活動データ
タイム
08:22
距離
16.5km
のぼり
938m
くだり
2053m
活動詳細
すべて見る朝は相当冷え込んだようで、テントに霜が凍りついていた。 フリーズドライの「親子丼」と「ミニうどん」のセットという、どこかの外食チェーンの様な朝食を済まし7時に出発。 小屋泊まりの人達が続々と下りてくる中、約1時間で雲取山山頂に到着。 北アルプスも少しだけ見えていたが、和名倉山右側に見えるはずの白馬岳が雲で隠れていたのは残念だった。 先着の昨夜隣で幕営していた若者と少し話すと、夜中に時々起きては星を眺めていたという。 あの寒さの中、流石に若いなと羨望にも近い感情を抱く。 山頂で三峰まで行くという若者と別れて、避難小屋前からいよいよ未知の領域へ。 三条ダルミまで一気に下ると、その先は笹が生い茂っている道になる。少々崩れていて分かりづらいところもあるが、特には問題ない。 台風の影響か倒木があり、完全に道を塞いでいる。そこを高巻いて越すが、藪を掻き分け元の道に戻るのに少々暇取る。道のありがたさを痛感するのはこんな場所だ。 三ッ山付近になると、桟道が多数あり、道を整備した方々の苦労が偲ばれる。もともと、水源林巡視用の道だそうで、ことごとくピークを巻いているのはその為だ。 桟道無く、尾根通しで行くとなると、相当な時間と労力を費やすことになるだろう。 石楠花の多い道を進んで行くと、どこからか人の声が聞こえる。 すると前方から、高齢男性が二人、こちらに向かって来る。将監小屋から来たのだろうか。 「倒木が何ヶ所かありますよ。」と言うと「いい道が続いてると思ったのに・・・。」と少し落胆した様子だった。 そのまま進むと、すぐに北天ノタルという所に着く。ここは三条の湯からの道と合流する場所だ。 やがて飛龍山が近くなる。 山頂へは、途中「山頂近道」と立札のある所から踏み跡をたどって登るコースと飛龍権現前から山頂往復するコースがあるが、今回は山頂に登らないことにした。 ここまで来て山頂に登らないのは心残りだが、疲労が大きく、まだ長い下りを考えると、眺望のない山頂はいかにも魅力のないものに思えたからだ。 気持ちにはまだ迷いはあったが、それを振り切るように飛龍権現の祠に一礼して丹波への道を進む。 急な岩場の前飛龍を超えてもアップダウンが続く道は、なかなかサヲウラ峠に着いてくれない。 漸くサヲウラ峠に着いた時はバスの時間まで1時間半に迫っていた。 落ち葉で滑りやすく滑落の危険もありそうな細い道を急いで下ると、バスの時間の10分前にバス停に到着し胸を撫で下ろす。 丹波のバス停は車庫の様な造りで、トイレも奥にある。 私にとっては4回目の丹波バス停だが、初めて大菩薩嶺を越えてきた時に予想外の雪で暇取り、ようやくたどり着いたものの予定していたバスを逃し、終バスまで3時間も星を見ながら待った思い出深い場所だ。 そんな感慨に耽る間もなくバスが到着。 奥秩父入り口の山とはいえ少し甘く見ていたかなと、反省しつつバスに乗り込んだ。
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