活動データ
タイム
10:12
距離
12.0km
のぼり
1334m
くだり
1334m
活動詳細
すべて見る雪山をやらない私にとって、この時期に登りたい山のひとつに夕日岳新道から登る夕日岳がある。 夕日岳新道は今や廃道に近く、訪れる人も稀である。 高低差1000m越え、急勾配、地味尾根、足場の不安定な痩せ尾根… 一般受けしない要素は幾つもあるが、自分にはどれも魅力的に映る。 更に、道中で現れる「オオボッチ」「胸突」「岩タァ」等の道標は、哀愁を誘う。 夕日岳新道は二年前に一度訪れただけですが、それ以来ずっと登りたくてウズウズしてました。 この時期に雪山以外で1000mも登れるのも、貴重でかつ魅力的なのですよね。 その二年前は、下山に地蔵岳の南尾根を使っての周回でした(↓アドレス参照)。 https://yamap.com/activities/10259588 しかし、下山の最後で蕗平に降りるところを間違えて直進してしまったので、今回は「ちのえうさん」の軌跡を使って蕗平へ下りてみることにしました。 また、夕日岳手前にある「岩タァ」の道標を前回は見落としてしまっていたので、これも再探索して写真に収めたい。 この2つの目的もウズウズしていた理由でした。 ちなみに、地蔵岳の南尾根は天狗尾根とも呼ばれ、「岩タァ」の「タァ」は鞍部を意味する言葉です。 今回も二年前と同じ蕗平付近にある川中島からスタート。 心配なのは最近の運動不足。 取り付きから急斜面が続き、「胸突」の絶壁の様な登りで力を使い果たしてしまいました。 それでも、目的の一つであった「岩タァ」の道標も見つかり、最後は気力だけで何とか登り切りました。 登り切った夕日岳山頂は、日光連山を独り占め。 そんな贅沢な状況の中、市販の鍋焼うどんに肉や豆腐、卵を投入して調理します。 雪の上で食べる鍋焼うどんの美味いこと! いつもは冷凍物ばかりですが、この調理法で作ったうどんは病みつきになりそうです。 エネルギーを充填したところで、さあこれから…と言いたいところですが、地蔵岳へ向かう足取りは重い。 地蔵岳に着いてからも核心的な道程は続く。 地蔵岳の南尾根(天狗尾根)は急斜面の後、アップダウンを伴う長閑な道が続く。 途中には山神様の祠が建つ。 暫く歩き続けた後、前回間違えたポイントに注意しながら、蕗平へ下りる尾根に入って行く。 身体も限界に近付くも、ここで弱音を吐けないところも山の良いところ。 風も強くなりかけ、風の吹き込まないポイントを探して小休止とする。 休憩中、スマホに予備バッテリーを繋いで充電しようとすると…何とUSBケーブルの端子が合わない💦 ザックを新調した際に、USBケーブルを取り違えてしまった様です。 スマホのバッテリー残量を見ると13%、ここからは初めてのルートなのでスマホが見られなくなると、かなりヤバイです。 紙の地図は必携だったと後悔するも、後悔したところでどうにもならない。 道迷いしたときには、コーヒーを飲んで心を落ち着けろという言葉を思い出す。 バッテリー消耗は時間との勝負なだけに、一刻も早く下山したい(夕刻も迫っている)。 でも、焦る心を封印して、コーヒーとミルクプリンをいただくことにしました。 スマホを機内モードにして省電力化し、ズボンのポケットに入れて温めながら、再び歩き出す。 それでも焦っているのか、ルートを間違えてしまう。 しかし、すぐに登り返して元に戻る。 さっきの休みのお蔭で、登りの道でも足取りは重くない。 もし休まなければ、登り返すのが面倒となり、間違えたルートを下りてしまったかもしれません。 標高700mに差し掛かる頃、最後の登りが待っている。 地図で見るイメージよりは、ちょっとした山の様。 でも、休みを入れたおかげでここもクリア。 しかし、ここからが核心部。 なかなか手強い急斜面の下りが待っていた。 スマホのバッテリー残量は5%を切る。 足元のグリップを確認しながら下りて行き、やがて伐採地に出る。 蕗平方面も見えて一安心したいところだが、下りきるまで気が抜けない。 何とか道迷いすることなく車道出合。 駐車場に着いてスマホを見ると、バッテリー残量は何と1%! ギリギリ間に合いました。 今回の山行は当初の目的を達成しましたが、最後に大きな課題が出来てしまいました。 最後はヒヤヒヤものでしたが、山は常に危険と隣り合わせということを再認識しました。 あのヒヤヒヤした緊張感と比べれば、仕事のストレスなんかは屁の河童でしょう。 しかし、一番大切なのは冷静さを失わないこと。 これは山でも仕事でも日常生活でも大切なことだと思います。 <追記> このルートは危険を伴いますので、初心の方は立ち入らないでください。
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