活動データ
タイム
20:18
距離
31.8km
のぼり
2722m
くだり
3545m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る後輩に誘われ、残雪の白馬へ。山スキーを始めて6年になりますが、山スキーの聖地と言っても過言ではない白馬は遠すぎて、BCでは行ったことがありませんでした。そろそろ行きたいなと思っていた所渡りに船だったので飛び乗りましたが、さすが皆行くだけあって絶好のスキーエリア。賑やかなエリアでしたが、人が集まるのも納得の絶景尽くしに、なんだか捻くれて人のいない山にばかり通っていた自分が少し恥ずかしくなるくらい、ただただ圧倒されました。雪のアルプス自体ほとんど経験がないので、シーズンの〆にはこれ以上ないくらい相応しい最高の山行となりました。 【ルート概要】 ◇アプローチ◇ 今回は後輩の車に便乗。白馬、公共交通機関だと億劫でずっと行けてなかったですが、やはりマイカーは強い。てか普段の車無し山スキーはかなりしんどいんですけどね笑 スキー場スタートなので駐車は困らないですが、栂池は非常に人気なので混雑がえげつないです。6時に並べばほぼ始発でスタートできますが、遅くなると長蛇の列に巻き込まれます😱 ◇栂池ロープウェイ〜船越の頭◇ ロープウェイを降りて右手に行けば乗鞍、左手に行けば小蓮華方面。小蓮華方面の登山者は3-4割くらいでしょうか、ただそれでもかなり多くの方が登られますので、トレースはバッチリ。 最初は氷河谷かと思うくらい広くて緩い谷を進み、その後少しずつ船越の頭から延びている枝尾根に乗っていきます。尾根というよりは地形の高まりなので、トレースや先行者がいないとどこを登るか迷う気がします。予めどなたかの軌跡をダウンロードしても良いと思います。 地形的に船越の頭の詰めは急ですが、思ったより苛烈ではなかったです。傾斜的には20-25度とかでしょうか。東斜面で朝から雪が緩むためか、シール+クトーでも問題なかったです。もちろん冷え込んだ朝イチはカチカチで危険でしょうし、不安な方はアイゼンをオススメします。 ◇船越の頭〜白馬岳◇ 強風で飛ばされるのかたまに雪がない場所が何箇所かありましたが、どれもそこまで距離はないためその区間はスキーを担ぎました。夏道は小ピークをトラバース気味に進むところもありますが、谷は急なので雪が切れていても稜線を忠実に進むのが歩きやすいかも。ただ、東側は雪庇が発達していたり、かなり深く踏み抜くポイントもあったので、雪がつながっていて歩きやすいからとは言っても慎重な見極めが必要です。 小蓮華を過ぎると人影も疎になり、三国境に至る頃には1日わずか数名ほどの入山者となります。この日は我々含め恐らく5人、1人は白馬ピストン、2人が白馬鑓方面でした。 三国境付近まで緩やかな稜線ですが、馬の背前後に若干の急坂あり。三国境にスキーをデポし、アイゼンで白馬岳山頂ピストン。三国境直後が1番急ですが、ストックでも行ける感じ。ただ雪崩れそうな角度なので積雪状況によっては要注意。馬の背後の急坂は雪が飛んでいるため夏道沿いにジグを切って進みますが、スキーブーツでの凍った夏道はちょっと面倒。その後程なくして白馬岳山頂。夏の賑わいが嘘のように、素晴らしい展望を独占できました。 ◇三国境〜雪倉岳◇ 三国境まで戻り、とりあえずスキーを履きましたが2,550m付近で雪が切れたので一旦スキーを担ぎました。その後鉱山道の分岐も雪がなく、日もだいぶ傾き雪面も凍り始めていたので鉢ヶ岳を直登するためシートラーゲン。鉢ヶ岳は夏道はないもののそこそこハッキリした踏み跡があり、風上側は例によって雪が飛んでいましたがそこまで苦労はしませんでした。ただ登り始めはなかなかの急坂です。 鉢ヶ峰山頂で暗くなりかけていたので、急いでシールを外し滑走したものの、100mほど降りた所に地形図では現れない二重稜線があり、そこで雪が切れたため再びシール。鉢ヶ岳を降り切れば暗くなっても大丈夫な地形とは踏んでいたものの、小屋着が用ヘッデンな時間になってしまったのは反省。 ◇雪倉岳避難小屋〜蓮華温泉◇ 避難小屋から山頂まで、割と夏道が露出しています。西側の微谷地形は雪がありますが、朝イチは雪面が硬くちょっとリスキーなのでシートラ。 雪倉岳から北に滑り出していますが、写真撮影のためで特段意味はありません。東面ルートの場合、素直に東に滑るのが楽です。 東面は2,000m付近まで大展望のオープンバーンでかなり気持ち良かったです。上部はまだ雪がバーンで少し疲れましたが、標高を落としてザラメになってからは正に山スキーの真骨頂という心地でした。蓮華温泉からピストンされる方もそこそこいて、シュプールもあったので迷うことはありませんでした。 2,000mから本格的に谷の中となり、斜度はなく滑りやすいですが、クラックやデブリもたまにあるので要注意。また雪倉の滝まで突っ込むとどーしようもなくなるため、滝の手前で若干尾根を乗越て隣の斜面に移る必要があります。移動先の斜面はオープンザラメでとても快適。少し落とすと瀬戸川の渡渉。スノーブリッジで、事前情報で渡れるとは聞いていたものの、あと数日持つかという具合(その後、7日の雨でかなり絶望的な状態になったようです)でした。 蓮華温泉までは消化試合程度に思ってましたが、分かりづらい地形、面倒なトラバースと意外に精神を削られました。 蓮華温泉はまだ歩いてしか行けませんが、小屋の主人が山スキーに精通されている方なのでもうオープンしております。名物露天風呂は素晴らしい雪見風呂で、今まで入ったお風呂の中でも指折りのものでした。仙気の湯意外はまだ雪の下だったのか?どこにあるのかよく分からず。 ◇蓮華温泉〜天狗原〜栂池高原スキー場◇ 蓮華温泉から栂池まではツアールートがありトレースはバッチリ。といってもほぼ栂池→蓮華温泉で滑ってくるのでしょうが。蓮華温泉の主人が整備されているのでしょうか、非常にルート取りが巧みで、的確に地形の歩きやすい所に道が付いています。ピンテもばっちり。ただ、所々避けようのないトラバースがあって、そこはちょっと怖かったです。ここで栂池方面から滑ってこられた方とすれ違うのはちょっと面倒でしょう。あとはとにかく長い。天気が良いので汗だくでした。2,000m付近で東方向にトラバースして、風吹大池に至る登山道に合流するのも楽に登る秘訣です。そのまま真っ直ぐでも登れると思いますが(トレースもありました)急な上、天狗原の上部まで余計に登らされるので、夏道経由をオススメします。 天狗原からはシールを外し待望のドロップ。ザラメが最高に気持ち良く、白馬がいかに人を寄せ集めるかが分かった気がしました。 そのまま栂池高原スキー場も滑れますが、ロープウェイ区間の林道ショートカットはチューブ地形で少し嫌らしく、またスキー場内もギリギリ雪が繋がっている程度でした。繋がっていなければゴンドラに乗ればいいのですが、微妙に出費が増えます笑繋がってて良かった笑 【おわりに】 記録も多数上がっている山域なので深掘りはしないですが、冒頭に述べたとおり非常に充実した山行でした。
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