独り占めの尾瀬ヶ原〜至仏山を越えてあやめ平へ

2022.11.12(土) 日帰り

活動データ

タイム

11:37

距離

32.8km

のぼり

1908m

くだり

1906m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
11 時間 37
休憩時間
2 時間 24
距離
32.8 km
のぼり / くだり
1908 / 1906 m
1 22
2 17
2 49
21
51
49
14
7
13
1 15

活動詳細

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最初にお断りしておきます。この時期に尾瀬へ入山することは関係者各所からも遠慮して下さいとお願いされています。高いリスクを伴う為、今回の山行は決して他人様に推奨するものではありません。 当然ながら今回発生し得る全てのトラブルには自己の責任で対応する準備と覚悟を持って山行に臨みました。 一人で本格的に山を歩くのは1年ぶりでしょうか。ヘッドライトを頼りに夜道を歩くのはもっと久しい。辺りの僅かな物音に敏感に反応しつつ林道を黙々と進み、まずは富士見小屋跡に向かいます。 歩き始めて1時間半ほどで富士見下小屋跡に着しました。気が付けば辺りはヘッドライトが不要なほどに明るくなっていました。ザックを下ろし少しばかり休憩をしたら次に竜宮へと向かいます。ここから先は木道が敷設され、いよいよ尾瀬を歩いていると実感が湧きます。しかしながら霜で白に染まった木道は歩くことが非常に困難でした。特に下りの勾配がある箇所では、いかに転倒することなく滑り進むかが重要になってきます。 凍結した木道に悪戦苦闘すること1時間。川の流れる音が耳に入って来ると、いよいよ湿原に近づいて来たのだと実感します。 胸の高鳴りを覚えながら、いよいよ湿原へ足を踏み入れたその瞬間に、感嘆のため息が漏れました。疾うに秋を過ぎ間も無く冬を迎えつつある尾瀬ヶ原。池塘には薄氷が張っており、枯れた草木を霜が白く染めています。命の洗濯。ああ、自分はこの景色と出会う為に山歩きをしているだと改めて感じられました。 この眺めの中、歩を進めるを躊躇いながらも今日は時間に余裕がある訳ではないので次の目的地へ向かいます。竜宮から至仏山へ向かう途中に架かるいくつかの橋は、降雪対策の為に板が取り外されてある為、これを渡るのは注意が必要です。万が一にも足を滑らせてしまったら大変です。 いつもは多くの登山客で賑わう山の鼻もこの日は誰もいません。自分以外に人がいないのだという寂しさを感じつつ、その先の至仏山の入り口に到着。さて、ここから山頂まで800mほど高度を上げなければなりません。数日前に降ったであろう雪がちらほら残ってはいましたが、山道は非常に良く整備されているので登ることはそれほど大変ではないと思います。時々、後ろを振り返り眼下の木道や池塘の小ささを眺めては1人でニヤけるを繰り返して、遂に至仏山頂へと辿り着きました。この日は非常に天気に恵まれていましたので気温は暖かかったのですが、さすがに山頂に吹く風には冷たさを感じました。この山頂からの眺めはとても良く、全方位の山を見渡す事が出来ます。満足かな。 さて、ここでようやく行程の半分を終えました。時刻は12時丁度。日没までの時間を考えるとこの先はゆっくり歩いていられません。小至仏山のピークも取ったら、次は鳩待峠へ向かいます。先ほど登って来た道よりも下りの道は木道が多く敷かれて歩きやすくなっていますのでスイスイと足を進められます。 快調に下山し、鳩待峠へ辿り着きました。やはりここも山の鼻と同様に自分以外に誰もいません。花豆ソフトが食べられない悔しさを噛み締めつつ、次に横田代、アヤメ平方面へと向かいます。こちらも登山道がしっかり整備されており歩きやすいです。感謝。 時刻は間も無く15時になるところ。本日最後の目的地のアヤメ平へ着きました。こちらもまた素晴らしい景観ですね。意図せずおおぉ…と声が出てしまいます。今度は花の咲く頃に訪れたいと思います。 さて、本音はこの場所にもっと永く留まっていたかったのですが、日没までの時間が迫っていたので後ろ髪を引かれる思いでアヤメ平を後にしました。そこから10分ほど歩くと、とうとう富士見小屋跡に戻ってきました。長い1日もいよいよ終わりです。あとは駐車場までの林道を歩いて下山となりました。 今年はこれで3度目の尾瀬入山となりましたが、シーズン中に様々な変化を魅せてくれる尾瀬は、やはり何度訪れても飽きる事はありませんね。また来年、水芭蕉が咲く頃に訪れます。ありがとう尾瀬。

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