十二ヶ岳 2023-05-21

2023.05.21(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
1 時間 32
休憩時間
16
距離
4.4 km
のぼり / くだり
372 / 372 m
33
30

活動詳細

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置かれた場所で咲きなさい(挨拶) 週末は岐阜県の郡上〜飛騨地方に遠征。2日間遊び尽くした後、フォロアーさんがアップされていた例の白い花のことが頭をよぎる。だったら残り時間でお手軽な登山もいいんじゃない? 十二ヶ岳(高山市丹生川町)には、折敷地から、瓜田から、大規模林道からなど、いくつかコースがある。今日は高山で遊びすぎたので、瓜田口からの最短ピストンとする。 瓜田集落から大規模林道を北進し八木原林道で右折。風薫る5月、山あいの集落でも田植えがはじまっていた。YAMAP上の駐車場は八木原林道と十二ヶ岳林道の分岐。実際はもう少し車で上がれたけれど、スタックしたらヤだからね、ここに車を置く。らぶりーなダンコウバイの若葉。ランシューで新緑のフラットダートを軽快に飛ばす。 本格的な山道は粘土入れの登山口から。写真では伝わりにくいけれども、落ち葉が積もった結構な急斜面で、足回りの不十分さをちょっとだけ後悔。二次林ではあるが階層構造が発達した落葉広葉樹+ヒメコマツの林を20分ほど登る。林床にクマイザサの薮が出現するも直立歩行を早々に諦めれば、踏み跡は明瞭。臨戦態勢になるも、すぐに折敷地からの登山道?に合流する。 木製の鳥居。根元で分枝した異形のブナ、根元には大山祇(オオヤマツミ)の石碑。笹の中よりもむしろ喘ぎながら階段を登ると、展望台、社殿、日時計のある山頂に到着する。 例の白い花は、山頂の片隅に楚々と咲いていた。花は盛りで完体。今回も全力で参る。 子房下位、花柱は基部で合着⇒リンゴ属 幼葉が二つ折り、葉は短枝につくものは全縁、長枝につくものは3-5中裂⇒ズミの特徴 つまりは、この子も間違いなく「ズミ」で解決ズミ。水辺を好むはずのズミが山頂にあるのが引っかかるのだが、置かれた場所で精いっぱい咲いているからこそ、白い花が美しく映るのかもしれない。 山頂の笹山神社は主祭神を宇迦之御魂神(ウカミノタマ)とし、農業や養蚕の繁栄に御利益があるとか。山名は山襞が12あるからとも山頂から12の山々が望めるからともいわれている。確かに東側が大きく開け、北アルプスの大展望が残雪をまとって連なっている。お手軽登山にしてこの眺望はいささか反則気味かもしれない。そして、山頂東の小ピークに残るブナの林はこの山域の真骨頂。鳥居の前に広がる二次林とは対照的に、ほぼ手つかずの大木が残っている。 折敷地、山名、異形のブナ、大山祇、山頂のブナ林。そうか、この山はもともと山の民の祈りの山なのではないかと、帰り道、ふと考える。 西麓の集落・折敷地は名前(折敷=木製方形の盆)からして木地師に由来する集落だろう。彼らの守護神は山の神(大山祇神)だから、山名に小難しい説明を加えなくても、そもそも山の神の別名は「十二様」である。鳥居は結界であり、それより上のブナ林は山の神の領域。麓の二次林や根元で萌芽した異形のブナは木地師が利用できた領域だったのではないか。 現祭神のウカミノタマはオオヤマツミの孫神(ということになっているの)で、山の神との関連性はありありだし、現社殿は折敷地から見て乗鞍岳に正対している。主峰直下の蚕玉岳は、信仰が先か山名が先か? (登山記録) ■アクセス 瓜田登山口が最短。集落から大規模林道を北進、八木原林道に右折。YAMAP上の駐車場は八木橋林道と十二ヶ岳林道の分岐だが、もう少し上にあるゲート(開放)まではフラットダートで車の進入が可能(ゲートの先に路肩の崩落箇所があるため、ここでまでとするのが無難)。登山口トイレなし。携帯可。 ■登山道 ほぼ全線がフラットダートの林道。登山道は20分足らずであるが途中で笹薮あり。踏み跡を確認して慎重に進むこと。 (メモ) ■鳥:センダイムシクイ(sg)、ウグイス(sg)、キビタキ(sg)、カケス ■植物:ズミ(花)、ブナ、ミズナラ、クリ、シラカンバ、ミズメ、ホオノキ、タムシバ、ハウチワカエデ、コハウチワカエデ、オオイタヤメイゲツ、イタヤカエデ、ヒトツバカエデ、レンゲツツジ(花)、ムラサキヤシオ(花)、ナツツバキ、フジ(花)、キリ(花)、ミズキ、ノリウツギ、ミヤマガマズミ(花)、ダンコウバイ、ヒノキ(植栽)、ヒメコマツ ■地質:流紋岩類 ■水分:0L

十二ヶ岳 瓜田集落から大規模林道を北進、途中から八木原林道に入る。
瓜田集落から大規模林道を北進、途中から八木原林道に入る。
十二ヶ岳 風薫る5月。山あいの集落でも田植えがはじまっていた。
風薫る5月。山あいの集落でも田植えがはじまっていた。
十二ヶ岳 八木原林道からみた乗鞍岳。今日一番のべっぴんさん。
八木原林道からみた乗鞍岳。今日一番のべっぴんさん。
十二ヶ岳 登山口。
八木原林道と十二ヶ岳林道の分岐で車を停める。
登山口。 八木原林道と十二ヶ岳林道の分岐で車を停める。
十二ヶ岳 ダンコウバイの若葉。
先割れスプーンのようで、らぶりーが過ぎる。
ダンコウバイの若葉。 先割れスプーンのようで、らぶりーが過ぎる。
十二ヶ岳 新緑の十二ヶ岳林道を登っていく。
新緑の十二ヶ岳林道を登っていく。
十二ヶ岳 ここまではフラットダート。車の進入が可能だった。しかし、この先は路肩の崩落箇所があるため、ここで駐車するのが無難。
ここまではフラットダート。車の進入が可能だった。しかし、この先は路肩の崩落箇所があるため、ここで駐車するのが無難。
十二ヶ岳 法面に怪しげな穴を発見。
法面に怪しげな穴を発見。
十二ヶ岳 ミヤマガマズミ(花)。
ミヤマガマズミ(花)。
十二ヶ岳 緑緑した路面。車がほとんど入らないせいか?
緑緑した路面。車がほとんど入らないせいか?
十二ヶ岳 粘土ケースの再利用?
粘土ケースの再利用?
十二ヶ岳 伝わりにくいけれども、結構な急斜面を登る。
伝わりにくいけれども、結構な急斜面を登る。
十二ヶ岳 階層構造が発達した落葉広葉樹林+ヒメコマツの林。
階層構造が発達した落葉広葉樹林+ヒメコマツの林。
十二ヶ岳 林床にクマイザサの薮が出現する。
林床にクマイザサの薮が出現する。
十二ヶ岳 直立歩行を早々に諦めれば、踏み跡は明瞭。
直立歩行を早々に諦めれば、踏み跡は明瞭。
十二ヶ岳 すぐに折敷地からの登山道?と合流する。
すぐに折敷地からの登山道?と合流する。
十二ヶ岳 木製の鳥居。
木製の鳥居。
十二ヶ岳 根元で分枝した異形のブナ。
根元で分枝した異形のブナ。
十二ヶ岳 根元には大山祇(オオヤマツミ)の石碑。
根元には大山祇(オオヤマツミ)の石碑。
十二ヶ岳 笹の中よりもむしろ喘ぎながら階段を登ると、
笹の中よりもむしろ喘ぎながら階段を登ると、
十二ヶ岳 展望台、社殿、日時計のある山頂に到着する。
展望台、社殿、日時計のある山頂に到着する。
十二ヶ岳 山名は山襞が12あるからとも山頂から12の山々が望めるからともいわれている。
山名は山襞が12あるからとも山頂から12の山々が望めるからともいわれている。
十二ヶ岳 笹山神社は農業や養蚕の繁栄に御利益があるとか。
笹山神社は農業や養蚕の繁栄に御利益があるとか。
十二ヶ岳 拝殿の中に主殿がある作りになっている。
拝殿の中に主殿がある作りになっている。
十二ヶ岳 剣の奉納。
剣の奉納。
十二ヶ岳 展望台から。
乗鞍の山頂付近には雲がかっていた。
展望台から。 乗鞍の山頂付近には雲がかっていた。
十二ヶ岳 御嶽にも。ちょっと残念。
御嶽にも。ちょっと残念。
十二ヶ岳 足元には、レンゲツツジ(花)。
ツツジの中で一番ゴージャスな花だと思う。
足元には、レンゲツツジ(花)。 ツツジの中で一番ゴージャスな花だと思う。
十二ヶ岳 ミツバツツジかと思いきや、ムラサキヤシオ(花)。日本海側要素。
ミツバツツジかと思いきや、ムラサキヤシオ(花)。日本海側要素。
十二ヶ岳 例の白い花は、山頂の片隅に楚々と咲いていた。
例の白い花は、山頂の片隅に楚々と咲いていた。
十二ヶ岳 花は盛りで完体。
花は盛りで完体。
十二ヶ岳 全力で同定する。
全力で同定する。
十二ヶ岳 幼葉が二つ折り、
幼葉が二つ折り、
十二ヶ岳 長枝の葉は3-5中裂。
長枝の葉は3-5中裂。
十二ヶ岳 つまりは、この子も「ズミ」で解決ズミ。
つまりは、この子も「ズミ」で解決ズミ。
十二ヶ岳 これぐらいの標高にあれば、ミズナラで間違いない。
これぐらいの標高にあれば、ミズナラで間違いない。
十二ヶ岳 東側が大きく開け、北アルプスの大展望が残雪をまとって連なっている。
東側が大きく開け、北アルプスの大展望が残雪をまとって連なっている。
十二ヶ岳 笠~槍~穂高の稜線。
笠~槍~穂高の稜線。
十二ヶ岳 異彩を放つ焼岳。
お手軽登山にしてこの眺望はいさか反則気味かもしれない。
異彩を放つ焼岳。 お手軽登山にしてこの眺望はいさか反則気味かもしれない。
十二ヶ岳 東の小ピークに残るブナの林はこの山域の真骨頂である。
東の小ピークに残るブナの林はこの山域の真骨頂である。
十二ヶ岳 この山域では唯一のヒノキ林。
この山域では唯一のヒノキ林。
十二ヶ岳 折敷地まで続く林道?登山道?軽トラあたりなら登ってこられるのでは?
折敷地まで続く林道?登山道?軽トラあたりなら登ってこられるのでは?
十二ヶ岳 反面、瓜田への下山路はうっかりすると見落としそう。
反面、瓜田への下山路はうっかりすると見落としそう。
十二ヶ岳 しかも、笹薮につっこむ。
駆け下りるように下る(というよりグリップが効かないので滑り落ちないように足を先に進める)。
しかも、笹薮につっこむ。 駆け下りるように下る(というよりグリップが効かないので滑り落ちないように足を先に進める)。
十二ヶ岳 今は山の奥でぽつねんと咲いているキリの花。
かつては人の関与があったはずだが。
今は山の奥でぽつねんと咲いているキリの花。 かつては人の関与があったはずだが。
十二ヶ岳 フジ(花)。
往路には気がつかなかったのだが、花を愛でる心と時間の余裕が欲しいものだ。
フジ(花)。 往路には気がつかなかったのだが、花を愛でる心と時間の余裕が欲しいものだ。
十二ヶ岳 朴葉寿司の季節。手頃なホオ葉がいっぱい。
朴葉寿司の季節。手頃なホオ葉がいっぱい。
十二ヶ岳 はい、重々自粛します。
はい、重々自粛します。

活動の装備

  • ニューバランス(new balance)
    HANZO U M B4
  • パーゴワークス(PaaGo WORKS)
    ラッシュヒップ
  • コロンビア(Columbia)
    ナイオベⅥ
  • カリマー(karrimor)
    TC ヒップベルトポーチ
  • その他(Other)
    南部熊除け鈴 2連 
  • その他(Other)
    熊撃退スプレー
  • ソニー(SONY)
    DSC-RX100M3
  • その他(Other)
    iPhone 13 mini
  • ガーミン(Garmin)
    eTrex 30x

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