活動データ
タイム
04:12
距離
11.6km
上り
1290m
下り
919m
活動詳細
すべて見る🍌gotoフィリピン(帰国編) 第3週 大阪府熊取町2日目 金剛山 東京都民の高尾山なら、大阪府民の金剛山(たぶん)。なにわの最高峰で、ワープ手段(金剛山ロープウェイ)もある。 マニラから関空に着いた時点で心身に余裕が残っていれば、いや残っていなくても、ワープありなら寄り道したいと思っていた。 京阪神は、登山経験ゼロの空白エリアだ。帰国を控えた17日、マニラのホテルで一から調べたら、サプライズが二つあった。 😂大阪府最高峰は、金剛山地の主峰・金剛山ではなく、子分の大和葛城(かつらぎ)山 😂金剛山ロープウェイは、耐震強度不足のため2019年から運休。今年9月、千早赤阪村議会で廃止決定 ※「ちはや・あかさか」と読む。大阪府唯一の村(初耳) こうなったらガチだ。金剛山→大和葛城山で「なにわのダブルトップ」に立とう。 この2座縦走を「金葛=コンカツ」と呼ぶらしい。大和葛城山からは近鉄のロープウェイで奈良県側に下りられることも知った。 問題は、制限時間。 ⌚「ホテルの朝食はmust」を前提にすると、バスの都合上、金剛山の登山開始は早くとも午前9時半ごろ ⌚遅くとも午後2時半発の葛城山ロープウェイで下山。2時56分発の近鉄御所駅行き接続バスに乗る ※御所「ごせ」と読む(初耳) ⌚それを逃すと、次の接続バスは午後5時15分まで無い。待つのはきついから、御所駅まで3.3km=40分を歩く羽目になる 我が国の交通機関は、時刻表通りに運行される。要は、5時間で縦走すればいい。 📌金剛山地——— 大阪府・奈良県境の山地。北から二上山(にじょう、標高517m)、大和葛城山(959m、三百名山)、金剛山(1125m、二百名山)。 金剛山「ちはや園地」に府最高点(1056m)があるが、山頂部は奈良県なので、代わりに大和葛城山が府最高峰になる。 奈良県には百名山・八経ヶ岳(1915m)がある。県境を少し変更し、金剛山を名実ともに「大阪府最高峰」とするのが、大人の落としどころではなかろうか。 —————————————————— マニラ発関空行きセブ・パシフィック航空828便は18日午後7時58分、着陸した。 「スーパーホテル関空・熊取駅前」にチェックインし、部屋の美しさに目を奪われる。 チリ一つ、カビ一つない。ピカピカのエアコンはもちろん、冷蔵庫、大型テレビ、空気清浄機、大浴場、豪華朝食バイキングつきで、クーポンなしでも1泊5400円。 18日ぶりに水道水で歯を磨く。シャワーの水が口に入っても気にならない。ウォッシュレットでさっぱりする。やっぱり便利だ。 しかし、「いつでもどこでも顔パンツ」から今なお卒業させてくれない、この世間の空気と杓子定規は、やっぱり不便だ。カタールで熱狂してきたサポーターには、この気持ちを分かってもらえると思う。 ちなみに、マニラ空港近くのホテルは、扇風機のみ、狭いシャワー・トイレ共同、野良猫出入り自由なのに、3000円もかかった。 日本人としては、自国の良質なホテルの値段に、お得感ではなく危機感を覚えるべきである。「国」が安すぎる。 🍌 🍌 🍌 🍌 🍌 翌19日、ホテルの朝食をがっつりと食べた後、まずはJR熊取駅から阪和線と南海高野線で河内長野駅に向かった。 天気予報を最終チェックしていると、検索候補に「金剛山ライブカメラ」というのが出てきた。それを見て、目が点になった。 一面、雪で真っ白けではないか...... フィリピン最高峰アポ山(標高2954m)対策として、防寒ウエアは持っていた。しかし、アイゼン(チェーンスパイク)がない。 ラテン系なら、このライブカメラを見ても「ワオ! 雪山ヲ歩ケマ〜ス!」と後先考えずに喜ぶ。しかし、日本人なので「登れなかったら、どうしよう」と心配になった。 事態が好転したのは、河内長野駅からバスに乗り換え、登山口に向かう車中だった。 座席はハイカーで8割ほど埋まっていた。最後列に座ると、優しい目をした水色ウエアのお父さんがいる。相談したら「アイゼンがないと登れない」との見解だった。同意。 ところが、「登山口の茶屋かモンベルで買えます」と仰るではないか。ま、マジすか。 「千早本道登山口」からスタートすれば、山頂まで延々、階段が続くことも分かった。積雪があっても、歩きやすそうだ。 🍌 🍌 🍌 🍌 🍌 登山口の集落からして、雪化粧だった。この週末の寒波についてはマニラで把握していたが、金剛山でもこれほど積もるとは。 お父さんが教えてくれた通り、バス停前に「一休茶屋」があり、おもちゃみたいな4本爪が軒先にぶら下がっている。2000円。 歩き出して早々、それを着けることになった。ツボ足でも行けたかもしれないが、スピードは大幅に落ちていただろう。 「きょうは別世界やなあ」 「もうアイゼン着けてはるの?」 今シーズン初めて雪山になった金剛山。平日だったせいかお年寄りハイカーが多く、彼らの世間話を耳にしながら黙々と登った。 山頂付近の温度計は、マイナス5℃。飛行機で3~4時間北上するだけで、こうも変わるものか。2000円の出費は痛かったが、想定外の雪山登山に歓喜した。 コンカツ縦走では、金剛山から「水越峠」に叩き落とされた後、大和葛城山に登る。 その水越峠に着いたのは午後0時半。ロープウェイまで残り2時間、ギアを上げた。止まると寒いから、休みも最小限だ。 どういうわけか調子がよく、午後1時45分に山上駅に着いてしまった。そのせいで、接続バスを待つ間、身体は芯まで冷え切る。もっとゆっくり歩けばよかった。 それでも、大和葛城山から振り返った白い金剛山、山上駅から眺めた快晴の奈良盆地は、きょうの何よりのご褒美になった。 コンカツ、お勧めです。
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