美ヶ原(王ヶ頭・王ヶ鼻)

2022.11.19(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 37
休憩時間
2 時間 33
距離
5.1 km
のぼり / くだり
220 / 221 m
55
24
50

活動詳細

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御座山からはやや遠く、鍬ノ峰では近すぎた北アルプスの山脈をのんびり、じっくり眺めたいと思い、久しぶりに美ヶ原に行ってみた。 はじめは武石峰辺りを中心にちょこっと歩いてみるつもりだったが、好天のもと北アの峰々が白く雪をまとって並ぶのを見、王ヶ頭や王ヶ鼻が近いのを見て、目的地をそちらに変更し、美ヶ原自然保護センター駐車場まで入る。 駐車場からは浅間山や四阿山が見えた。 自然保護センターは、すでに休館のようで閉まっていた。センターの先で車道から左に入る山路があったので、そちらに入る。すぐに前方に電波塔が林立する王ヶ頭が見えた。この路は長くは続かず、すぐにまた車道に降りてしまう。 また少し車道を歩くと、王ヶ頭に向かう左に上がる路が分かれるが、先に王ヶ鼻に行くことにして車道を進む。振り返ると武石峰の左に槍穂高連峰が浮かぶ。 じきに関係車両以外の車を入れないためのゲートが現れ、脇の歩行者用通路から入る。 その先、道路がS字カーブする始まりで右に入る路のような分岐があり、入ってみたが、これは失敗。先のほうで行き止まりになってしまい、戻る羽目に。往復15分程のロスとなった。 再び車道歩きも、何のことはない。10分ほどで王ヶ頭と王ヶ鼻との分岐に着いた。依然どちらも車の通れる道路となっている。王ヶ鼻に向かう。 電波通信施設下でようやく車道と別れ、左手の山道らしい路に入ると、わずかで王ヶ鼻に到着。王ヶ鼻の標高2008mは電波施設のあるほうだが、こちらこそが美ヶ原突端の鼻先の名にふさわしい。 鉄平石とも呼ばれる板状節理の輝石安山岩の露岩の上に数多の石碑や神像が立っている。 美ヶ原の最高点王ヶ頭から西に突き出したここは松本平や安曇野を隔てた北アルプスの大展望台である。乗鞍岳、穂高・槍ヶ岳から白馬岳までずらりと続く山脈は壮観。 また、北アだけでなく、武石峰の右方には頸城北信の山々。乗鞍岳から左には、御嶽山、中央、南アルプスが高峰を連ね、南には蓼科山、八ヶ岳に、遠く富士山も見ることができた。 ここより眺望に秀でた山はまだ数多いとも、これほど容易に来られる場所はあるまいと思う。 この眺望に満足して、王ヶ鼻、王ヶ頭を回ってから武石峰などにも行こうという考えはどこへやら、すっかり腰を落ち着けて、飽かず山々を眺めていた。 次々と入れ替わりやって来て、眺望に歓声を上げ、写真を撮ったりしていた人々がみな去っても、長い時間、山を眺めていた。 と、近くにかなり前から一人妙齢の女性があちこち眺めるでもなく、写真も撮らず、ただ座って下を向いているのに気づいた。 防寒は一応できているが、ザックなどは持たず、靴もスニーカーで、山が好きでという感じでもない。 まさかとは思うが、万一、もしものことがあっては、と思い始めると気になってしまった。 意を決して声をかけ、どちらからとか、よかったら写真撮りましょうかと話しかけたら、屈託ない笑顔で応えてくれたので、これなら大丈夫、取り越し苦労だったかと安堵し、また新たに人がやって来たのをしおに腰を上げた。 王ヶ頭へは先の分岐を過ぎ、しばらく車道を歩いてから右に分かれる細い路に入り、アンテナの林立する王ヶ頭山頂を目指す。 王ヶ頭は美ヶ原の最高所だが、電波塔や王ヶ頭ホテルなどの建造物が山頂を埋めているので、ひとところでは四方を眺め渡すことができない。 移動しながら各方面からの眺めを楽しむ。 電波塔群から王ヶ頭ホテルに向かうと石祠と石像の並ぶ一画があり、鳥居には御嶽神社とあった。王ヶ鼻の石像群もそこから見える木曽御嶽信仰によるものらしいが、御嶽山がこの地方の人々にとって特別な山だったことがわかる。 そもそも美ヶ原という多分に観光的な名称以前の時代には、ここは何と呼ばれていたのだろう。 王ヶ頭ホテル正面のテラスまで回り込み、眺めていたら送迎バスが上がってきて、たくさんの宿泊客が降りてきた。これを見て、王ヶ鼻にいた女性に合点がいった。王ヶ頭ホテルに来る人は山歩きをするようななりではなく、街中で見るような姿の人が少なくないのである。彼女の姿もそうした観点で見れば不思議ではなかったかと納得した。 ホテルの北側からは、王ヶ鼻からは見えなかった浅間、四阿、妙高などの山々を見ることができた。 その先から、自然保護センター側への路が下っていて、そちらに向かう。 北面のあまり陽射しが当たらないこの路には雪が消えずに残っており、滑らないよう注意しなければならない個所もあった。急に寒気が増し、手袋をしていても指先がかじかんだ。 自然保護センター駐車場に着くと、西の空が日没のオレンジ色に輝いた。 間もなく本格的な冬となり、美ヶ原への道路も通行止になる。

湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 浅間連峰が見える
浅間連峰が見える
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 武石峰と北アルプス
武石峰と北アルプス
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 樹間から王ヶ鼻
樹間から王ヶ鼻
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ頭と王ヶ鼻の分岐
王ヶ頭と王ヶ鼻の分岐
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 ようやく車道を離れて
ようやく車道を離れて
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 路に岩が出てくると
路に岩が出てくると
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ鼻 とうちゃこ
王ヶ鼻 とうちゃこ
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 文字通り高原台地の山の鼻で、眺望が開ける(但し2008mはここの標高ではないけれど)
文字通り高原台地の山の鼻で、眺望が開ける(但し2008mはここの標高ではないけれど)
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 神像・仏像が松本平を見守る
神像・仏像が松本平を見守る
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ頭から茶臼山の奥に蓼科山、八ヶ岳
王ヶ頭から茶臼山の奥に蓼科山、八ヶ岳
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 中景は三峰山から鉢伏山。中央遠くは南アルプス、左手に八ヶ岳と霧ヶ峰
中景は三峰山から鉢伏山。中央遠くは南アルプス、左手に八ヶ岳と霧ヶ峰
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 鉢伏山の後ろに中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳
鉢伏山の後ろに中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ鼻の岩。遠くは槍穂連峰
王ヶ鼻の岩。遠くは槍穂連峰
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 武石峰と遠くは後立山、白馬連峰
武石峰と遠くは後立山、白馬連峰
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 遠景中央に槍ヶ岳、穂高連峰
遠景中央に槍ヶ岳、穂高連峰
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 中央右奥に乗鞍岳、同左奧は御嶽山
中央右奥に乗鞍岳、同左奧は御嶽山
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 鉢伏山と中央アルプス
鉢伏山と中央アルプス
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 遠景右手に南アルプス、左端に八ヶ岳とその右に富士山
遠景右手に南アルプス、左端に八ヶ岳とその右に富士山
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 富士山アップ
富士山アップ
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 遠くは、左から高妻山、火打山、妙高、黒姫山か。
遠くは、左から高妻山、火打山、妙高、黒姫山か。
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 雪をまとった立山、後立山、白馬連峰
雪をまとった立山、後立山、白馬連峰
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 北アルプス核心部
北アルプス核心部
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 蝶ヶ岳、常念岳~大天井岳を前に槍穂連峰
蝶ヶ岳、常念岳~大天井岳を前に槍穂連峰
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 右奥は乗鞍岳
右奥は乗鞍岳
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 南アルプス
南アルプス
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 蓼科、八ヶ岳、富士山、手前に霧ヶ峰
蓼科、八ヶ岳、富士山、手前に霧ヶ峰
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 先端の岩場から王ヶ鼻を振り返る
先端の岩場から王ヶ鼻を振り返る
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 同  北方の眺め
同 北方の眺め
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ頭に向かう
王ヶ頭に向かう
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ頭への登りから王ヶ鼻を振り返る
王ヶ頭への登りから王ヶ鼻を振り返る
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ頭西端から王ヶ鼻
王ヶ頭西端から王ヶ鼻
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ頭  山頂
王ヶ頭 山頂
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 美ヶ原神社
美ヶ原神社
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ頭ホテルのテラスから。遠くは浅間山
王ヶ頭ホテルのテラスから。遠くは浅間山
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 同  茶臼山、三峰山と、左奧に蓼科山、八ヶ岳
同 茶臼山、三峰山と、左奧に蓼科山、八ヶ岳
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ頭ホテルの北側から王ヶ鼻方向
王ヶ頭ホテルの北側から王ヶ鼻方向
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 同   浅間連峰(中央奥)と四阿山(左奧)
同 浅間連峰(中央奥)と四阿山(左奧)
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 武石峰の上に後立山連峰
武石峰の上に後立山連峰
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 槍穂高連峰
槍穂高連峰
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 自然保護センターへの下り路
自然保護センターへの下り路
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ鼻(左)と北アルプス
王ヶ鼻(左)と北アルプス
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 乗鞍岳の夕焼け
乗鞍岳の夕焼け
湯ノ丸山・角間山・鍋蓋山 王ヶ頭(右奥)と王ヶ鼻
王ヶ頭(右奥)と王ヶ鼻

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