右田ヶ岳(初心者登山37座目)

2018.08.12(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 28
休憩時間
37
距離
4.2 km
のぼり / くだり
451 / 452 m
8
29
37
20

活動詳細

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この夏も山口へ帰省。 私の実家は山口県東部の瀬戸内海に面した小さな街にある。街の北側にはちょっとした山、南側はきれいな海、少し車を走らせれば周防大島、更に父の船で船釣を楽しむ事もできる(TOKIOのダッシュ島も近い)。どれも他所から人を呼ぶほど突出したものではないが、どれも平均点以上。 しかし、完全インドア志向で都会のサブカルチャーに憧れて過ごした青春時代、生まれ育ったこの環境を、見たいものも聴きたいものもなく退屈、車が無いとどこへも行けない牢獄の様な街だと思っていたんだよなぁ(遠い目)。。。 帰省した日、実家に姉家族を招き夕飯を食べた。その中で「県内の山に登りたいんだけどどこか良い山ない?」と尋ねたところ、義兄が「防府の右田ヶ岳が岩が多くて面白いよ。行く?」と回答。私も前々から興味があった山だったので「おっ、右田ヶ岳とは、こいつわかっとるやんけ!」と思い「行く!」と即答。元々、義兄は筋トレやランニングが趣味だったが、最近トレランに興味が出たらしく秋の広島のレースにエントリーしており、練習のため山に行きたかったとの事。甥っ子も行きたいとゴネるが「これは危険な大人の遊びじゃ!ガキは家でゲームでもしとけ!」と札束(野口英世)で顔をしばき撃退。 右田ヶ岳は山口県防府市にある標高426mの低山であるが、山の中腹から頂上まで多くの花崗岩がむき出しになっており良い面構えの人気山である。山陽新幹線からも見えるため、気になった山好きがわざわざ登りに来る事もよくあるそうだ。 という事で、翌朝6時に義兄の車で実家を出発。1時間半ほどで防府の右田小学校へ到着。駐車場は登山客にも解放されている。この日もすでに何台か止まっていた。暑くならない内にサクッと登ってこようやと、手ぬぐいを首に巻き、ポカリ500mlを片手に軽装で山に入る。 右田ヶ岳には多くの登山ルートがあるが、今回は天徳寺裏の登山口からスタート、まず前衛の石船山を超え、岩々しいの急登を制し山頂を目指すハード目のコースをチョイス。 登山口から山に入るとしばらくは低山っぽい樹林帯の登山道を登る。そしてすぐに地面がザレてきて道がどんどん岩っぽくなってくる。既に気温は30度近く、風もなく汗が噴き出す。ちなみに山頂まで33の岩に観音様が彫られており、どれも良い仕事なので一見の価値ありだろう。 20分程で石船山に到着。この時点で、登山用ではないただのコットン地のTeeシャツは頭から水でも被ったかの様にビッチャビチャ。そして予想外のハードな登りと発汗量に「完全に舐めてた。ポカリ、全く足りねぇ。」と焦り始める。 石船山から山頂まで更に道は険しくなる。険しいといっても、一つ一つの岩場は大したことなく、初級の岩場がずっと続く感じである。岩も一つ一つが大きく、更にザレて滑るため余計に体力を削られる(登山靴じゃないし)。 義兄は普段から鍛えているだけあり、若干ペースが落ちた私を気にしつつ淡々と登っている。そして地元の人と思われる老人、中学生がすごい勢いで我々を追い抜いていく。半パンにTシャツの軽装にペットボトル1本のスタイルなので、日常的にトレーニングで登っている人なのだろう。 頂上まで残り15分のところで立ち眩みと手足の痺れ、軽度の熱中症を自覚。風の当たる木陰でなけなしのポカリを一口飲んで10分ほど休憩。何とも情けない。 その後はできるだけ汗をかかない様、ゆっくりと体を動かし登頂。山頂には5,6人のハイカーが休んでいた。山口の山の上でこんなに人がいるとは、やはり人気山なのだなと感じた。山頂は開けており、防府市内と瀬戸内海が一望できる。周りの山も右田ヶ岳同様、岩々しい山なのでいずれプチ縦走してみたい。山頂には大きな日の丸が掲げられていた。8月のこの時期、というかここ数か月日の丸を見ると色々複雑な気分にはなるが、今日はこれを目印にここまで登ってきたので気持ち良く記念写真を撮らせてもらう。旗はこの吹きっさらしの山頂で全く汚れておらず、誰かがマメに手入れしてるんだなぁ。 20分ほど休憩して下山開始。下りは塚原ルートから降りる。道の感じは変わらないが、登りよりは緩い道だった。義兄はザレた岩肌に苦戦し3回ぐらい尻モチをついていた。私は全く平気だったので、登りの体力では負けたが下る技術においては私の方が上だと1勝1敗の引き分けとすることにした。 30分程で登山口である海宝寺跡地に到着、下山完了。ここから田舎道を歩いて駐車場まで戻る。自販機でコーラを買ったら青い缶のコーラが出てきて驚く。オリンピック仕様で5色のバージョンがあるのだろう。しかし、コーラ=赤い缶というイメージなので何か気分が盛り上がらず(義兄はピンクっぽい缶だった)。 小学校の水場で体を拭き帰路へ。着替えを忘れ汗でビトビトのまま車を運転する義兄のテンションは若干低かった。帰り道、のぉくれという地元の人気ラーメン屋で昼食。名物の牛骨ラーメンは肉うどんっぽい独特な感じで美味しかった。 12時には実家に帰着。義兄との付き合いも10数年、共通の話題も無く、いまいち距離を詰められずにいたが、若干方向性は違うものの共通の趣味ができ親睦が深まって良かった。来年は鳥取の大山にでも連れて行ってもらおう。 昼からは、高校時代の友人の家で2000年ぐらいで時間の止まったCD棚の遺産を適当に流しつつダラダラと宅飲み。そして夕方からは、近所の海水浴場へ下り、夕日を見ながら更に飲み。淡々と夏を実践。18時頃、満足したので解散。友人2人で最寄駅まで歩くが、帰りの電車に乗り遅れる。田舎なので1時間に1,2本しか電車の来ないが18時台は1本も無し。しょうがないので、夏的にやり残したなと思っていたBBQの代わりに駅前の焼き肉屋で肉を食う。煙に巻かれ、夏完遂。 こいつらとのイケてない青春時代の延長線上に、このイケてないがまぁまぁ楽しい今があるのだという事を実感せざるえない緩~い時間を過ごした。サマージャム。

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