活動データ
タイム
10:15
距離
14.1km
のぼり
1395m
くだり
1395m
活動詳細
すべて見る今回は、いつものT氏とではなく、山岳医療仲間で遠く西日本から遊びに来てくれた、人生の大先輩、Hさんと。アルパインの修行をしたいとのことで、私自身のリードの修行を兼ねて小同心クラックへ。 トポや写真を見る限り、ルート的には前回の天狗山ダイレクトよりもイージーな印象だが、初ルートだしそこは八ヶ岳、とにかく高度感がすごいのと、岩質がボコボコしていて、怖さは少し上かもしれないな、と考えていた。 ここ1週間位、赤岳鉱泉からの情報やヤマテン、その他情報を収集し続け、小同心には雪がほぼないだろうと踏んで計画。アイゼンやピッケルを使わなければならないようであれば自分の実力ではそもそもムリなので、その時点で大同心基部からリターンするという計画で、滑り止めはチェーンスパイクのみ持参。 雪の状態はほぼ想定通りで、ほぼ問題なく小同心の基部までたどり着けた。 Hさんは前日のうちに赤岳鉱泉inし、鉱泉診療所にいる医師と看護師とお話していたそう。私は小川山にいたので、当日2時起床、2時半すぎ出発して一路赤岳山荘へ向かい、4時過ぎに赤岳山荘到着、4時半に出発して5時半に仲間と合流した。 眼の前で見る小同心は結構立っていたけれども、よく見るとルートはしっかりしていた。岩は小さなコブのようにボコボコと突出していて、妙義の岩質によく似ている。凸の先端部を引っ張り過ぎると外れそうな感じがする(実際に外れるらしい)。 なので、コブに乗るというよりも、コブの根元にそっと乗る、手では掴むというよりも押す、といった、なるべくジワジワとした登り方で距離を稼いだ。ホールドは豊富なので、クライミングシューズでなくても登れそうな感じだった(が、あったほうが楽)。 ひと冬の間に修行した成果か、前回の天狗山ダイレクトよりも更に落ち着いてリードとセカンドビレイをすることができたが、時々手順を誤りそうになったり、ロープの流れの読みが甘くてランナーをかけ直したりするなど、課題はまだまだ多い。夏の本番に向けて、更に修業を続けていく。 【装備】 ダブル50m×2、アルヌン120×3、60×3、その他諸々アルパイン装備(カム、ナッツは不要) 【ルート状況】※5/4時点の情報です ・赤岳山荘~赤岳鉱泉 朝だったので、ルートは一部凍結していたが、ほとんど凍結なし。滑り止めは使用せず。 ・大同心稜 下の樹林帯では凍結があったが、チェンスパを使用するほどではなかった。森林限界に近づくとほぼ雪なし。踏み跡明瞭。 ・大同心基部~小同心基部 大同心基部から右へトラバース。踏み跡明瞭。小同心基部の直前は急傾斜のトラバースで嫌な感じに雪が残っている。チェンスパ+一応ロープで確保して通過。アイゼン&ピッケルであれば安全に通過できそう。 ・小同心クラック(赤い人全リード) つららはいくつかあったが、ルート上には雪、凍結なし。 1P 40m IV- 正面のフェイスを左上し、そこから見えるチムニーに入って右上。最初の支点(ペツル)までかなりランナウトするので、ピナクルで支点を取るが、取り過ぎると屈曲してロープの流れが悪くなるので注意。岩はボコボコしていてホールド豊富だが、外れやすいためよく確認する。 ペツル×2+1とリングボルト×2が打ち込んである狭いテラス上でピッチを切る。 2P 35m IV 核心ピッチ。1P終了点から上がってすぐ右へトラバースするところの足元が切れていて怖い。トラバース後に狭くて深いクラックに入る。体がクラックに近いとかえって登りにくいので、横壁にステミングをしながら登っていくと楽。ペツル×2の狭いテラスを通過すると、岩が飛び出していて登りにくいクラックへ。壁から体を離さないと通れない。メンタル勝負。ステミングが肝。そこを抜けると、平らで広いテラスに出てペツル×2があるので、そこでピッチを切る。そのまま継続して、小同心の頭で切ってもよい。 3P 15m III コンテで小同心の頭まで。途中ペツル×1が2つあるので、ロープが足りるなら2Pと継続しても良い 4P コンテで歩き I 踏み跡明瞭な登山道並みのルート。横岳トップの基部まで歩き。 5P 35m III 若干立っているところもあるが、イージー。長いので支点は適宜取っておく。途中、ハーケンもあるようだが見当たらず、ピナクルで支点。頂上が終了点。 ・横岳~硫黄岳 横岳奥ノ院からのトラバースは残雪あり、溶けてきているが滑りやすいので注意。硫黄岳山荘まではボコボコした浮き石の多い岩場の下り。硫黄岳山荘からは岩が重なった登山道だが登りやすい。 ・硫黄岳~赤岩ノ頭 赤岩ノ頭分岐周辺までは雪なし。 ・赤岩ノ頭~赤岳鉱泉 森林限界下ではところどころ凍結気味の雪があり、斜面も急なところが多いので、チェンスパ大活躍。鉱泉の近くまでところどころ雪が残っている。
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