ルソン富士見ハイク

2022.12.07(水) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 37
休憩時間
1 時間 22
距離
13.5 km
のぼり / くだり
115 / 109 m
4 38

活動詳細

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 🍌gotoフィリピン 第1週 ルソン島レガスピ2日目 マヨン火山(のふもと)  「完全な円錐形の世界有数の火山」。フィリピンの山探しをしていて、そう称えられるマヨンを知った。問題は、登れるかどうか。  噴火活動のため、しばしば入山規制されている。現在、ガイドツアーは行われているが、途中までしか登れない模様だった。  石垣島で必死に検索したが、ふもとをバギーで走るツアーが出てくるだけ。登山の情報は十分得られず、ガイドも見つからず、ぶっつけ本番で当たるしかなかった。  ちなみに、2020年にガイドなしで登頂を目指した白人ペア(恐らく違法かつ無謀)のブログは、ドン引きの内容だった。  それによると、トレイルは「ジャングルに食い尽くされていた」。水場も確保できず、テント泊はしたものの、登頂を諦めて撤退したという。  6日夕、ふもとの町レガスピに空路で入る予定だったので、できれば、その日のうちにツアー会社を巡りたかった。  待っていたのは、珍しいタイプのプチ・トラブルだった。  📌マヨン(Mayon)とレガスピ(Legazpi)  マヨン火山はルソン島南部、標高2462mの活火山。整った円錐形の山容で、現地でも富士山と並び称される。たびたび噴火していて、2013年には登山中のドイツ人観光客ら5人が巻き込まれて死亡した。  ふもとの州都レガスピは人口20万人。スペイン植民地時代からの古い建物が多い。台風の通り道で、しばしば被災する。  ——————————————————  「ここがレガスピ空港......?」  6日午後4時過ぎ、「マニラ発レガスピ行き」のフィリピン航空2919便が「レガスピ空港」に着陸する時、窓からの風景に違和感を覚えた。見えるはずの町がない。  グーグルマップで確かめると、現在地は「ビコール(Bicol)空港」。見えてきたターミナルにも「Bicol」とある。降りるはずの空港に降りられなかったという初物のトラブルだった。  近場の空港を勘違いして航空券を買った?  行き先変更のアナウンスを聞き逃した?  で、レガスピ空港から徒歩圏内の宿をわざわざ予約していたのに、どうすればいい?  後で分かったのだが、市街地のレガスピ空港は昨年10月に閉鎖され、代わりに郊外のビコール空港がオープンしていた。  にもかかわらず、航空券を予約する時も、搭乗券も、空港の案内も、行き先表記は「レガスピ」のままで「ビコール」ではない。  持ってきた「地球の歩き方」は2016~2017年版の古本。グーグルマップも閉鎖空港と分かるようになっていない。こんなトラップ、絶対に引っ掛かるじゃん。  成田ー羽田くらい離れていたら大ピンチに陥るところだったが、幸い、市街地まで10kmほど。シャトルサービスもあった。  しかし、この時間ロスによって、その日のうちにツアー会社に当たって、翌7日のマヨン登山を実現させるのは不可能になった。予備日の8日は、天気予報が悪い。  🍌  🍌  🍌  🍌  🍌  7日の代替プランは、すぐに見つかった。カグサワ(Cagsawa)教会跡。1814年のマヨン大噴火(死者1200人)で埋まった遺跡で、レガスピで最も有名な観光地らしい。  市街地から歩いていく阿保はいないと思われたので、逆に歩くことにした。  その道のりは、標準的な意味での観光の要素こそ皆無だったものの、その分、地元住民の生活臭に満ちあふれていた。  外国人、ましてや旅行者風情が歩く道ではあり得ない。完全アウエーなのだが、この国の人たちは「え?」と反応しながらも、例外なく温かい眼差しを向けてくれる。  こういう気まま&安全ウォークが可能になったのは、GPSアプリのお陰だ。極上の放浪感に陶酔し、気を失いそうになった。  観光客で賑わう教会跡には予想通り大して感動もせず、ランチの後、ちょっと悩んだ。帰りも歩くか、トライシクル(三輪タクシー)などに乗るか。  酷暑なのでワープしたい気持ちもあったが、「いい写真を撮りたいなら歩け」というMy信条が勝り、少し道順を変えてみた。  この日のクライマックスは、その帰路に見つけた廃線跡だった。  沿線には粗末な民家がびっしりと並び、線路のスペースは生活道路&何でも広場&ゴミ捨て場と化していた。  「普通の住宅街ではないかもな」と思いつつ、構わず歩いた。相応の注目は集めたものの、その眼差しはやはり温かく、治安の不安は全く感じられなかったからだ。  途中、ドブ川に架かる線路の橋を渡ると、左手にマヨンが綺麗に見えた。すえた臭いと世界屈指の活火山の偉容。カグサワ教会跡からは味わえない、もう一つのマヨン。  とにもかくにも歩けば、何かを見つけて、撮って、考えるチャンスが向こうからやって来る。My信条が上書き保存されたのだった。

マニラ 【12月6日】ミンダナオ島ダバオ→ルソン島マニラのフライトから見た、マンガに出てきそうな無人島。 
【12月6日】ミンダナオ島ダバオ→ルソン島マニラのフライトから見た、マンガに出てきそうな無人島。 
マニラ  マニラ→レガスピのフライトの着陸が近づくと、マヨン火山が分かりやすく登場した。
 富士山と並び称される理由がよく分かるというものだが、富士山よりスマートな(尖っている)印象。
 座席が右側でよかった......
 マニラ→レガスピのフライトの着陸が近づくと、マヨン火山が分かりやすく登場した。  富士山と並び称される理由がよく分かるというものだが、富士山よりスマートな(尖っている)印象。  座席が右側でよかった......
マニラ  プチ・トラブルを経てレガスピの宿に着いた後、近所の少し高級そうなレストランで夕食をとった。
 フィリピンではツナ料理(マグロの種類は不明)がよく見られるので、初めて注文してみた。酢で味付けされていて美味かったが、生トマトには少し緊張。
 プチ・トラブルを経てレガスピの宿に着いた後、近所の少し高級そうなレストランで夕食をとった。  フィリピンではツナ料理(マグロの種類は不明)がよく見られるので、初めて注文してみた。酢で味付けされていて美味かったが、生トマトには少し緊張。
マニラ  【12月7日】前日見つけるのに苦労したレガスピの街外れの宿。
 グーグルマップによって数百m離れた別の民家にナビされてしまい、その住民に思い切り怪しまれた。
 【12月7日】前日見つけるのに苦労したレガスピの街外れの宿。  グーグルマップによって数百m離れた別の民家にナビされてしまい、その住民に思い切り怪しまれた。
マニラ  バス・トイレ付き個室1395㌷(3350円)。水回りを中心に小汚く、極めて割高な感じ。
 というか、日本円は今年、フィリピンペソに対しても値を下げていたので、割高に感じるのは単に「国力」の問題かもしれない。
 オーナーのお父さんは「いい加減だが、フレンドリー」という絵に描いたようなフィリピン人。
 何がいい加減かって、このお父さん、当方の予約を完全に失念していて、ベッドメイキングのために15分ほど待たされたのである。宿はガラガラで、部屋が空いていたからよかった。
 バス・トイレ付き個室1395㌷(3350円)。水回りを中心に小汚く、極めて割高な感じ。  というか、日本円は今年、フィリピンペソに対しても値を下げていたので、割高に感じるのは単に「国力」の問題かもしれない。  オーナーのお父さんは「いい加減だが、フレンドリー」という絵に描いたようなフィリピン人。  何がいい加減かって、このお父さん、当方の予約を完全に失念していて、ベッドメイキングのために15分ほど待たされたのである。宿はガラガラで、部屋が空いていたからよかった。
マニラ 屋上からの景色はgood。
屋上からの景色はgood。
マニラ  近所のセブン-イレブンで肉まん(朝食)をゲット。1個39~53㌷(95~130円)。
 大衆食堂は「安い!」と思うものの、コンビニなどで買い物している限り、物価は日本と大差がない。
 近所のセブン-イレブンで肉まん(朝食)をゲット。1個39~53㌷(95~130円)。  大衆食堂は「安い!」と思うものの、コンビニなどで買い物している限り、物価は日本と大差がない。
マニラ 近所の旧レガスピ空港は、当然のことながら無人だった。前日までは、ここに着陸するものだと思い込んでいた。
近所の旧レガスピ空港は、当然のことながら無人だった。前日までは、ここに着陸するものだと思い込んでいた。
マニラ 交差点に、ちょっとした市場があった。まずは魚屋。冷蔵設備も氷もないんだが、大丈夫なんですの?
交差点に、ちょっとした市場があった。まずは魚屋。冷蔵設備も氷もないんだが、大丈夫なんですの?
マニラ 肉屋
肉屋
マニラ ここは別の市場。機械を使って、ココナツの実をくり抜いていた。
ここは別の市場。機械を使って、ココナツの実をくり抜いていた。
マニラ 目の前にぶら下がっているのは、切れた電線。雨の日(感電しやすい状態)に触ったら、どうなるのだろうか。
目の前にぶら下がっているのは、切れた電線。雨の日(感電しやすい状態)に触ったら、どうなるのだろうか。
マニラ  レガスピで最も有名な観光地「カグサワ教会跡」。1814年の大噴火でカグサワの町ともども埋まり、この鐘楼だけが残った。死者1200人。
 入場料20㌷(50円)。観光客多数。お土産店、バギー体験の客引きも多数。
 レガスピで最も有名な観光地「カグサワ教会跡」。1814年の大噴火でカグサワの町ともども埋まり、この鐘楼だけが残った。死者1200人。  入場料20㌷(50円)。観光客多数。お土産店、バギー体験の客引きも多数。
マニラ 教会跡からマヨン火山アップ。山頂から噴煙が上がっている。
教会跡からマヨン火山アップ。山頂から噴煙が上がっている。
マニラ 教会跡近くの食堂でランチ。勇気を出して、煮魚も注文してみた。酸っぱい味付けで、悪くはなかった。
教会跡近くの食堂でランチ。勇気を出して、煮魚も注文してみた。酸っぱい味付けで、悪くはなかった。
マニラ 灼熱の幹線道路を歩いて帰る石垣市民の目の前に、我が国が誇る安全安心の「オアシス」が出現。アイスクリームを買った。
灼熱の幹線道路を歩いて帰る石垣市民の目の前に、我が国が誇る安全安心の「オアシス」が出現。アイスクリームを買った。
マニラ  廃線跡の居住エリアを発見。面白すぎるので、突入してみた。
 沿線の民家の造りからして、低所得者が集まっているようだった。外国人が入り込むと、かなり注目されるが、必ずフレンドリーに挨拶してもらえる。
 廃線跡の居住エリアを発見。面白すぎるので、突入してみた。  沿線の民家の造りからして、低所得者が集まっているようだった。外国人が入り込むと、かなり注目されるが、必ずフレンドリーに挨拶してもらえる。
マニラ 旧駅で遊ぶちびっ子たち
旧駅で遊ぶちびっ子たち
マニラ 道路と交差する地点では、線路がトライシクル(三輪タクシー)の待機スペースになっていた。
道路と交差する地点では、線路がトライシクル(三輪タクシー)の待機スペースになっていた。
マニラ  猫、犬、鶏が人間と入り乱れて生きている。たまに首輪を着けた子もいるが、「野良組」は線路に無秩序に捨てられた残飯をバリバリ食らう。
 「顔つき」の違いをご覧いただきたい。この写真を我が国の家猫に見せたら、気絶するだろう。
 猫、犬、鶏が人間と入り乱れて生きている。たまに首輪を着けた子もいるが、「野良組」は線路に無秩序に捨てられた残飯をバリバリ食らう。  「顔つき」の違いをご覧いただきたい。この写真を我が国の家猫に見せたら、気絶するだろう。
マニラ  廃タイヤを使った鶏小屋(シングルルーム)が線路に並べられていた。
 沿線はゴミだらけ。1カ所にまとめれば住環境は劇的によくなるはずなのに、なぜそうしないのか、日本人基準では分からない。
 廃タイヤを使った鶏小屋(シングルルーム)が線路に並べられていた。  沿線はゴミだらけ。1カ所にまとめれば住環境は劇的によくなるはずなのに、なぜそうしないのか、日本人基準では分からない。
マニラ 至る所に井戸水があり、沿線住民が洗濯したり、行水したりしていた。
至る所に井戸水があり、沿線住民が洗濯したり、行水したりしていた。
マニラ ドブ川に架かる線路の橋。渡るのは、ちょっと怖い。
ドブ川に架かる線路の橋。渡るのは、ちょっと怖い。
マニラ  ドブ川から見たマヨン火山。かなり臭う。
 これもまたマヨン観光の一つの断面である。目をそらすべきではない。
 ドブ川から見たマヨン火山。かなり臭う。  これもまたマヨン観光の一つの断面である。目をそらすべきではない。

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