利尻山

西日本豪雨の翌日、北海道利尻島に向けて広島を発つ。 空港へのほとんどの交通網が寸断する中、無謀と思える旅の始まりだった。 報道によって徐々に被害の大きさを知ることになる。 孤立化した空港まで10時間。羽田への唯一の便に乗り、空港でビバーク。翌日稚内へ。 フェリーの待ち時間で稚内で日本最北端宗谷岬へのタクシー観光。 そして、超満員となったフェリーに乗って、一日遅れで利尻島入り。 海上に浮かぶ利尻富士は美しかった。 キャンプ場のバンガローは快適で、近くの温泉も良かった。 そして、無事利尻山の頂上に立つことができた。手つかずと言って良い原始の森。中国山地はもとより、アルプスとの植生とも異なる。花も綺麗である。 頂上はガスっていたものの、雨続きだったことを考えると、条件は良い方だった。 サッポロ・クラシックで乾杯。地元の魚もおいしかった。 最終日はレンタカーを借りて島を一周する。あいにく利尻山は見えなかったが、満喫して利尻を後にする。 しかし、北海道との距離を感じる前に、これほど大変な旅は初めてだった。 再び広島に立ち、今後の漠然とした不安を抱いた。