後立山縦走 第2日目(白馬山荘→唐松岳頂上山荘)

2019.08.06(火) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 54
休憩時間
44
距離
10.5 km
のぼり / くだり
1054 / 1261 m
14
1 28
39
20
3 4
37
13

活動詳細

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【本日の行動】  05時23分 白馬山荘を出発  05時41分 丸山  06時38分 杓子沢のコル  07時16分~07時21分 白馬鑓ヶ岳  07時37分 鑓温泉分岐  08時05分 天狗山荘  08時32分 天狗の頭  09時02分~09時07分 天狗の大下りの降下点  09時43分 不帰キレット  09時48分~10時00分 最低コル  10時29分 Ⅰ峰の頭  10時43分 Ⅰ峰とⅡ峰のコル  11時26分~11時34分 Ⅱ峰北峰  11時48分 Ⅱ峰南峰  12時18分 Ⅲ峰の西側を通過  12時46分~12時52分 唐松岳  13時15分 唐松岳頂上山荘に到着 【行動の概要】  5時から朝食。おかずのメニューは卵焼き、焼き魚、佃煮、味付け海苔など。5時23分白馬山荘を出発した。正面に剱立山連峰、白馬鑓ヶ岳の右には槍穂高が見えていた。また南アルプスと八ヶ岳も見え、八ヶ岳に重なるようにその右奥に富士山も顔を出していた。白馬大雪渓の分岐点を過ぎ、村営白馬岳頂上宿舎の上を通過し、丸山を越える。今回は杓子岳頂上を経由せず、巻き道を歩いた。杓子沢のコルから登りに転じた。正面に白馬鑓ヶ岳の大きな山体が通せんぼのように立ちふさがっている。これを登らなければならない。早くも霧が登山道にかかってきた。標高差約200mの急登を登り、7時16分白馬鑓ヶ岳に到着した。霧がかかって視界はよくない。ザレ場を下っていく。ライチョウがいた。親鳥と少し大きくなった雛が5羽。8時05分天狗山荘に到着した。天狗山荘は積雪の影響で一部倒壊し、昨年に引き続き今年も宿泊できない。現存の小屋の隣の天狗池に近い側に新しい立派な小屋が建築中であり、棟はすでに完成していた。雪渓から引いてきた湧き水がホースから噴き出しているので、それをペットボトルに満たして出発した。稜線に出ると、道はほぼ平坦になる。剱岳を見ながら、傾斜の緩やかな広い尾根を進む。剱岳の右奥には白山も見えている。8時32分天狗の頭を通過。ここから緩やかに下っていく。信州側からガスの塊がやってくるが、剱岳や薬師岳、水晶岳はよく見えている。9時02分天狗の大下りに到着した。いよいよ危険箇所に突入である。ヘルメットをかぶって出発。標高約2700mから約2400mまで、標高差にして300mを一気に下らなければならない。いきなり鎖を使ったトラバースである。非常に危険な場所であり、緊張した。見下ろすと高度感はとてつもなく、ど肝を抜かれる。「本当にここを下るのか…」とげんなりしそうなほどである。これから向かう唐松岳方面にはいくつものピークが連なっている。その連なりが不帰嶮である。あそこにたどり着くためには、まずこの大下りを下らなければならない。トラバースの後は、急斜面の長い鎖場である。ほとんど垂直な崖である。一歩間違えれば滑落してしまう。慎重に足場を確保しながら下っていく。脆そうな岩もあるが、手や足をしっかりとホールドできる岩の突起や溝もあるので、鎖は補助的に掴むくらいにしておいた方がいい。鎖場が終われば浮き石の多いガレ場の急斜面となる。滑りやすくて非常に歩きにくい。9時43分ようやく不帰キレットまで下りてきた。キレットの信州側は雪渓で埋まった深い谷が続いている。小さなピークを越え、8時48分最低コルに到着した。ここは雪渓から冷気が上がってくるので涼しかった。これから不帰嶮に取り付くので、しばらく休憩して行動食を食べた。10時00分出発。Ⅰ峰を目指す。ブロックのように積み重なった岩を登っていくが、さして難所はない。10時29分Ⅰ峰の頭に到着した。正面には峻険なⅡ峰北峰が聳え立っている。「こんなの、登れるの?」と思うほどの岩壁である。Ⅰ峰の頭からコルに向けて急斜面を急降下していく。10時43分Ⅰ峰とⅡ峰北峰のコルに到着。ここからが不帰嶮の核心部である。見上げると垂直に近いほどの岩壁が続いており、鎖がかかっている。その垂れた鎖を目印に、岩を掴み、ときどき鎖にもお世話になりながら登っていく。上部までたどり着くと、今度は横へトラバースである。岩にはペンキで矢印や○、×などが書かれているので、それを確認しながら忠実に登っていく。鎖はきちんと固定されているし、特別難しいと感じるところはなく、平凡な登山道よりもむしろ面白くて楽しいが、油断したり、侮ったりぜず、慎重に通過しなければならない。足下は切れ落ちており、落ちたら一巻の終わりである。岩壁の溝の間隔が大きいところにはアングルの橋も架かっている。ルートは信州側を巻くように進んでいく。左側が切れ落ちたところは岩壁の横をへつるようにして注意しながら進む。やがて正面に八方尾根が望まれるようになった。八方池も見える。再び厳しい鎖場が現れる。Ⅱ峰北峰のピークに近づいているが、岩が積み重なっており、着きそうでなかなか着かない。最後は段差の大きな岩場をよじ登るように登った。11時26分ついにⅡ峰北峰にたどり着いた。これで岩場の難所は終わった。少し休憩して、11時34分出発。難所はなくなったが、ハイマツの岩稜帯は続く。Ⅱ峰北峰とⅡ峰南峰の間は大きな高度差はない。Ⅱ峰南峰を通過し、Ⅲ峰までは、標高差で約50m下り、約100m登り返さなければならない。Ⅲ峰の西側を通過。唐松岳はもうすぐである。鞍部まで下って唐松岳に登り返し、12時46分唐松岳山頂に到着した。正面に五竜岳がドカンと現れた。その右奥には槍穂高も見える。剱立山もくっきりと見えている。振り返ると、今まで歩いてきた不帰嶮、天狗の大下り、天狗の頭、白馬鑓ヶ岳が連なっている。よくこれを歩いてきたものだと思った。12時52分唐松岳山頂をあとにし、13時15分唐松岳頂上山荘に到着した。売店でカップヌードル500円を買い、戸外の長椅子に座って食べた。そのあと自動販売機で缶コーラ500円を買って飲んだ。日差しが強く、2,600mの標高にいるとは思えないほど暑かった。剱岳にはだいぶん雲がかかってきた。遠くで雷の音がしていた。夕食は16時20分から。メニューはハンバーグ、サツマイモと白花豆の甘煮、椎茸の煮物、蓮根のきんぴらなど。夕食後外に出てみると霧に包まれて乳白色になっていたが、日没後の19時頃には剱岳が見えていた。

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