[アクセス] 往路: 京都-[自家用車]-華厳寺駐車場 復路: 往路と逆順で帰宅 [コース状況/危険個所] 満願堂から奥之院への道はしっかりとした山道でした.台風の影響なのか新しい倒木が多く、道も荒れている状況でした. [感想] この度谷汲山 華厳寺にお参りし、西国三十三所巡礼を無事満願結願することが出来ました. 西国三十三所は巡礼ものの中で最も歴史が古く、主に関西の観音様をお祀りするお寺を巡る巡礼です.今年(2018年)は丁度草創1300年を迎える節目の年ということです. 巡礼は2017年春 京都の街中にある六角堂頂法寺から始めました.大きな祈願などもなく漠然と色々な観音様にお会いしてみたいという、かなり漠然とした感じでのスタートでした 笑 最初は巡礼の作法もろくに知らず、お堂で戸惑っていたところ、タイミングよくバスツアーで巡礼されている方が沢山おみえになり、皆さんでお勤めをされているのを拝見し、『なるほど、こういう風にお参りしたらええのか』と見よう見まねで勉強させて頂きました. 三十三の札所と三ヶ所の番外札所を巡礼しながら、自分の知らない素晴らしい御寺が沢山あるのに驚き、また観音様の前に立つと、同じ観音様でも霊場によって感じる雰囲気が全然違うのに驚きました. 途中からお勤めで唱えるお経も意味が気になり、お坊さんの記された本などを読んでみましたが、短い中に本当に素晴らしい意味が込められていることを知り、感動しました.また、お勤めの最後に『回向文』という偈文をお唱えするのですが、「仏様に頂いた功徳が自分だけでなく、全ての人々、さらには行けとし生ける全ての生物に回向しますよう」にという内容で、何と素晴らしい心の在り方だろうと読むたびに感動を覚えます. 前日は夜勤だったのですが、勤務を終えて家まで車を走らせていると、東寺の前でお遍路さんの装束をした男性をお見かけしました.男性の着込まれた白衣には巡礼の道程を物語るように美しいしわが入り、それが朝の光に柔らかい陰影を引き、気が付くと思わず目でその姿を追っていました. 菅笠を被り白衣に身を包んで巡礼されている方は京都ではほぼ見かけませんので、目に珍しかったということもあります.(恐らくその方は四国お遍路のお礼参りに来られていたのではないかと思います) 同時にまさに満願の日に普段お会いすることのない様な姿をされた方をお見かけして、これは『一度と言わずまた巡礼しなさい』ということなのかなと感じ、嬉しくなりました. 早速、二巡目はどういうふうにまわろうかと考えながら楽しんでいます 笑 なかなか大変そうですが、徒歩巡礼もいつかしてみたいです. 坂東三十三観音や秩父三十四観音もいつか是非お参りしてみたいです.
[谷汲山 華厳寺] 西国三十三所の満願結願寺、谷汲山 華厳寺にやって参りました.いよいよ満願結願、嬉しいです.
千社札を見ていると、今迄沢山の方が色々な思いをもってお参りしてきはったんやなと西国三十三所巡礼の歴史の重さの様なものが実感されました.でもどうやってあんなところに貼ったんやろ?笑
[境内案内図]
[百度石] 参道右手に手水舎があります.
手水舎では仏像からお水が注がれます.緊張します...笑
本堂が近づいてきました.
[三十三所堂] 参道の右手には三十三所堂というお堂があります.唐破風(?)というのでしょうか?破風のカーブがええ感じやな~
参道左手には観世音菩薩に勢至菩薩の大きなお像.
いよいよ本堂にお参りです.
この燈篭、急須にハートって、えらい可愛らしな~
[本堂] 御本尊は十一面観世音菩薩.脇侍として不動明王と毘沙門天が安置されています.満願の喜びを感じながら本堂でお参りをしました. 本堂の左側には『戒壇巡り』の入口があります.事前に何も知らなかったのでいざ経験してみると驚きでしたが、考えさせられることも多くてとてもよかったです.いらっしゃることがありましたら、是非チャレンジされてみてください.
西国三十三所巡礼では基本的に一ヵ寺につき、一つ御朱印を頂くのですが、この華厳寺では三つの御朱印を頂きます.三つの御朱印は本堂、満願堂、笈摺堂を指しており、それぞれ現世、過去世、未来世を意味しているのだそうです.
紅葉も少し始まっているのかな?
[笈摺堂] 満願を迎えたら、巡礼の際に着用していた笈摺をここにおさめる習わしがあるそうです.
段差のある階段を登っていくと
[満願堂] 直ぐに満願堂があります.個性に富んだ狸の像が沢山.
満願堂の右手に奥之院へのとりかかりがあります.
参道には今まで巡礼してきた三十三所霊場の観音様が安置されています.
奥之院への道は完全な山道です.
いい感じの道!
東海自然歩道とクロスしながら参道は続きます.
途中から道は沢沿いになります.何度か渡渉あり.雰囲気は凄くいい道なのですが、ヒルの気配が濃厚でした 汗
滝もあります.
[第十八番 六角堂] 思えば約1年前、西国三十三所巡礼を始めたのは六角堂でした.
猛威を振るった台風の影響か、参道には新しい倒木や散乱した枝木があちこちに見られましたが、第二十番の辺りで道が塞がれていました.右手から巻いて先に進みます.
[奥之院] 立派なお堂があります.倒木など道が荒れていたこともあると思いますが、なかなか歩きごたえがありました.参道に並ぶ観音様にお参りしながら、1年と少し巡礼してきた記憶を辿りました.
先に進むと1㎞程で妙法ヶ岳のピークらしいのですが、お天気も良くないので今回はパスします.
晴れていたら奥之院から眺望が楽しめそうです.
登ってきた参道を下ります.
道はこのような感じで荒れてしまっている箇所が多かったです.
無事に降りてきました.
[精進落としの鯉] 本堂まで戻ってきました.本堂入口左右には青銅でかたどられた一対の鯉があります. 華厳寺で満願の参拝を済ませた巡礼者は、この鯉に触れることで『精進落とし』をするということです.
[精進落としの鯉] こちらは口が開いてるな~ 阿吽なんでしょうかね~?
凄くいい参道やな~
[放生池・地蔵堂] 山門近くの放生池に浮かぶ地蔵堂.
山門には巨大な草鞋が奉納されています.
[富岡屋] 門前の食事処 富岡屋でお昼を頂くことにしました.
満願そば定食を頂きました.筍、椎茸、ニジマスの甘露煮が入った蕎麦でした.お椀の底に文字が入っていますので、是非お蕎麦のお汁は飲み干してくださいね!
次回からの巡礼にむけて、門前の参道に並ぶお店で巡拝用と御朱印用の笈摺などを購入しました.
この活動日記で通ったコース
谷汲山華厳寺・妙法ヶ岳 往復コース
- 03:30
- 5.1 km
- 576 m
- コース定数 13