じじ岩・ばば岩(御堂山・高石峠・雨宮山周回)

2023.04.09(日) 日帰り

活動データ

タイム

05:10

距離

10.3km

のぼり

780m

くだり

784m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 10
休憩時間
39
距離
10.3 km
のぼり / くだり
780 / 784 m
1 3
52
44
5
3
46
27

活動詳細

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春を感じに西上州へ。最近メディアにも取り上げられているじじ岩・ばば岩に行ってきました。 【ルート概要】 ◇アプローチ◇ 今回は総勢4人でハイキングということでレンタカー。下仁田ICからそう遠くないので、都心からのアクセスもまずまずですね。 駐車場は周辺に数台ずつ停められる感じ。(登山口は5台ほど?民家のすぐ裏手なのでちょっと気が引けます。藤井入口バス停付近に各地図で駐車場マークありましたが、駐車禁止のコーンもあってよく分からず(確かに5台ほど停められそうですが)。バス停と登山口の間、国道沿いにおかた食堂の看板が目立つ草地もあってここもスペース的には停められますが、何となく私有地感があり、まだ誰もいなかったので登山口に停めました。(下山後、登山口とバス停にそれぞれ3-4台駐車がありました) ◇御堂山登山口〜じじ岩・ばば岩◇ 害獣防止の電気柵を跨ぎ、しばらく林道。林道を分けると沢地形を登っていきますが、ピンテもありますしトレースもしっかりしてるので問題なしです。展望台分岐手前に小滝があって、右手側をロープで登りますが傾斜はキツく、結構難しいです。短いですけどね。 じじ岩ばば岩へは痩せ尾根を行きます。直下で一度トラバースとなりますが、周辺一帯はそこそこ足場が狭いので難易度は高め。じじ岩基部は大きな岩で何人か収まるくらいの広さですが、柵はなくそこそこ崖なのであんまり気を休められないかもしれません。 じじ岩・ばば岩は垂直にそそり立っていて、とてもフリーでは登りたくない角度です。(登ろうという発想になる方はそもそもあんまりいないと思いますが) ◇裏展望台〜御堂山◇ 分岐まで痩せ尾根を戻り、少し登り返すと裏展望台への分岐。ヘアピン方向に進路が変わりますが、看板があるので見逃しはしないでしょう。ただ展望台方面は初っ端細いトラバース、地形図では見えない急坂、下草皆無で迷いやすいルートと微妙に厄介。展望台も、露岩の窪みが展望ポイントで、正直結構怖いです。(他にポイントあったらすみません…) 御堂山の登りはロープが付いてるほどの激坂。ジグが切ってるわけでなく、斜面を直登するためで、下りはちょっと怖いかも。 ◇御堂山〜雨宮山◇ 紫波線区間。テクニック系というよりは入山者が少なく道が不明瞭なための指定かと思われます。一部区間は地形図でも道マークがありません。一方で地形図の示す下宿に至る沢沿いの道は、どこが分岐なのかよく分からなかったです。下草が全然ないのも、どこが道か分からなくなる要因になってます。かと思えば落ち葉で道が見えにくいところもあり。道が踏み固められておらず足元から土がポロポロ崩れるところもありました。林道用の作業道なのか、獣道なのか狩猟で付いた道なのか、とにかく踏み跡っぽいのが入り乱れているのにも分かりづらさに拍車をかけてます。ピンテはあるんですけどね〜、林業用と思われるものもあってそれも紛らわしい。尾根に忠実に進みたいところですが、一部区間はトラバースだったりするのも厄介。特に妙義山展望岩稜は、トラバース気味の道からテープを追えば登りつきますが、そのまま岩稜を進むと中々不安定な道なのでトラバース道に戻ることをオススメします。(山と高原地図は西端から登ると書いていたけれど…結構テクニカルです) とはいえ本当に酷いところはお助けロープありますし、やはりピンテもあるだけあって、それなりに整備はされていると言えるでしょう。雨宮山の登りはこれまた尾根に忠実なので激坂。山と高原地図は山頂西から景色あると書いてますが、枝がそれなりに視界に入ってしまうので完璧な展望というわけではありません。 ◇雨宮山〜本宿◇ 高石峠は地形図に表示されている北側の道が全く分からず、峠感が全然ありません。本宿方面は看板も踏み跡もあるので歩き始めは大丈夫です。が、次第に薄れたりして明確に分かるわけでもありません。下草は相変わらずほとんどないので、地形図どおりとりあえず沢沿いを、歩きやすいところを歩いていくみたいな感じになります。また、山と高原地図にもありますが、大規模伐採があって登山道が分断されています。伐採区間はブルドーザー道を歩いた方が早いかも。登山道に戻るところはピンテありますし、ブルドーザー道も沢筋から外れるので見逃しはしない、と思います。その先も相変わらず分かりづらい部分もありますが、里が近づくにつれトレースもハッキリしてきます。 本宿は上州姫街道の宿場町。現在は国道の脇道となっていますが、そのおかげか景観が保たれ、なかなか素敵な山間の宿場町という雰囲気。ちょうど春爛漫でいろんな花が競うように咲いていていい感じでした。 奇岩の多い西上州ですが、これは昔の溶岩が長い年月をかけて削られたからだとか。じじ岩・ばば岩も何百万年もかけて自然が造った傑出した景観になります。中でも目を引く妙義山や、溶岩台地の荒船山が目立ちますが、物語山を中心とした本宿カルデラは、地学上でも珍しい異なるタイプの二重陥没をしたコールドロン(カルデラが侵食や溶岩による埋没で陥没地形を留めていないもの)らしく、なかなか興味深い地形でもありました。資料が少なく、詳細が掴めないのが残念ですが、悠久の歴史が造り出した芸術的景観は、この時期アカヤシオを添えてとりわけ美しくなりますし、人も少なく静かな山歩きが楽しめるので、春先の西上州、ハマってしまいそうですね。

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