活動データ
タイム
04:06
距離
39.2km
のぼり
923m
くだり
927m
活動詳細
すべて見るピッケルをようやく買った。 「gotoカナディアンロッキー」(5月)を唐突に決めたからである。現地は残雪期(だと思う)。 同じく残雪期の「gotoみちのく」をピッケルなしで敢行したら、局所的に死の恐怖を覚えた(特に岩手山)。深く反省したのだった。 カナディアンロッキーは、昨夏放浪したスイスと同じく食わず嫌いだった。北米屈指の山岳観光地で、マニアックさに欠ける。 ところが、現地のLCCウエストジェットが5月から成田・カルガリーに直行便を飛ばすという意外な記事を目にした→衝動買い。 4月には、プチ移住シリーズ第2弾「Live in サパ(ベトナム北西部)」も控える。本業(地球放浪)が忙しくなるのは、いいことだ。 そのピッケルは「オクトス」という石川県羽咋(はくい)市のアウトドアメーカーのオリジナルモデル。質は不明。リーシュとカバー付き、税込み9240円という値段だけで決めた。 担当者は「沖縄県石垣市」という届け先に首をかしげたかもしれないが、「何かの間違いでは?」という問い合わせはなかった。 ⛏️ ⛏️ ⛏️ ⛏️ ⛏️ 3月に入った石垣島は晴れ続き。週間予報もオール☀。北寄りの季節風の影響で曇天が続く冬の鬱憤を晴らすにしても出来過ぎだ。 特に、この週末は「北風が吹いて涼しいのに快晴」という怪奇現象になった。5日は最低15.5℃、最高22.8℃。 こんな日は「ぶざま岳」に行くに限る。石垣島で最も眺めがいい「テラス」を擁する、知る人ぞ知る名峰である。 初めて登頂してYAMAPに投稿したのは2021年1月。その時点では15年と17年に各1件の投稿があるのみで、ほぼ無名だった。 ところが、21年はその後4人のYAMAPERが続き、22年には9人を数え、23年もすでに2人。(※登頂せずにテラスで折り返したハイカーはカウント不能) 副業「美ら島ヘタレ天使のガイド」として同行・情報提供した数人の方々を除いても、明らかに増えている。これは、きっと...... 21年の初回投稿は我が人生、空前絶後の社会貢献になったと確信する。 これまでできなかったことだし、二度とできないだろう。 ⛏️ ⛏️ ⛏️ ⛏️ ⛏️ それにしても天気がよすぎるので、登山口(らしきもの)まで16km、自転車でまったり向かうことにした。ある意味、贅沢。 ついでに、ピッケルを持って登る感触だけでも味わいたかったので、カゴに放り込んだ。ある意味、というか完全に変態。 自転車は向かい風に阻まれ、まったりというよりはぐったりした感じで登山口(らしきもの)に着いた。観音崎に寄り道する遠回りで、ここまで所要1時間12分。 ザックはないので、ピッケルを右手に持って歩き始めた。 すぐに分かったが、柄が短い(60cm)ので、緩やかな区間では役に立たず、邪魔である。 斜度が上がって、柄の下端(スピッツェ)が自然に地面に接するようになる区間は、ぶざま岳では数十mあるかないか。 突くと体勢が右に傾く。両手持ちのトレッキングポールのほうが明らかに快適だ。 素手で持つことが想定されていないせいか、硬いヘッドを握る手が痛くなってくる。 快晴の「テラス」は期待を裏切らない安定感で、もちろん人影ゼロ。ピックで川平湾を突いたような写真も撮れて満足した。 きょうは、ピッケルの強みを全く実感できずに終わった。カナディアンロッキーでは、ぶっつけ本番の場面に出くわすのだろうか。 下山中、地元の夫婦とすれ違った。とても珍しいことで、向こうもそんな顔だった。 お父さんのほうは長靴姿。ヒル対策だろう。さすが島人は抜け目がない。 帰りの自転車は、拷問と化した。 ⛏️ ⛏️ ⛏️ ⛏️ ⛏️ 石垣市役所は、ぶざま岳はもちろん石垣島での山歩き全般を控えるよう求めている。「安全対策」なのだという。 担当の農政経済課の地元紙に対する説明が興味深い。曰く「個人が登山や森林浴等を行うことを想定していない」。「想定」って...... 海はともかく、山のリスクはゼロであるべきだ。何かあったら、どーすんだ。山歩きなんかしなくていい。要は、そう言っている。 地元紙は、その言い分に異を唱えない。それどころか「SNSで登山情報が共有されている」とハイカーを問題視する記事を書く。 そういう空気が醸成されているせいか、石垣島至高の展望スポット「テラス」は、いかなるツアーでも取り上げられることはない。 もちろん、コケたらケガをする。穴に手足を突っ込んだらハブ(夜行性)に咬まれるかもしれない。テラスや野底マーペー山頂からダイブしたら死ぬ。 そういうリスクは実際どの程度で、自分の経験値に見合っているか。リスクに対して、どんなリターンがあるか。テラスやマーペーに自分で行ったら分かる。 登山というアクティビティーに滅法疎い市役所や地元紙のことだから、素っ頓狂な言説も大目に見てあげるべきかもしれない。 でも、どこぞの役人の「想定」に真顔で付き合っていたら、得られるはずの便益も成長も、そして幸せも逃してしまう。 当欄は、石垣島での山歩きを引き続き力強くお勧めしていく。 🍁お得情報——— カナダの宿泊施設やレンタカーなどの値段は日本の2~3倍で、絶望の淵に突き落とされています。経済格差があり過ぎるため、いったん予約したフライトを変更して旅程を縮めたほど。 5月下旬にカナディアンロッキー(主にバンフ、ジャスパー)に個人旅行するハイカーさん、ご一報下さい。ご旅程に合わせて、車をシェアできるかもしれません、マジで。 ——————————————————
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