走れコミロス

2023.12.03(日) 日帰り

活動データ

タイム

04:22

距離

4.9km

のぼり

671m

くだり

673m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 22
休憩時間
1 時間 35
距離
4.9 km
のぼり / くだり
671 / 673 m
6
6
18
8
5
11
29
1
1
10
3
7

活動詳細

すべて見る

コミロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。 コミロスには政治がわからぬ。 コミロスは、しがないリーマンである。けれども邪悪に対しては人一倍に敏感であった。 「インボイス制度に電子帳簿保存法!? 残業増やしやがって!財○省め!」 コミロスは、単純な男であった。 ザックを背負ったままで、のそのそ城に入って行った。たちまち彼は、門番に捕まってしまった。

黒髪山・青螺山 コミロスは、王の前に引き出された。
「この藁人形で何をするつもりであったか。言え!」
王は静かに、だが威厳をもって問い詰めた。
「そのぅ…小道具といいますか…」
コミロスはバツが悪そうに答えた。
コミロスは、王の前に引き出された。 「この藁人形で何をするつもりであったか。言え!」 王は静かに、だが威厳をもって問い詰めた。 「そのぅ…小道具といいますか…」 コミロスはバツが悪そうに答えた。
黒髪山・青螺山 「命乞いはしません。ただ、時間を下さい。
妹に亭主を持たせてやりたいのです。
今日の日没までに結婚式を挙げさせ、必ずここへ帰って来ますから!」
「命乞いはしません。ただ、時間を下さい。 妹に亭主を持たせてやりたいのです。 今日の日没までに結婚式を挙げさせ、必ずここへ帰って来ますから!」
黒髪山・青螺山 セリヌンティウス「ハイッ!お前、妹いたっけ?」
コミ「おいっ!人質は黙ってろ!」
セリヌンティウス「ハイッ!お前、妹いたっけ?」 コミ「おいっ!人質は黙ってろ!」
黒髪山・青螺山 セリヌンティウスは縄打たれた。
コミロスは、すぐに出発することにした。
晩秋、満車の乳待坊(ちまちぼう)駐車場である。
セリヌンティウスは縄打たれた。 コミロスは、すぐに出発することにした。 晩秋、満車の乳待坊(ちまちぼう)駐車場である。
黒髪山・青螺山 その後、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、コミロスはようやく村にたどり着いた。
その後、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、コミロスはようやく村にたどり着いた。
黒髪山・青螺山 陽は既に高く昇っていた。
村人たちは野に出て仕事を始めたのか、村は閑散としていた。
陽は既に高く昇っていた。 村人たちは野に出て仕事を始めたのか、村は閑散としていた。
黒髪山・青螺山 コミロスの十六になる妹は、よろめいて歩いて来る兄の疲労困憊の姿を見つけて驚いた。
コミロスの十六になる妹は、よろめいて歩いて来る兄の疲労困憊の姿を見つけて驚いた。
黒髪山・青螺山 「城に用事を残してきた。またすぐ城に行かなければならぬ。その前にお前の結婚式を挙げる。早いほうがよかろう。」
「もー、お兄ちゃんたら!」
妹は頬を赤らめた。
「城に用事を残してきた。またすぐ城に行かなければならぬ。その前にお前の結婚式を挙げる。早いほうがよかろう。」 「もー、お兄ちゃんたら!」 妹は頬を赤らめた。
黒髪山・青螺山 間もなく結婚式が行われた。
新郎(なおきんぐ)新婦(まんじゅちゃん)の神々への宣誓が済んだころ、コミロスはわが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。
間もなく結婚式が行われた。 新郎(なおきんぐ)新婦(まんじゅちゃん)の神々への宣誓が済んだころ、コミロスはわが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。
黒髪山・青螺山 約束の刻限までにはまだ間に合う。
身仕度は出来た。
コミロスはぶるんと両腕を大きく振って、矢の如く走り出た。
約束の刻限までにはまだ間に合う。 身仕度は出来た。 コミロスはぶるんと両腕を大きく振って、矢の如く走り出た。
黒髪山・青螺山 さらば、ふるさと。コミロスは辛かった。
幾度か立ち止まりそうになった。えい、えいと大声上げて自身を叱りながら走った。
さらば、ふるさと。コミロスは辛かった。 幾度か立ち止まりそうになった。えい、えいと大声上げて自身を叱りながら走った。
黒髪山・青螺山 村を出て、野を横切り、森をくぐり抜け、見返り峠に着いた頃には、陽は西に傾きかけていた。
ここまで来れば大丈夫。もはや故郷への未練は無い。
村を出て、野を横切り、森をくぐり抜け、見返り峠に着いた頃には、陽は西に傾きかけていた。 ここまで来れば大丈夫。もはや故郷への未練は無い。
黒髪山・青螺山 一刻といえども無駄には出来ない。ぜいぜい荒い呼吸をしながら峠を登り切る。
急げ、コミロス。遅れてはならぬ。
愛と誠の力を、今こそ知らせてやるがよい。
一刻といえども無駄には出来ない。ぜいぜい荒い呼吸をしながら峠を登り切る。 急げ、コミロス。遅れてはならぬ。 愛と誠の力を、今こそ知らせてやるがよい。
黒髪山・青螺山 そう、今だって、君は私を無心に待っているだろう。ああ、待っているだろう。
ありがとう、セリヌンティウス。

だから…走れ!コミロス。
そう、今だって、君は私を無心に待っているだろう。ああ、待っているだろう。 ありがとう、セリヌンティウス。 だから…走れ!コミロス。
黒髪山・青螺山 見える。はるか向こうに小さく、城の塔楼が見える。
塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。
見える。はるか向こうに小さく、城の塔楼が見える。 塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。
黒髪山・青螺山 陽はゆらゆら地平線に没し、まさに最後の一片の残光も消えようとした時…
陽はゆらゆら地平線に没し、まさに最後の一片の残光も消えようとした時…
黒髪山・青螺山 コミロスは疾風の如く城に突入し、高々とプレートを掲げた。
間に合った。インスタ映えもバッチリだ。
コミロスは疾風の如く城に突入し、高々とプレートを掲げた。 間に合った。インスタ映えもバッチリだ。
黒髪山・青螺山 「待て!コミロスが帰ってきた。約束のとおり、今帰ってきた。」
コミロスは、大声で群衆に向かって叫んだ。
「待て!コミロスが帰ってきた。約束のとおり、今帰ってきた。」 コミロスは、大声で群衆に向かって叫んだ。
黒髪山・青螺山 群衆はどよめいた。
あっぱれ、許せ、と口々にわめいた。
セリヌンティウスの縄は解かれたのである。
群衆はどよめいた。 あっぱれ、許せ、と口々にわめいた。 セリヌンティウスの縄は解かれたのである。
黒髪山・青螺山 コミロスは眼に涙を浮かべて言った。
「セリヌンティウス、私を殴…痛っ!」
「遅せーよ」
セリヌンティウスは助走をつけてコミロスの右頬を殴ると、優しく微笑んだ。
コミロスは眼に涙を浮かべて言った。 「セリヌンティウス、私を殴…痛っ!」 「遅せーよ」 セリヌンティウスは助走をつけてコミロスの右頬を殴ると、優しく微笑んだ。
黒髪山・青螺山 やがて王が静かに二人に近づき、言った。
「お前らの望みは叶ったぞ。お前らは、わしの心に勝ったのだ。どうか、わしをこみなんとか探検隊の一員にしてほしい。」
どっと群衆の間に歓声が起こった。
「王様万歳、こみなんとか探検隊万歳。」
やがて王が静かに二人に近づき、言った。 「お前らの望みは叶ったぞ。お前らは、わしの心に勝ったのだ。どうか、わしをこみなんとか探検隊の一員にしてほしい。」 どっと群衆の間に歓声が起こった。 「王様万歳、こみなんとか探検隊万歳。」
黒髪山・青螺山 一人の少女が、マントをコミロスに捧げた。
良き友は、気を利かせて教えてやった。
「コミロス、君はまっ裸じゃないか。早くそれを着るがいい。この娘さんは、君の裸体を皆に見られるのが堪らなく口惜しいのだ。」

少女は、そっと110番した。
一人の少女が、マントをコミロスに捧げた。 良き友は、気を利かせて教えてやった。 「コミロス、君はまっ裸じゃないか。早くそれを着るがいい。この娘さんは、君の裸体を皆に見られるのが堪らなく口惜しいのだ。」 少女は、そっと110番した。

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