北風びゅんびゅん脊振縦走路

脊振縦走路をぶらぶらして金山を目指すかと、三瀬を越えて金山林道に入る。 三つほど登り口があるが、結局慣れた小爪峠に上がるルートをえらぶ。 天気はいいが風が強く、山はざわざわと騒がしい。 縦走路の小爪峠からどんどん登っていくと、森の主役は変わっていく。 大小のアカガシが目立ち、どんぐりがたくさん転がる足元がササにおおわれるようになると、いよいよブナが主役になる。 三郡山縦走路にもブナが残っているが、こちらのほうが規模が大きく森のムードもぜんぜんちがう。 森は北風を受けゴーゴー鳴っている。　すごいな、きょうは。 途中、展望のいい岩からは佐賀方面の下界が大きく広がる。 有明海、雲仙、多良岳・経ヶ岳。 さらに進み、道はアップダウンをくり返す。 人によって感じかたはイロイロだけど、ワタシはブナの森がいちばん好きだ。 こんなに豊かな自然を感じる風景はないとおもう。 金山山頂で久しぶりにラーメンで腹を満たし往路と同じルートを返す。 買ったばかりの帽子が飛ばされないよう、あごひもをしっかり整えて。　 あんなに暑かった夏は意外にあっけなく去って行った。 はるか南に大きな台風が渦巻いてる。 来るなよ、もう。