取り付く。緩やかでのっぺりした尾根を山頂に向けて進む。 10:05ピンクテープの付いた最高標高点らしい山頂と思われる場所に着くが眺望悪く、この場所には山頂標識は無い。 その場所より少し北に進むと先行者の3人が山頂標識と思われる場所に先着していた。 先行者は山スキーで来ていた。お願いして記念写真を撮ってもらう。 さすが山スキー、下山は早いあっという間に姿は見えなくなった。 山頂標識は厚みのある板に毛書体で彫り込み墨入れされた立派な標識で釘でしかっり打ち付けてあった。 山頂標識があることを確認し、一服する。 昼食をとるには微妙に早いので相談して銭函峠あたりで休憩をとることにして宇和尻山の下山を開始する。 今回は地図が頭に入っているのでGPSに頼らなくてもある程度地図読みで進める。 ノートレースのところを進むのは冒険心をくすぐられて楽しい。 山見の丘から尾根沿いを進み銭函峠に下りたのが10:50。 あまりにスイスイで進んできたので休憩を取るのを忘れて先に進んでしまう。 尾根沿いを緩やかに高度を上げて行く。 コンタ710mあたりで見晴らしの良い高台に着く。 北を見ると銭天と遠望に増毛山地の山並みと海岸の曲線が美しい。 南に目を向けると雪を纏った白井岳と朝里岳が輝いて見える。 さらに少し上ったコンタ730mあたりから今まで辿ってきた方向を見下ろすと春香山と和宇尻山がラクダの瘤のように並んでクッキリ見える。 この場所でこれだけ良い眺望が見えるのだからと銭函南岳からはさぞかし良い眺めなのではないかという期待が否が応にも膨らむ。 気持ちの良い天気の中、踏跡の無い斜面を進む。 林間を縫って進むと山頂らしき場所が近づいてくる。 立ち止まり振り返ると石狩湾と日本海の青が美しい。 その中をうららさんが安定した脚力で上ってくるの見える。 11:45銭函南岳山頂到着。 山頂は風が強い場所なのか大きい木々が殆ど生えておらず細い木に申し訳程度の赤リボンとピンテが結んであるだけだった。 しかし木々の無い山頂から東側は遮るものの無いパノラマで東側が切れ落ちた崖形状になっているのも相まって手稲山を主峰とする山塊が迫ってくる眺めは実に良い眺めだ。 この山頂の象徴的存在の枯れた一本松も景色を良くしている。 おそらく山頂標識を付けるとするとこの木になるのだろうが、自分個人の気持ちとしてはこの木に標識は付けたくない。 付けたくないというより、この木に付けるくらいならむしろ山頂標識は要らないと思うくらいこの木の存在は大きい気がする。 うららさんとしばし景色を堪能するも風があり、長居すると体温が奪われて行くので少し下がったところで休憩をとることにして下山を開始する。 少し下がったところで休憩と言ったものの適当な場所が見つからず結局コンタ710mの高台まで下ってきた。 眺望も良いのでここで昼食含めた休憩をとることにする。 最近「まんぷく」を観ているせいか山で無性にカップ麺が食べたくてバーナーと水を持ってきたので湯を沸かす準備にかかる。 その間、うららさんが持参したシャベルで腰掛椅子の作成に取り掛かる。 通り道なのか風が吹くので木の陰にバーナーを置く。 椅子は完成したがなかなかお湯が沸かない。 やはり冬場の屋外だとCB缶のバーナーは火力が弱い。 やっとお湯が沸騰したのでうららさんはスープ、自分はカップヌードルとお湯を分け合い注ぐ。 折角作ってくれた椅子だが風の通り道なので、風を凌ぐのに木の陰に移動して昼食をとる事になり、うららさんには大変申し訳ないことをした。 休憩場所から見える銭天を見てうららさんがセザンヌの絵でサント・ヴィクトワール山を描いた絵があるのだが、その絵が非常に銭天に似ており、それで銭天に好感を持て持っていると言った旨の話を聞き(多少記憶があいまい)、今まで山で絵画の話をしたこともないし、ましてやセザンヌなんて言葉が出るうららさんに思わず「博識ですね」と感嘆の言葉もらし自分もブルジョワ気分になる(笑) 後で調べてみるとサント・ヴィクトワール山は馬の背のようなのっぺりした山容の山だが北海道駒ケ岳のように見る角度によって鋭鋒にも見える山のようで、セザンヌもサント・ヴィクトワール山を題材に何枚か絵を描いている。 その中に確かに銭天に似た絵があって「なるほどこれか!」と納得した。 昼食を済ませ銭函峠に向けて下山を再開する。 帰路は銭函峠から春香山の夏道登山道を通って下山する。 この時期はみんな土場から銀嶺荘に向かってショートカットするため踏跡は無いが、木に赤塗料でマーキングしてあるので迷わず土場に辿り着いた。 帰りも山の話と読書の話などで楽しく会話しながらゲートまで辿り着いた。 今回は好天で雪が締っていたという好条件もあるが、思っていたより手頃にピークハントでき、しかもあまり知られていない山で絶景を堪能という優越感に浸れて充実した満足の山行が出来た。 誘って頂いたうららさんに感謝である。
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