活動データ
タイム
03:59
距離
12.0km
のぼり
1111m
くだり
1087m
活動詳細
すべて見る瀬音が楽しい序盤を経て亀の歩みで尾根に上がると芽吹きに疼く落葉樹の疎林越しに富士山が透けてみえた。勿体ないので山頂までは取っておこうと目を逸らしながら尾根を進むが雪冠の白さがちょっかいを出して視界の隅をチクチクと衝いた。額に汗して倉岳山山頂の土を踏んだ。少し遅れて春の足音を聞いた。一雨ごとに近づいて来る次の季節、風の中に聞いたその音は本物なのだろうか。このまま春に包まれていくのも結構である。再び凍て返し、白い煙を吐きながら歩くのも悪くない。今、夏の暑さが実感として思い出せないように、どうせ夏には冬の寒さなどすっかり忘れ去ってしまうのだから。 高畑山に着く頃には富士山はすっかり雲に閉じ込められていた。大休止を終えて今日という日に満足すると、うさぎのように跳ねながら下山した。日々の鬱憤と共に代休が消化された。また歩きたくなる秀麗富嶽の小縦走であった。
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