年越し山行 南アルプス白峰南嶺 2022.12.30-2023.1.1

2022.12.30(金) 3 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 53
休憩時間
39
距離
8.1 km
のぼり / くだり
1137 / 267 m
27
56
DAY 2
合計時間
8 時間 55
休憩時間
2 時間 5
距離
3.9 km
のぼり / くだり
1214 / 186 m
DAY 3
合計時間
10 時間 52
休憩時間
2 時間 16
距離
11.8 km
のぼり / くだり
381 / 2326 m
56
2 39
4 26
17
2

活動詳細

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 年末年始は基本的に山に入らないことにしているが去年に引き続き今年も縁あってお誘いを受けて年越し山行に行きました。 今回誘われるまで白峰南嶺の存在を知らず、こんな素晴らしい稜線歩きができるとは思いませんでしたがお陰様で3日間とも天気が良く美しい初日の出が拝める縁起のいい山初めとなりました。 ※白峰南嶺:白峰三山の南の嶺という意味で農鳥岳~大門沢下降点よりさらに南に続く稜線地帯になります。 【12月30日】  奈良田温泉の駐車場から歩き始め。ほとんどの人は農鳥岳を登るためか登山口方面のゲートに停めるらしく周回をする自分たち以外の車は1台だけ。 20~30分ほど車道を歩くとゲートに自治体職員がいる。冬季期間に南アルプスに入山する場合はここで届け出を出すらしい。 1日目はここから沢沿いの道を橋で何度か渡渉をしながら大門沢小屋まで登っていく。最初はしばらく平坦な林道歩き。1回目の橋を渡り大門沢登山口を過ぎると雪が出てくるが足首下までしか積もっていない。 沢の分岐を2つ越えたあたりから傾斜がきつくなってきて荷物が肩に食い込む。今回歩荷担当のため4-5テント+1日目の夕食分の食料を担いでいるため荷物の重量が25kg以上あるようでしてしんどい。黙々と樹林帯の中を登り14:15大門沢小屋着。 今晩はここが宿泊地。大門沢小屋の冬季避難小屋は広めで先客には男女2人組がいたが、色々話をしていると去年の年末山行光岳の下山時にすれ違った2人らしい!2022年のはじめと終わりに会えるというのも奇縁ということで盛り上がる。 【12月30日】  冬季小屋の中は広いせいか非常に寒い。今日は急登をひたすら登ると思うとなかなかやる気が出ないがなんとか起床。小屋の前からは富士山と朝日が見えるはずだが、そちらの方は雲があり日の出は見れず・・・残念。  昨日に引き続き4-5テントと2日目の夕食を担ぎあげる。いつまでたっても軽くならないのが地味に辛い。道は前日までに農鳥岳を目指す人たちがかなり入っていたようで夏道に沿ってトレースがあるが、ひたすら急登の上り坂でかなり疲れる。そんな中時々木々が開けた際に後方を振り返ると雲が晴れて見えるようになった大みそかの富士山、その厳かな姿を気力に代えてひたすら登る。  2,600m付近のようやく木々がなくなりはじめたあたりでアイゼンを履き、最後にトラバースをするとようやく稜線へ到着。ここまで登ると非常に眺望がよく、前後は農鳥岳から白峰南嶺へと続く稜線、左には富士山、右には大きく雄大な塩見岳が見える。ここから待望の稜線歩き、といきたいがこの時点で14:00を回っていたので幕営地を探しながら歩くと広河内岳を越えてしばらく下りた左側のハイマツ帯の上に雪がのっていい感じになっていたのでここを整地して幕 この日やラジオで紅白歌合戦を聞いたりしながら鍋をつつき楽しい楽しい大晦日を満喫。とは言え明日も4:00起きのため21:00ごろ就寝。 【1月1日】  明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。 新年一発目の食事はみんなで持ち寄ったおせちと雑煮というか餅を入れた鍋。だが味は絶品でした!  食事後、テントの外に出て準備をしていると富士山の稜線が徐々に青からオレンジ色に染まりだし、やがて最後には赤い太陽が上ってきた。柄にもなく世界が始まったような感じから静かな感動を覚えて今年は色々頑張ろうと深く胸に刻む。  日が昇り切った6:40に幕場から出発。稜線上の雪は風で飛んで岩が見えているためアイゼンなしでも非常に歩きやすく、大籠岳~白河内岳間は常に白峰南嶺の稜線と富士山、そして南アルプス南部の山々をみながら縦走できるため存分に稜線歩きを楽しめます。  白河内岳からは樹林帯が出てくるので雪が残っていて一部でワカンを使用しますがこのあたりから3日間の疲れか高山病か自分の調子がイマイチ上がりきらない。ここから下山路分岐の笹山まで記憶が曖昧ですが、なかなか進まず笹山にたどりついたのは歩き始めてから6時間後の正午にようやく到着。  ここから奈良田湖まで一気に下りるも気温も上がっているのか1,900mぐらいまでは踏み抜き多発で体力を消耗して歩きずらくペースもあがりません。1,400mより下になると雪がなくなると今度は落ち葉と土の激下りで疲労しながら奈良田湖発電施設へ下りるころにはあたりは真っ暗で特に最後の大つづら下りは精神的にも来るタフな下山路でした。 【最後に】  今回見れた初日の出は自分の人生の中でも1番美しいかと思うぐらい素晴らしく、富士山と南アルプスを望みながら歩く稜線も絶景でした。 【ルート解説】 ・奈良田~大門沢:各渡渉点は丸木橋があります。また雪が少なくツボ足で登れます ・大門沢小屋:冬季避難小屋が開いているので使用可。大きさはMAX20名ぐらい泊まれそうです。また水場は凍結していません。トイレはありますがなかなかダイナミック(垂れ流し)なスタイルです・・・ ・大門沢小屋~大門沢下降点:ひたすら急登。今回トレースがあったためアイゼン・ワカンはほぼ使用していません。また稜線下の2回のトラバースは岩が出ている場合は夏道推奨します。 *冬道は岩が出ている場合登りずらいです。ただし夏道は斜面を大きくトラバースするため注意 ・下降点~白河内岳:風で雪が飛んでいるのと、稜線が広いため自分たちはアイゼン・ワカン使用していません。またピッケルを使用する箇所も特にありません。 ・幕場:今回は白河内岳を下りた先に張りましたが、何ヶ所か張れそうな場所がありました。先行パーティがいたようでその方たちは大籠山の手前で張っていたようです。 ・白河内岳~笹山:白河内岳より先から樹林帯を通るため雪が深くここでのみワカン使用しました。また笹山は北峰と南峰(下山路側)がありますが北峰の方が断然眺望がいいです。 ・笹山~奈良田湖:1,900mぐいらいまでは踏み抜き、そこから雪がなくなるまでは快適な下山、ただし1,400m付近で雪がなくなりそこからは土の激下りにつき非常に足にきます。

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