海外出張で時差ボケが少し残っている相棒と、今年になってすでに11回の山行で少々疲れ気味のオッサンが、今回選んだのがこの山。九州百名山。九州の脊梁は、2019年11月の国見岳以来4年振りだ。福岡マラソンに出て1週間後に登った。あの頃は元気だったなあ。脊梁には他にも九州百名山があるのだが、そこまでのアプローチが結構険しいので足が遠のいていた。 軽めのコースだと検討つけたのが、ハチケン谷コースだった。それでも距離で10キロ弱、獲得標高は700メートル弱だから、なめてはいけない。 朝5時に出立。今日は天気がよさそうだ。九州道を御船インターで下りて、佐俣の湯を経由して国道(酷道)445号に入る。しばらくすると、離合ができそうもないくねくね道を走る。朝早いので一台もすれ違わなかったが、相棒の車はセダンで結構大きい。後ろから来た軽をやり過ごした。 ようやく難所を終えて、二本杉の茶屋でトイレを済ませて、一路登山口へ。駐車場には既に一台停まっていた。 ここから沢沿いの作業道をかなり歩くようだ。水害の爪痕が至る所に残っている。石灰岩なので白い世界。水はきれい…おっ!ヤマメの魚影が。川フェチで釣り好きの相棒がはしゃぎ出す。鳥のさえずりも元気がよく気持ちがいい。春を感じさせる。緩やかな坂道を鳥のさえずりと渓流のせせらぎが心地いい。ただ、気温は2℃なので体を早く温めたいのだが、なかなか温まらない。 45分でようやく山道の入り口に着いた。針葉樹林滞の中を登っていくとようやく体が温まってきた。程なくして尾根に出た。ここは雁俣山からの縦走路と合流する地点。日差しが出てきた。しばらく快適な尾根道を歩くと、「苔ガーデン」地帯に出くわした。これだけ日が当たっているのに緑を維持できている。 頂上に到着。北側に展望が開けているが、春霞で残念ながら遠くに見えるはずの山々は拝めなかった。標柱の横に地味な石碑があったので、よく見ると「山神」と彫ってある。手を合わせた。 時間はまだ9時過ぎ。山飯には早い。どこで食うかロケハンしながら下りる事にした。記録で見た石灰岩が羊の群れになっているような展望所がいいかもしれない。頂上からすぐ下に平家山縦走路と「展望所すぐ」という印があったので、左方面(南)に下りた。オッサンはてっきり頂上から下りた鞍部からの分岐をぐるりと回った道沿いにあるものと思い込んでいたので、「違うだろう」と引き返した。後で分かったのだが、相棒の選択が正解だった。下調べ不足を反省。 記録を見ると巻くような道をほとんどの人が歩いている。結論から言えば、林道で道は整備されているので歩きやすかった。鹿が多いのだろう、落とし物がたくさんある…と思っていたら、鹿がピョンピョン跳ねて横切って行った。 合流して下山路へ。登り口に差し掛かると、団体さんに遭遇。 時間も程よくなってきたので、作業道から下りて川沿いで山飯。結果的にはここでよかった。目の前に清流、ヤマメも顔を出してくれた。春の日差しを浴びながらのんびり。 再び作業道に戻る。気を付けないといけないのが、落石。急斜面にある石灰岩がかなり落ちている。鹿が移動中に落とすそうだ。なので、たまに上を見ながら歩いた。 無事に下山。足のダメージもそんなにない。気持ちいい山行になった。帰りは来た道を戻るのは離合に往生するので、遠回りだが国道445号を南下して、オッサンの生まれ故郷の八代市東陽町を経由して帰る事にした。4年前は五木の道の駅で相棒が鹿肉を買っておいしかったので、それを買うのも目的。しかし、しばらくはやはり狭い道が続く。来た道ほどではないが、運転が苦手な人は嫌だろう。 ようやく道が広くなった。すると、見事な山桜。福岡では前日に開花宣言が出たが、ここはすでに開花して5分咲きくらい。オッサンは暑苦しく咲く桜より、山肌に凛として咲く桜の方に惹かれる。見事な山桜が山の至る所で咲き誇っていた。 残念ながらシカ肉はなかったが、シイタケ、五木特産の厚揚げを買い、一路福岡へ。 令和5年の山行はこれで12回目。ピーク数は21(重複なし)。
この活動日記で通ったコース
京丈山 往復コース
- 4時間13分
- 8.1 km
- 604 m