八甲田 南北縦断(城ヶ倉温泉起点)

2023.03.04(土) 2 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
3 時間 54
休憩時間
21
距離
6.6 km
のぼり / くだり
725 / 299 m
2 30
DAY 2
合計時間
10 時間 8
休憩時間
2 時間 2
距離
16.7 km
のぼり / くだり
1170 / 1569 m
1 34
1
40
16
1

活動詳細

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やり残していたルートがあったので、久しぶりに八甲田へ。 【八甲田縦断】 八甲田山系は、最高峰大岳をはじめとし、ロープウェイや酸ヶ湯からの周遊もあって登山者の絶えない北八甲田と、まともな道がほとんど無く雪のシーズンだけバックカントリーでにわかに活気付く南八甲田とがあります。その境目となるのが、酸ヶ湯ー傘松峠ー蔦温泉を結ぶ国道103号線。酸ヶ湯の登山口には「日本山脈縦走起点」という看板こそありますが、実際に北八甲田の大岳から、南八甲田の中央分水嶺である駒ヶ岳まで縦走しようとしても、深い藪に阻まれて無理でしょう。じゃあ残雪期にとなるかもしれませんが、傘松峠は雪の回廊として例年3月下旬には開通してしまうため、登山者目線では縦走路が不通となってしまいます(なにせ数mの雪の壁ですからね…)。ということで、この縦断を敢行するとなると、雪が深まる1月中旬〜3月中旬と約2ヶ月ほど。ただ、雪中行軍が有名すぎるくらい、厳冬期の八甲田は登山の機会をなかなか与えてくれません。少し冬型の気圧配置が緩んで、高気圧がやってくる2月下旬〜3月中旬の1か月にも満たない期間しか、このルートができる機会はないと言えるでしょう。東北時代から密かに狙っていましたが、なかなか条件が揃わず断念。宿題になってしまったな〜と気を揉んでおりましたが、ここにきて高気圧の予報。そしてJR東日本150周年を記念した特別切符(この存在がとても大きかったです笑)…。これは今やらないでいつやる、ということで東京から久方ぶりの青森行きを決めました。 八甲田自体も久しぶりで、前回がコロナの駆け出しだった2020.3月。南八甲田の乗鞍というアクセスに恵まれない山だったこともあり、登山者がほとんどいなかったのを覚えています。ただ、この時南北八甲田を分断する車道を見て、次来る時はここを繋ぎたいと思うようになりました。 本当は傘松峠からさらに足を延ばして、雛岳、高田大岳を経てから大岳という南北W横断する壮大な計画だったのですが、なにぶん初日の条件がなかなか劣悪で、道半ばの山行となってしまいました。それでも南北八甲田の最高峰は踏んでますし、分断国道を越えるという目的が果たせたので御の字ですね。そもそもこの時期の八甲田をW横断するのは相当足が揃ってないと厳しいとも思い知らされました。八甲田の怖さを垣間見ることができたというのも1つの経験です。基本的に天気の良い時しか山は行きたくない(ことリスクの大きい雪山なら尚更)人なので、ここ数年過酷な雪山をやっていなかったのですが…、初日の視界ゼロの中現在地分かるからと強行登山しましたが、かなーり厳しかったです。地形は大丈夫だからとゴリ押ししてましたが、ホワイトアウトするとサッパリですね。今後の糧にしたいと思います。 【ルート概要】 ◇アプローチ◇ 東京20:16の終電で青森駅へ。翌朝の酸ヶ湯行き1便は新青森に停まらないので、青森まで行くことがマストです。JR東日本150周年記念パスのおかげで格安で行くことができました。来週も晴れそうなので、首都圏住まいの方は是非狙ってみてはいかがでしょう。 ◇城ヶ倉温泉〜城ヶ倉大橋◇ 周遊ルートの際若干ネックだったのが、南八甲田横岳登山口(城ヶ倉大橋)までのアプローチ。酸ヶ湯は北八甲田へのアクセスは抜群なのですが、南八甲田にかけては城ヶ倉渓谷が立ちはだかるので、南北縦断するには逆川岳の登山口城ヶ倉大橋が恐らく最も効率が良いです。ただ、大橋にバス停はなく、城ヶ倉温泉が最寄りのバス停となります。ペア登山なら車2台使えばいいんでしょうが…。 ソロ登山者は城ヶ倉温泉から大橋まで悲しく車道を歩くほかないのですが、スキーを担いで路肩なし・交通量そこそこの車道はなかなかシンドイと思ったので森の中をショートカット。森に入る時雪の壁がありますが、人の背丈+αくらいだったので頑張れば突破できます。どちらかというと橋への降り口が面倒くさく、それなりの急斜面を慎重に降りました。降り口から登山口まで、除雪のされていない城ヶ倉大橋の歩道を歩けば再び雪の壁と車道の行き来をせず楽なのですが、万が一転落したら確実に命を落とすので自己判断に委ねます。 ほとんど参考にされる人いないと思いますが、超ニッチな情報として共有いたします。 ◇城ヶ倉大橋〜横岳◇ 森の中を上がっていきます。ここはBCの人気ルートの1つなので、休日ならトレースはあるでしょう。ただ、土曜日は視界不良と強風で山頂まで行かれた方は恐らくゼロ。私も今山行初ピークだからとホワイトアウトの中山頂を探しましたが、無駄に体力を消耗するのも惜しい天候だったので横岳はショートカット。トラバース終盤、地図上の等高線も落ち着いてきたので一安心したところで頭上に雪庇が現れて??となったところ足元が急斜面すぎて若干滑落。大きな地形だと地図どおり穏やかな地形なので事なきを得ましたが、小さな地形の変化はGPSじゃ追えませんね。ホワイトアウトの中何とか行けるだろうと思ってましたがやはり突っ込まないのが正解でした(当たり前)。横岳と似てますが、よりスケールの大きい櫛ヶ峰を今の状態で行くのは危険と判断し、プチ滑落から程なくしたところでイグルー泊。 ◇横岳〜櫛ヶ峰◇ ホワイトアウトに打ち負かされて、計画より全然進めてなかったので日の出の1時間前行動。ホワイトアウトよりマシですが、平坦な地形は方向が分かりづらいのでヘッドライトだと都度都度行き先をGPSで確認する必要がありました。 櫛ヶ峰手前で白んできたので登りやすくなりましたが、今度は風とちょっとしたガスでなかなかハードな登り。条件に恵まれていれば難しいところはありません。ただクトーは欲しいかもしれません、あと樹木の雪波が面倒くさいところもありました。前回来た時はそんな印象なかったので、単に暗くて変なところを歩いていただけなのかもしれません。 ◇櫛ヶ峰〜駒ヶ岳◇ 山頂若干南をドロップ。やや雪崩怖い地形ですが、歩いてた感じ怖い崩れ方はしないと思ったので。駒ヶ岳までは小さなピークが2つありますが巻いています。トラバースが沢の源頭部で、ここも若干雪崩怖い地形です。あと駒ヶ岳の登りで樹木が雪波を形成し面倒でした。 ◇駒ヶ岳〜傘松峠◇ 本日2本目のドロップ。滑り始めはカリカリです。1167点から尾根を行ってますが、多分東側の谷の方が滑りやすいと思います。(前回はそうした記憶)。この区間までルートガイドも出てるのでそちらも参照ください。 ◇傘松峠〜石倉岳◇ 直登は傾斜がきつすぎるので、硫黄岳とのコル経由で行きました。最後コルからの登りが若干急ですが、大して距離もないので問題ないと思います、 ◇石倉岳〜硫黄岳◇ スキーだとなかなかタフな登り。クトー使用。雪波を上手に避ければ登れると思います。 ◇硫黄岳〜仙人岱ヒュッテ◇ 突然爆発的に人が増えて面食らいます。硫黄岳の下りは面倒だったのでシールのまま行きましたがオススメしません(コケました) ◇仙人岱ヒュッテ〜大岳◇ 人が多い!さすが百名山パワー。カリカリなのでスノーシューの方もほとんど途中でアイゼンに切り替えてました。トレースで斜面が均されるので、クトー使えば行けないこともないですが、アイゼンがいいと思います。 ◇大岳〜城ヶ倉温泉◇ 大岳の下りはカリカリ斜面を樹氷を縫って下降するのでかなり面倒でした。 1400mくらいから滑れる斜面になってきて楽しいです。ただ1000mまで来ると地形が平坦になる上雪も重くなるので、スキーだとなかなかしんどい。全トレース酸ヶ湯方面なので、道を拓く必要もありました。城ヶ倉温泉は池があるので間違って降りていかないよう注意です。 城ヶ倉温泉、日帰り入浴14:30までなので入りたい方は急ぎましょう😤 3年前から思い描いていたルートだったので、ちょっと道半ばにはなりましたが、それでも良かったなと思います。大岳は4度目ですが、冬は初めてでしたしね。あとは前述しちゃいましたけど、いろいろ思うところのある山行だったので無事縦断できて良かったです。ちょっと反省も残りましたが、また次の機会に活かしたいと思います。

八甲田山・高田大岳・雛岳 何度目の青森か
何度目の青森か
八甲田山・高田大岳・雛岳 朝ごはんに魚菜センターののっけ丼
朝ごはんに魚菜センターののっけ丼
八甲田山・高田大岳・雛岳 除雪自動車はカッコいいけど この降雪ですか…
除雪自動車はカッコいいけど この降雪ですか…
八甲田山・高田大岳・雛岳 プチ雪の回廊
プチ雪の回廊
八甲田山・高田大岳・雛岳 道路の真横なのに静寂な森なのが面白い
道路の真横なのに静寂な森なのが面白い
八甲田山・高田大岳・雛岳 中々見ない角度から城ヶ倉大橋
中々見ない角度から城ヶ倉大橋
八甲田山・高田大岳・雛岳 橋の歩道を行きますが 落ちたら死にますね怖すぎ
橋の歩道を行きますが 落ちたら死にますね怖すぎ
八甲田山・高田大岳・雛岳 背丈の高い分見晴らしは眺めはいいけれど
背丈の高い分見晴らしは眺めはいいけれど
八甲田山・高田大岳・雛岳 駐車場 トレースは期待できそう
駐車場 トレースは期待できそう
八甲田山・高田大岳・雛岳 逆川岳付近 視界は10m程度(もっとひどくなりました)
逆川岳付近 視界は10m程度(もっとひどくなりました)
八甲田山・高田大岳・雛岳 過去pic 晴れてたらこんなに景色いいのにねぇ 横岳から北八甲田と横沼
過去pic 晴れてたらこんなに景色いいのにねぇ 横岳から北八甲田と横沼
八甲田山・高田大岳・雛岳 過去pic 前回は横岳からのドロップが最高に気持ち良かったのだけど
今回プチ滑落したのは恐らく赤丸の部分 確かに局地的に雪庇ができてますね
過去pic 前回は横岳からのドロップが最高に気持ち良かったのだけど 今回プチ滑落したのは恐らく赤丸の部分 確かに局地的に雪庇ができてますね
八甲田山・高田大岳・雛岳 早々にイグルー避難
早々にイグルー避難
八甲田山・高田大岳・雛岳 こういう景色を見たいがため山に泊まってる
こういう景色を見たいがため山に泊まってる
八甲田山・高田大岳・雛岳 こういう景色をね
こういう景色をね
八甲田山・高田大岳・雛岳 昨日悩まされた雪原もこんなに美しく
昨日悩まされた雪原もこんなに美しく
八甲田山・高田大岳・雛岳 溜息出るほど綺麗
溜息出るほど綺麗
八甲田山・高田大岳・雛岳 夜明け間近の駒ヶ峯
夜明け間近の駒ヶ峯
八甲田山・高田大岳・雛岳 櫛ヶ峰で日の出
櫛ヶ峰で日の出
八甲田山・高田大岳・雛岳 いや~苦労したよ!!南八甲田最高峰!
いや~苦労したよ!!南八甲田最高峰!
八甲田山・高田大岳・雛岳 朝焼けの横岳
朝焼けの横岳
八甲田山・高田大岳・雛岳 櫛ヶ峰から北八甲田
櫛ヶ峰から北八甲田
八甲田山・高田大岳・雛岳 櫛ヶ峰から日出づる乗鞍岳
櫛ヶ峰から日出づる乗鞍岳
八甲田山・高田大岳・雛岳 櫛ヶ峰に刻んだシュプール
櫛ヶ峰に刻んだシュプール
八甲田山・高田大岳・雛岳 黄瀬萢の大雪原
黄瀬萢の大雪原
八甲田山・高田大岳・雛岳 1375西ピークと岩木山
1375西ピークと岩木山
八甲田山・高田大岳・雛岳 大雪原と櫛ヶ峰
大雪原と櫛ヶ峰
八甲田山・高田大岳・雛岳 陸奥湾もばっちり
陸奥湾もばっちり
八甲田山・高田大岳・雛岳 大幌内農場と岩手山
大幌内農場と岩手山
八甲田山・高田大岳・雛岳 樹氷原と北八甲田
樹氷原と北八甲田
八甲田山・高田大岳・雛岳 雪紋ってほんと美しい
雪紋ってほんと美しい
八甲田山・高田大岳・雛岳 駒ヶ峯を振り返る
駒ヶ峯を振り返る
八甲田山・高田大岳・雛岳 フェリーはさすがに目立つ
フェリーはさすがに目立つ
八甲田山・高田大岳・雛岳 小岳もカッコいいのよね
小岳もカッコいいのよね
八甲田山・高田大岳・雛岳 パラダイス斜面
パラダイス斜面
八甲田山・高田大岳・雛岳 石倉岳と硫黄岳 W横断を諦めたのでついでにピークハントします
石倉岳と硫黄岳 W横断を諦めたのでついでにピークハントします
八甲田山・高田大岳・雛岳 傘松!君は今!北八甲田への第一歩を踏み出した!
傘松!君は今!北八甲田への第一歩を踏み出した!
八甲田山・高田大岳・雛岳 シュプールを振り返ると 入山者がいらっしゃいますね
シュプールを振り返ると 入山者がいらっしゃいますね
八甲田山・高田大岳・雛岳 さっきまでガスってたので霧氷のサービス
さっきまでガスってたので霧氷のサービス
八甲田山・高田大岳・雛岳 石倉岳から櫛ヶ峰
石倉岳から櫛ヶ峰
八甲田山・高田大岳・雛岳 残るはこの2座
残るはこの2座
八甲田山・高田大岳・雛岳 意外と道路も除雪が進んでいるのか?道筋がわかりますね
意外と道路も除雪が進んでいるのか?道筋がわかりますね
八甲田山・高田大岳・雛岳 櫛ヶ峰と横岳 今日は歩いたね
櫛ヶ峰と横岳 今日は歩いたね
八甲田山・高田大岳・雛岳 硫黄岳!突然人が多い!
硫黄岳!突然人が多い!
八甲田山・高田大岳・雛岳 硫黄岳から小岳と高田大岳
硫黄岳から小岳と高田大岳
八甲田山・高田大岳・雛岳 硫黄岳からドロップ集団
硫黄岳からドロップ集団
八甲田山・高田大岳・雛岳 すごい、仙人岱ヒュッテの入り口が冬だ
すごい、仙人岱ヒュッテの入り口が冬だ
八甲田山・高田大岳・雛岳 イグルー 御上手!
イグルー 御上手!
八甲田山・高田大岳・雛岳 スノーモンスターを従える小岳
スノーモンスターを従える小岳
八甲田山・高田大岳・雛岳 最後ひとのぼり!
最後ひとのぼり!
八甲田山・高田大岳・雛岳 樹氷の中を往く人たち
樹氷の中を往く人たち
八甲田山・高田大岳・雛岳 鏡沼も雪の下
鏡沼も雪の下
八甲田山・高田大岳・雛岳 登ってきた道を振り返る
登ってきた道を振り返る
八甲田山・高田大岳・雛岳 大岳から高田大岳
大岳から高田大岳
八甲田山・高田大岳・雛岳 4度目の大岳だけど、今回はちょっと嬉しいので記念撮影
4度目の大岳だけど、今回はちょっと嬉しいので記念撮影
八甲田山・高田大岳・雛岳 井戸岳 てか人が数珠状態じゃん
井戸岳 てか人が数珠状態じゃん
八甲田山・高田大岳・雛岳 このガリガリ&樹氷の斜面は面倒でした
このガリガリ&樹氷の斜面は面倒でした
八甲田山・高田大岳・雛岳 毛無岱の雪原が素晴らしい
毛無岱の雪原が素晴らしい
八甲田山・高田大岳・雛岳 雪原の中のスキーヤー、絵になる
雪原の中のスキーヤー、絵になる
八甲田山・高田大岳・雛岳 スキーヤーを引きで とんでもなく広大な雪原
スキーヤーを引きで とんでもなく広大な雪原
八甲田山・高田大岳・雛岳 この辺は楽しい滑走
この辺は楽しい滑走
八甲田山・高田大岳・雛岳 南八甲田もありがとうございました
南八甲田もありがとうございました
八甲田山・高田大岳・雛岳 ありがとうございました八甲田
ありがとうございました八甲田
八甲田山・高田大岳・雛岳 重たい雪を越え、無事城ヶ倉温泉に帰ってきました やったぜ縦断
重たい雪を越え、無事城ヶ倉温泉に帰ってきました やったぜ縦断
八甲田山・高田大岳・雛岳 帰りの新幹線から 街中越しの八甲田はまるでCGのようでした
帰りの新幹線から 街中越しの八甲田はまるでCGのようでした

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